【お悩み相談】育休明けで仕事についていけない「できない人」にならないためにどうすれば?

お悩みアドバイザー村木厚子

 育休明けで、半年ほど時短勤務で働いています。仕事でかかわっているプロジェクトが、私の勤務時間終了後に会議が設定され、内容についていけなくなるときがあります。何とか同僚に聞きながら仕事をこなしていますが、上司もどのように仕事を振ればよいのか困惑しているように見えて、申し訳ない気持ちになります。
 しかし子どもが低月齢のうちは家庭を優先させてほしいという気持ちもあるので、なかなか仕事に積極的になれない自分がいるのも事実です。周りへの迷惑を最小限にしつつ、仕事をこなせるようにするために、どのように配慮をすればいいのでしょうか。(ハンドルネーム・オラフ)

生産的に悩もう!

  育児休業から職場復帰をして、時短勤務、仕事と育児のはざまでとても悩ましい時期ですよね。実は我が娘も同じ状況なので、とてもリアルに状況を想像できます。

  こんな時期によくあるのが、あなたも気づいておられるように、職場とご本人、双方が遠慮して突っ込んだ相談ができず、仕事が中途半端になってしまう状況です。これは、両方にとってとても損です。

  まずは、自分の状況をはっきりと職場に伝えましょう。時間の制約はあるけれど、その範囲内でしっかり職場に貢献したいと思っているという姿勢を伝え、できるだけ具体的に、何時までなら勤務できる、締め切りに追われない仕事ならコツコツできる、○○会議だけは事前に言ってもらえば家族に保育園のお迎えを代わってもらって出席できるなどなど。

  そして、こうした情報だけは自分にも伝えてほしいといった要望も。職場の側から「どこまでできるの」と聞くのは、あなたに圧力をかけているようにとられるのではと心配で、なかなか聞きにくいものです。

  その際、最初から無理をしてはいけません。子どもとの時間を大切にしながら、子どもの成長に応じて段階的に仕事の量をもとに戻していけばいいのですから。職業人生は長いのです。また、育児を自分一人で引き受けるのではなく、保育所の力はもとより、家族の力、ご近所の力、家電製品の力、外部の家事・育児サービスなどを有効に活用しましょう。そうでないと、緊急事態、例えば子どもの病気や、あなたの体調不良などが起きたときに本当に家庭が回らなくなってしまいます。

  そして、一番大切なことは気持ちの持ち方です。私がいつも後輩に言うのは、「生産的に悩め!」です。「職場に迷惑をかけているんじゃないかしら」「私はいい母親かしら」と悩んでいるとパフォーマンスが落ちます。

 「どうやったら、短い時間で職場に貢献できるかしら」「どうやったら、子どもと過ごす短い時間を充実したものにできるかしら」と生産的に悩んでください。後輩たちを見ていると、子育て期に少しスピードダウンした人たちも仕事に対する意欲さえ持ち続けていれば、みんな子育て期の遅れを取り戻して、生き生きと活躍しています。

仕事も気分転換に

 私の場合は、子どもができてから「忍耐強くなった」と職場での評価がぐっと上がりました。子どもに育てられたんですね。それに仕事は育児で悩んだ時、疲れた時の気分転換になります。

  この相談をしてこられたあなたなら、絶対大丈夫。周りもきっと助けてくれます。子育て期は人生のハイライト、大いに楽しんでください。

村木厚子(むらき・あつこ)
津田塾大学客員教授

 元厚生労働次官。伊藤忠商事社外取締役。1955年生まれ。高知県出身。78年に旧労働省に入省。2009年に郵便不正事件で逮捕されたが、冤罪とわかって無罪になり、厚生労働省に復職した。17年4月から現職。

  *村木さんの著書「日本型組織の病を考える」角川新書、税別840円が発売中です。読売新聞紙上で連載した「時代の証言者 『冤罪のち次官』 村木厚子さん編」を大幅に加筆・再構成したほか、公文書の改ざん、隠蔽、セクハラなど、最近相次ぐ官僚組織の不祥事について、検察による冤罪事件に巻き込まれ、その後、厚生労働次官まで務めた村木さんが語っています。

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