【お悩み相談】何事にも全くやる気が出なくなってしまいました

お悩みアドバイザー・棚橋弘至

20代後半の会社員です。
好きでこの業種に就職したのに、数年たった現在、全くやる気が出なくなって、仕事への意欲がどんどん低下しています。
そうはいっても、もちろんやるべき仕事はきちんとしていますし、同僚や上司からも信頼されていると思います。だから、仕事がどんどん増えていくのかもしれません……。
休みの日には友人に会ったり、趣味を見つけたりしようとは思うのですが、家で横になり、ボーッとしていることがほとんどです。こんな調子なので、もちろん彼はいません。
どのように乗り越えたらいいのでしょうか? アドバイスをいただけたらうれしいです。
(ハンドルネーム:麻衣)

A:仕事を始めた頃の気持ちを思い出そう

麻衣さん、はじめまして。「新日本プロレス、100年に一人の逸材、棚橋弘至です」……と、あらためて自己紹介してみました。なぜ自己紹介したかというと、この挨拶あいさつは自分に向けて言っている言葉でもあるからです。

プロレスラーである自分を意識することで気持ちを引き締めることができるし、プロレスラーになってどうなりたいか、どうなりたかったのか、という「初期衝動」を呼び戻すためでもあります。

「初心に帰る」という言葉があります。よく使われる言葉なのですが、とても大事です。僕もプロレスが好きでプロレスラーになりました。厳しい練習、節制、ケガもありますが、今でもプロレスが大好きです。なので、麻衣さんにも今の仕事を始めたときのことをできるだけ詳しく思い返してみてほしいです。

世の中に、自分の好きな仕事ができている人がどれくらいいるでしょうか?

仕事の対価はお金です。報酬を目的として働き、そのお金で余暇を充実させます。しかし、好きな仕事をしている場合は少し違います。お金ももちろん大切なのですが、仕事での充実感こそが、仕事の対価になりうるのです。

ご相談内容には書かれていませんでしたが、「仕事への意欲がどんどん低下している原因」を突き止めることが、麻衣さんの悩み解決の第一歩だと思います。

「仕事がどんどん増えていくこと」は、つらいように感じられます。しかし、僕の発想は逆です。人に期待され、必要とされることが、人としての何よりの“喜び”だと思うからです。麻衣さんの相談内容の行間から感じられるのは、「とても真面目な方なのだろう」という人柄です。なので、仕事も自分のキャパシティーを超えてしまうと、苦痛に感じるのかもしれません。

まず、麻衣さんがするべきことは、仕事を始めたときの気持ち(初期衝動)を思い出すことと、仕事の量を調整することです。僕は基本的に全ての仕事を受けますが(笑)、うまく理由をつけて断る勇気を持ちましょう。大丈夫です。会社はひとりで頑張らなくても、ちゃんと回っていきます。「言うは一瞬の恥、言わぬは一生の恥」という言葉がありますから。好きで始めた仕事を嫌いにならないため、麻衣さんにも変化が必要です。頑張ってみてください。

最後に「趣味を見つけたい」ということですが、その方法の一つに「過去の記憶を探る」ということがあります。幼少期の楽しかった記憶を探してみてください。新しくなくてもいいのです。昔好きだった懐かしいモノに巡り合えるかもしれません。昔の自分に少しでも触れられたら、麻衣さんの仕事へのモチベーションもきっと戻ってくるはずです!

棚橋 弘至(たなはし・ひろし)
プロレスラー

 1976年生まれ、岐阜県出身。立命館大学在学時代にレスリングを始め、新日本プロレスの入門テストに合格する。大学卒業後、新日本プロレスに入門。1999年に真壁伸也(現:刀義)戦でデビュー。2006年にIWGPヘビー級王座決定トーナメントで優勝。プロレスラーとして活躍する一方で、バラエティー番組などに多数出演。16年にベストファーザー賞を受賞、18年には映画『パパはわるものチャンピオン』で映画初主演など、プロレス界以外でも活躍している。

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