「家庭環境や育ちが違う相手」との結婚は、難しいでしょうか?

恋活小町

「彼との家庭育ちの違い」と題する女性からの投稿が、掲示板サイト「発言小町」に寄せられました。結婚を視野に入れてお付き合いをしている男性がいる、というトピ主さん。彼はかなり育ちが良く、親とも近い関係にあるそうですが、トピ主さんはその正反対のため、「家庭の育ちが全然違う」と感じているそうです。価値観や育った環境が違いすぎる場合、「付き合うのはいいけど、結婚となると考えるべきでしょうか」と問いかけています。

価値観の違いに、しっかり自尊心を持って対応できるかどうか

彼は幼少期に海外で住んでいたこともあり、色々な習い事をして、海外旅行の経験も豊富。現在25歳の彼は一年前にひとり暮らしを始め、その後も母親から頻繁に連絡が来ているそうです。一方のトピ主さんは、したい習い事も金銭的にできない家庭で育ち、高校卒業後、すぐにひとり暮らしを始め、アルバイトで学費をためて希望する専門学校に通った……とのこと。

そのように育った家庭環境が異なる場合、結婚生活ではどんな支障が出てくることが予想されるのか。大きく分けて、以下の三つの可能性が推測できます。

(1) 「家族としての常識・価値観」の違いにより、パートナーと衝突する
(2) 同上の理由により、双方の家族・親戚間にあつれきが生じる
(3) 経済格差に引け目を感じる、マウンティングによって自尊心が傷つけられる

まずは(1)から説明しますね。子どもの教育はこうであるべき、暮らす家はこうするのが当然……等々、経済事情が異なると、必然的に「家族とはこういうもの、こうするもの」という価値観が異なってきやすいです。自分の価値観にこだわりが強く、相手を理解できない、譲れないとなれば、衝突も予想されます。一方的な力関係ができてしまうと、片方だけが“合わせるストレス”を感じてしまう可能性もあるでしょう。

続いて(2)。当人同士がうまくやれても、家族や親戚との距離が近い場合、彼らとの価値観の違いが大きな負担になってしまうことも。特に親からの「こうすべき」「こうしてほしい」という期待や干渉が強い場合、相手の家族側の価値観に合わせる疲れやストレスを感じる瞬間は増えると予想されます。

最後に(3)。育ちが違うことにより、また(1)や(2)が起こることで、トピ主さんが“引け目を感じてしまう関係性”になると、結婚生活はかなりしんどいものになってしまうでしょう。経済的な裕福さを盾に傲慢ごうまんな振る舞いをする人が彼の身内にいれば、尚更です。ただ、仮にそのような人がいたとしても、「自分の自尊心はしっかり保っていける!」と思えるなら、色々な障害もはねのけていける可能性は高くなるでしょう。

投稿内容を見る限り、トピ主さんは早くから自立して生きてきたことに、誇りを持っている印象を受けました。過去をコンプレックスにしておらず、自負心を持って心健やかに自分の人生と向き合えているのであれば、かつ、2人に強い心の結び付きがあるならば、決して乗り越えられない壁ではないと思います。

「違い」を尊重し合えるなら、楽しさや学びも得られる関係になれる

お互いの“違い”が大きいほど、柔軟に理解し合おうとする姿勢が必要なのは、国際交流などでも同じですよね。人種や文化、歴史的な背景などが大きく違う相手と仲良くするには、お互いに相手を知ろうと努め、相手の流儀にも理解を示す必要があります。ただ、それができさえすれば、「違うこと」は、学びや刺激、楽しさにつながることも少なくありません。加えて、「自分と相手は違う」という認識があれば、価値観がぶつかる場面があっても、尊重や譲歩をしやすい、という良い点もあります。近いバックグラウンドを持っている関係ほど、「分かり合う努力」や「相手を尊重する謙虚さ」を忘れてしまうケースが少なくないものです。

そう考えれば、結婚生活がうまくいくかどうかも、ふたりが「育ちの違いも含めて、尊重し合えるかどうか」にかかっていると言えるかもしれません。自分の常識ばかり貫こうとせず、ときには相手の価値観に乗っかって楽しんでみよう、くらいの柔軟な姿勢でいられるならば、お互いに自分にはない引き出しを持っていることを、パートナーとしての強みにもしていけると思います。

となれば、トピ主さんがこれから結婚を決めるまでに見極めていくべきは、「彼や自分にそのような柔軟さがあるかどうか」ではないでしょうか。物事を決める際に、むやみに意見を押し付けてくる、あるいは押し付けてしまうようなことがないか。何かの拍子に、育ちの違いを軽んじてくるようなことがないか。自分も、彼の生き方を「甘ちゃん」だと批判せずにいられるか。彼や彼の家族に引け目を感じずにいられるか。お金の使い方に理解を示し合えるかどうか……等々。

時々デートをするだけでは見極められない、と思うなら、旅行をしたり、数日間一緒に生活をしてみたり、そのなかで将来の家庭に望むものを話し合ったりしながら、“結婚の相性”が良い相手かどうか、確かめていくといいでしょう。家族や親戚との関わりも考慮すべき点ではありますが、まずは2人が「この人となら、育ちの違いも超えてやっていける」という気持ちを固められるかどうかが先決かと思います。応援しています。

発言小町のトピはこちら⇒「彼との家庭育ちの違い」 

外山ゆひら(とやま・ゆひら)
フリーライター

哲学や心理学、芸術文化の分野に関心が高く、対人関係やコミュニケーション、生き方に関する記事を中心に寄稿。産業カウンセラー・心理相談員資格有。

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