【お悩み相談】お人好しは損をする? 仕事をおしつけられオーバーワーク

お悩みアドバイザー・谷生俊美

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いろんな人から頼まれた仕事をこなした結果、オーバーワークとなり体調を崩してしまいました。自分は仕事ができるから頼りにされているのだと思い込んでいたようです。 仕事を頼まれるのは、私がお人好しで言いやすいからなのだと気がついたときには、すでに遅かったです。学生時代から、無理をしても一生懸命頑張り、結果が出てほめてもらえるのが=評価されることだと考えていた優等生でした。 旧職場では、さぼる人、いやな仕事を人に押し付ける人が少なくありませんでした。社会人になれば、少ない労力でいかにたくさん稼ぐかが大事で、そういった要領のいい人の価値観に自分も切り替えていけば体を壊すことはなかったのではないかと、後悔しています。体調は今も悪くて通院し、短期のアルバイトをはしごしながら体を休めています。世の中というところは、損するところなのではないのでしょうか?(ハンドルネーム・野の花)

A.希望は常にある

依頼された仕事をこなしていたらオーバーワークとなり、体調を崩されたとのこと、本当に残念に思います。まずは、体調を万全に戻すことに集中してください。健康はすべての基本となるものだからです。

相談文を拝読し、「野の花」さんは、何事にも一生懸命取り組む非常に真面目な性格の方なんだろうと思いました。仕事を頼まれるのは、「お人好しで言いやすいから」だけなのでしょうか?私にはそれだけとは思えません。きっと、与えられた仕事をしっかりとこなしてくれる、と周囲から見られているからこそ、頼りにされる側面があるのでは、と感じます。今は体調を崩されて、物事がネガティブに見えてしまうかもしれません。でも、間違いなく手堅い仕事をしてくれるとみられていた、と言うことは本来決して悪いことではなく、誇れることなのだと捉えるのも大事かと思います。

その上で、何より気になったことがあります。相談文から「希望」の香りが消えてしまっているように感じられることです。体調も優れず、仕事も不安定な状況が続く中、世の中に絶望しかけておられるのかもしれません。

「人間は希望なしでは生きていけない。希望は常にある」――カイロ支局時代、パレスチナの農夫を取材した時、言われた言葉です。彼は、生活の糧であり、先祖代々受け継いできた子どものようなオリーブの樹々を、悪意あるユダヤ入植者たちに燃やされたのです。さらにパレスチナ和平は袋小路に入り、全く明るい展望はありませんでした。絶望的にも思える状況を前に、「希望はあるのでしょうか」と問うた私に迷うことなく彼が発した言葉に驚きました。同時に、簡単に絶望したり、希望を失ったりしてはいけないのだと気付かされたのです。

どんなに厳しい状況でも、そこに希望は常にあるのです。本当に些細ささいなことかもしれません。見えないような小さな光かもしれません。それでも、そこに常に希望はあるはずなのです。世の中は、頑張ったら損をするところではない、と信じましょう。少なくとも私はそう信じていますし、同じように考えている人はたくさんいるはずです。たとえ上司は気づかなくても、周囲の人はあなたの真面目な仕事ぶりを評価してくれていたはずです。次の職場では、体を壊さないよう、仕事の量をコントロールするようにできるはずです。

今は、新型コロナ問題で世の中は大変なことになっています。あるいは、野の花さんも厳しい状況に置かれているかもしれません。今はゆっくりと体調を整え、心と体を充電しましょう。野に咲く一輪の花にふと足を止めて、その美しさに気づく人がいると信じて。きれいな花は桜や薔薇ばらといった有名なものだけではありません。野の花さんに暖かい日差しが注ぎ、優しい雨の恵みと心地よい風が包む日が来ることを願っています。

谷生俊美(たにお・としみ)
 

日本テレビ映画事業部プロデューサー。神戸市出身。東京外国語大学、同大学院博士前期課程(修士課程)修了後、2000年、日本テレビに入社。報道記者として社会部、外報部(現・国際部)カイロ支局長を歴任。12年、編成局に異動し、「金曜ロードSHOW!」プロデューサーとして勤務。トランスジェンダー女性であることを明かし18年10月から「news zero」のゲストコメンテーターに。12月、事業局映画事業部に異動し、映画製作に関わる。

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