彼や結婚のために大切な趣味を諦めるべき?心の整理がつきません

恋活小町

「恋愛や結婚のために趣味を犠牲にすることについて。」と題する30歳代の女性からの投稿が、掲示板サイト「発言小町」に寄せられました。交際3年目になる40歳代の恋人がいるトピ主さん。「この人と家庭を持ちたいと強く願う」ものの、一方で、彼との交際によって「楽器演奏という趣味を捨てる形になった」ことに悩んでいるそうです。どうすれば心の整理がつきますか?と問いかけています。

限りある“資源”を何にどう使うかは、自分次第

投稿では、交際後に趣味を続けられなくなった理由が具体的に挙げられています。わざわざ施設に行かないと演奏できない。仕事も家事もあって忙しい。そして特徴的なのが、「定期的にやらないと勘が鈍って腕が落ち、『趣味』として楽しむことさえ困難になるから」という理由です。「たまには行っていいよ」と彼は言うそうですが、楽器演奏は「たまに」ではダメなのだ……とトピ主さんは訴えています。

趣味に対するスタンスは、大きく分けて2タイプあるように思います。ひとつは、「趣味をやること自体や、やる時間が楽しくてたまらない」という動機で、上達をあまり重視しない楽しみ方。もうひとつは、「決めた目標をクリアすることやスキルアップ」がモチベーションになるタイプで、うまくなる手応えや達成感が楽しい、という楽しみ方です。どちらも、一緒に取り組む仲間がいると継続しやすい側面はありますが、「上達できない」と分かるとやめるケースが多いのは、やはり後者のタイプ。「腕が落ちると楽しめない」となると、トピ主さんは後者なのかもしれませんね。

トピ主さんがもし、「上達しなくても続ける」という関わり方に楽しさを見いだせず、「絶対に両立もできない」と思うならば、今この局面では、より大事だと思っているほうを「選ぶ」ほかになさそうです。実際、自分の時間や体力・気力という“限られた資源”を、今は彼のほうに注ぎたい……と判断したからこそ、趣味を諦めたということなのでしょう。

いずれ「別々の時間を過ごせる時期」が来る可能性も

とはいえ、それはあくまで「今」の話です。たとえばですが、「今は彼との交際や結婚を優先するけど、退職後や子育て後に余裕ができたら、また本気で趣味をやろう!」などと計画しておくのも一案です。

彼は付き合いたての頃、「一緒に(趣味の)施設に付いていきたい」と言ってきたとか。「ひとりで行きたい」と断ってから、行きづらくなったそうですね。若い頃や交際初期は、そのように恋人と常に一緒にいたがる人は少なくないですが、年数を重ねると、距離感が変わってくることは珍しくありません。長年、毎日一緒に生活する仲になれば、「たまには別々に過ごす時間も悪くない」「おのおのの好きなことをしてリフレッシュしたい」と思っても不思議はないですよね。

それを実現させるには、お互いが「自立した生活力」と「ひとりでも有意義に時間を過ごせる力」を身に付けておくことが重要です。片方が「単独行動が全くできない」「簡単な食事すら自分で準備できない」という状態になると、もう片方は自由時間を得るのが難しくなりやすいです。いずれ趣味を再開する計画を立てておき、そのために家事分担の習慣をつけるなど「趣味に打ち込める環境」の下地を作っておくのも一案です。

我慢の関係は続かない。「趣味は自分の幸せに必要なもの」だと伝えてみよう

ただ、投稿には「彼だけが趣味を続けている姿にモヤモヤします」という気になる一文も。どうやら「私は趣味を我慢したのに、あなたは好きにやっている」という不満感・不公平感が、今回の真の問題のようですね。その感情が、純粋に楽器に向き合う意欲をそいでしまっている可能性を感じました。

投稿文を見る限り、トピ主さんは「must(すべき)思考」が強い方の様子。趣味に関しても、彼に「やめてほしい」と言われたわけではなく、「彼を寂しくさせている」と察した段階で、自らやめていますよね。もちろん、そのような献身が関係を円満にすることもありますが、こと恋愛においては、「我慢して何もかも相手に合わせること」よりも「自分らしくいる努力をすること」のほうが、長い目で見れば、関係に良い影響を与えることが少なくありません。なぜなら、相手も「意思を尊重してくれたことへの感謝」や「好きな人が幸せそうにしている」という恩恵や満足感を得られますし、お互いへの依存度が低い関係はマンネリに陥りにくいからです。

それに、「片方が我慢をしている状況」にはいずれ必ず限界がきます。「トピ主さんが夢に見るほど恋しい趣味を、交際のために“犠牲”にしたと感じている」と知ったら、彼もきっと良い気分ではないはず。それほど大事な趣味であることを、彼は知らないのではないでしょうか。そうであれば、まずはその事実や強い思いをきちんと伝えてみることです。

その上で「毎週土曜の午前中は、お互い趣味の時間に使わない?」などと、具体的に提案してみては。デートの時間は少し減るでしょうが、時間を半固定的に決めておけば、約束の障害にはなりにくいでしょうし、「結婚(出産)まではやりたい」などと期限付きで交渉してみてもいいと思います。「楽器を弾く自分」というアイデンティティーを本当に手放すのは、それからでも遅くないのではないでしょうか。まずは正直に、「自分の思い」を開示してみることをおすすめします。応援しています。

発言小町のトピはこちら⇒「恋愛や結婚のために趣味を犠牲にすることについて。」 

外山ゆひら(とやま・ゆひら)
フリーライター

哲学や心理学、芸術文化の分野に関心が高く、対人関係やコミュニケーション、生き方に関する記事を中心に寄稿。産業カウンセラー・心理相談員資格有。

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