幸せの絶頂のはずなのに…婚約しても淡々と冷めている自分が不安

恋活小町

大手小町の恋愛・結婚コラム「恋活小町」

「婚約しましたが、幸せをあまり感じられません」と題する女性からの投稿が、掲示板サイト「発言小町」に寄せられました。30歳のトピ主さんは現在、婚約中。「婚約=幸せの絶頂」とよく聞くものの、あまり幸せを感じられないことに不安を抱いています。結婚話が出た時からずっと「淡々とうれしい」程度で、友人の話やインターネットで見聞きするような「絶頂感!」みたいなものはゼロ、とのこと。「婚約の時点で幸せの絶頂とは思えなくても、長く幸せな結婚生活をしている方はいますか」と問いかけています。

比較対象がいないことが不安の原因かも

「マリッジブルー、それとも性格が冷めているだけ? もしくは、自分の本心は彼との結婚が嫌なのでしょうか。不安です」と心境を吐露しているトピ主さん。「彼は、15年ぶりくらいにできた好きな人で、初めての彼氏」とのことですが、「好きな人」という自覚があるのに、自分の本心に疑いを持ってしまうのはなぜなのでしょうか。

ひとつの可能性としてですが、「人生で初の彼氏」という点が関係しているのかもしれません。「関わった世界の範囲の中では一番いい男性」と思ってはいるものの、交際に至った男性として比較対象がいないために、「この人で間違いない」という確信が持ち切れない。そのために、簡単には引き返せない“結婚”という契約を結ぶことに、一抹の不安を覚えているのではないでしょうか。

心理学的に見ても、「選択肢の数は、ほどよくあったほうが、ひとつを選びやすい」傾向があるのは事実です。とはいえ、結婚したいと思えるほどの人との出会いを今の状況から増やすことは、現実的に難しいですよね。であれば、ランダムな“くじ”のようなものと想像してみるのは一案です。くじでは、10回引いて当たりを出す人もいれば、1回目で当たりを出す人もいます。好きだと思える男性と順調に結婚に至ることを“当たり”とするならば、「自分は幸運にも1回目で当たりを出してしまったのかも!?」とポジティブに受け止められるかもしれません。

タイプが違えば、「恋愛での高ぶりの程度」も異なる

15年ぶりくらいにできた好きな人と2年交際した……という記述からかんがみると、トピ主さんは、13歳の頃から彼に出会うまで、好きな相手がいなかったことになります。その事実から想像するに、もともと恋愛に没頭するタイプではないのではないでしょうか。もしそうであれば、元来恋愛に低体温な傾向があるトピ主さんにとって、彼は「好き」だと感じられ、交際や結婚をしようと思えた相手ということになり、それだけでも十分に大きな心の動きがあった印象を受けました。

インターネットや友人の話をソースに、「結婚が決まったりプロポーズされたら、本当に幸せでいっぱいになるらしいと知り、焦っています」とのことですが、彼女たちは元々、恋愛に対して“高体温”なのかもしれません。友人と言えど、恋愛のタイプはいろいろでしょうし、ネット上には「書き込みたい!」と思うくらいに気持ちが盛り上がっている人のコメントが並んでいることも多いので、「婚約する誰もが幸せの絶頂だと感じる」などと思い込む必要はないと思います。

加えて、「性格が冷めている」というと、必要な感情が欠落していたり、人に対して優しくなかったりと、ネガティブな印象に聞こえますが、「自分は激情的な恋愛をするタイプではないのだろう」「ほのぼのと落ち着いた関係を好むタイプなのかも」といったふうに理解してみてもいいように思いました。

「ここから先の人生を幸せに」と決意する選択肢も

“恋”の観点から見れば、「婚約時期が幸せの絶頂」という傾向は確かにあるのかもしれません。しかし、“愛”という観点から語るならば、幸福感のピークはもっと先々に訪れる可能性も。一緒に暮らす日常の中で、ふと「ああ幸せだな」と染み入るように感じる瞬間もあれば、10年後や20年後、あるいは人生の最期を迎えたときに、「この人と生きられてよかったな」と、しみじみ幸せをかみしめる瞬間が訪れる可能性もあるでしょう。

もしかしたら、トピ主さんには「幸せの絶頂!」といった恋の感情に憧れる気持ちがあるのかもしれませんね。ドラマチックな感情を伴う“恋”への未練を持ったまま結婚をすると、不安や後悔がずっとくすぶり続ける可能性があるので、その点は自分自身に問いかけてみるといいかもしれません。絶頂感はその後、落胆や物足りなさといった感情も生みやすいですが、「一度は味わってみたい」という気持ちを否定する必要はないと思います。

また、トピ主さんは「結婚式や新婚旅行などのイベントがないことも、気持ちの盛り上がりがない理由なのか」と推測していますが、確かに今の状況下でも、何らかの自分たちなりの“行事”を作ってみるのは有効かもしれませんね。「幸せの絶頂!」とまでいかずとも、「この人で良かった」という自分なりの確信は得られそうな可能性を感じます。

最後に、人生の決断を肯定するには、「決断した後の人生を、できるだけ良いものにしていこう」という自助努力が最も重要です。今、幸せの絶頂感を感じていなくても、「これから幸せを感じられる生活を作っていこう!」と決意できるならば、不安の少ない未来が待っていると思います。そういった決意ができるかどうか、そして、恋に憧れる気持ちなどについても、今一度見つめ直してみてはいかがでしょうか。応援しています。

発言小町のトピはこちら⇒「婚約しましたが、幸せをあまり感じられません」 

外山ゆひら(とやま・ゆひら)
フリーライター

哲学や心理学、芸術文化の分野に関心が高く、対人関係やコミュニケーション、生き方に関する記事を中心に寄稿。産業カウンセラー・心理相談員資格有。

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