同居拒む彼、寂しい思いをどうしたら?

お悩み相談アドバイザー花房観音

 30代の会社員。同じ職場の40代の男性と2年ほどお付き合いしています。向こうからのアタックで付き合い始めましたが、結婚や同棲どうせいなどは絶対にしないと言われました。形に縛られずとも、一緒にいたいと伝えましたが、相手は言葉を濁すばかりで、とりあってもらえません。お互いに忙しく、触れ合う時間も性交渉も減りました。寂しいのでたまにはゆっくり会えないかと話しましたが、「あー、そうだね」と言ったきり。毎日数回メールのやり取りはありますが、むなしさだけが募るばかりです。仕事帰りに彼の家に寄ったら「プレッシャーになる」と言われ怖くなりました。この先もずっとこの状態が続くことに不安しかありません。正直、向こうから別れを言ってくれたら、ありがたい気持ちでいっぱいです。それでも、以前のように仲良くこの先も一緒にいたい気持ちもあります。寂しさを埋めてもらえない状態で、このまま不満ばかりが募るのなら、一緒にいるべきでは無いのでしょうか。(ハンドルネーム・あみ)

A:寂しい恋愛は毒。その恋に先はありますか

 人は寂しいと、おかしくなります。普段、どんなにきちんとしている人でも、寂しさに耐えられなくなると、信じられない行動を起こします。ある離婚騒動を眺めていて、つくづくそう思いました。愛して尽くした男の気持ちが離れて湧き上がった寂しさは、恨み、怒り、様々なネガティブな感情を付随させ、爆発しました。寂しい気持ちをおろそかにするのは、本当によくないと改めて思いました。

「ひとり」でいたい彼とそうでないあなた

 あなたの相談を読んで、あなたの文面からはひたすら「寂しい」という涙声が聞こえてくるようでした。肌を触れ合うこともなく、家に行くのも怖くなり、未来の約束もない。でも彼氏が、あなたを好きじゃないかというと、そうでもないと思うのです。彼は「ひとりでいたい人」なのです。結婚も同棲もしたくない。つまりは家ではひとりになりたい。ふたりでゆっくり会う時間よりも、ひとりでいたい。

 こういう人は、男でも女でもいます。私も彼に近いところがあります。家でひとりでいるのが一番好きだし、ひとりでご飯を食べて、ひとりで旅行に行くのが何より気楽です。今となっては周りもほっといてくれますが、特に女性は何かしら群れたがるので理解してくれない人もいて、昔は散々変わり者扱いされました。

問題はあなたの寂しさを彼が顧みないこと

 あなたの彼氏は「ひとりでいたい人」で、多分、それはこれからも変わることはありません。ただ問題は、あなたの寂しさをおろそかにしていることです。ほっといてもあなたの自分への気持ちは変わらないと安心しているのか、深刻にとらえていないのかです。彼が変わる可能性は低いです。

 なら、あなたが変わるしかない。彼を許容するか、彼と別れるか。でも許容して彼とつきあい続けても、あなたは寂しいままです。いえ、これからどんどん寂しくなります。寂しいという感情は、大人になって背負うものが増えるほど簡単に吐き出せなくなるから、おりのようにまっていき侵食し、心も体もバランスを崩します。

 あなたの心と体の健康のために、何より自分の人生のために、寂しい恋愛はおすすめできません。

恋愛はフェイドアウトでもいいのでは

 もうあなたの気持ちは決まっているのではありませんか?「正直、向こうから別れを言ってくれたら、ありがたい気持ちでいっぱいです」と言っているのは、この恋愛が良い方向に行かないことをあなた自身がわかっているからです。それでも気持ちが残っているから自分でも言い出せないかもしれませんが、恋愛には契約なんてないから、フェイドアウトでもいいんじゃないでしょうか。実際に肌のふれあいもなく、ふたりでゆっくり過ごすこともできない、将来の約束もないのですから。

 そうやって距離を置きながら、周りを見渡し、人と会う機会を増やし、あなたを寂しがらせない男性との出会いに向けて気持ちを切り替えてください。

花房観音
花房観音(はなぶさ・かんのん)
作家

 京都市在住。京都女子大学中退後、映画会社、旅行会社などに勤務。2010年「花祀り」で第1回団鬼六大賞を受賞し、作家デビュー。12年に発表した「女の庭」など、女の性愛や情念を描いた作品で注目を集める。近著に「半乳捕物帳」(実業之日本社文庫)、「くちびる遊び」(新潮文庫)、「わたつみ」(中央公論新社)、「楽園」(中公文庫)、「色仏」(文藝春秋)、「鬼の家」(KADOKAWA)など。花房観音HP花房観音御開帳

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