生理前の不調 受診が必要?

モヤモヤ・健康編

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数年前から生理前になると、職場で声を荒らげてしまったり、思ってもいないことを言ってしまったり……。自分でどうすることもできず、産婦人科の受診を考えています。周囲には何か伝えた方がいいのでしょうか。職場は男性ばかりです。

A.「月経前症候群」かも

月経前の3~10日間、イライラや眠気、腰痛、頭痛など心身の症状が表れ、月経後に治まる。これが繰り返されるのが月経前症候群(PMS)です。中でも、怒りの爆発、抑うつ、情緒不安定といった精神症状が強く、生活に大きな支障を来すものを月経前不快気分障害(PMDD)といいます。

「PMSかな?」と気づくことは第一歩。自分のリズムを知り、「月経前は自分をいたわる期間」と気持ちを切り替えること、規則正しい生活を送り、刺激物やカフェインを控えることなどのセルフケアはとても大切で、これだけで生活しやすくなる人もいます。

すでに困っているなら、職場より先に産婦人科医に相談してはどうですか。まずは、自分自身の適切な対処法と治療法を知り、できることから試しましょう。低用量ピルが処方される場合があり、これで症状が軽くなる人が多いです。精神症状が重ければ、心療内科や精神科の受診も勧めます。抗うつ剤も有効な治療の選択肢です。

職場へ伝える場合は、単に配慮をお願いするのではなく、どのように協力してほしいのか考えましょう。勤務時間や在宅ワークといった業務内容の調整や、「そっとしておいてほしい」と伝えるなど。相談のタイミングは、冷静に対話できる月経後がいいですね。

江川美保
江川美保(えがわ・みほ)
京都大病院・助教

 1994年京都大学医学部卒業、医学博士。2014年から京都大学大学院医学研究科 婦人科学産科学 助教。 女性ヘルスケア、女性心身医学が専門で、月経異常、月経前症候群PMS/月経前不快気分障害PMDD、更年期障害、女性心身症の診療に力を入れる。診療は対話を重視し、ホルモン療法だけではなく漢方も積極的に取り入れ、「病気を治す」というより患者さんの力を引き出していく医療を心がけている。