女性のほうが能力が高くても、「男性を立てる」べきなの?

恋活小町

「男性を立てるとは具体的には?」と題する女性からの投稿が、掲示板サイト「発言小町」に寄せられました。トピ主さんは職場の人たちと話している際、「女性にはやはり男性を立てて欲しいな」という男性の意見を聞き、「できないふりをしてお願いすればいいんですか?」と問い返したところ、「できないふりをするのも違うんだよなあ」と言われたのだとか。トピ主さんは、それなら男性より能力が高い女性はどうすべきなのか……と疑問に感じたそうで、具体的にどう振る舞えば「男性を立てる」ことになるのかと問いかけています。

異性の言う「理想の異性像」は話半分に聞こう

今回まずお伝えしたいのは、異性が持つ“異性への理想”を必ずしも体現する必要はない、ということです。

自分の理想の異性については、多くの男女が饒舌じょうぜつに語りますよね。でも実際はどうでしょうか。「女性が男性を立てているカップル」だけが円満な関係かというと、決してそうではないはず。「自分を立ててほしい」なんて言っている男性が、実際は好きな女性の“尻に敷かれる”関係になっているケースも見受けられます。それと同様、今回の職場の男性の発言も、おそらく「女性に立ててもらえたらうれしいなぁ、頑張っちゃうなぁ」程度のライトな意味で、聞き流していい部類のものである可能性が高いように感じました。

成育過程の影響もあり、女性は比較的、「周囲の期待や望みに応えること=正しいこと」という価値観を持ちやすいです。そのため「男性からの期待にも応えなければ」ととらわれすぎてしまう人もいます。トピ主さんも真面目な方で、そう思ってしまったのかもしれませんね。

あるいは、もしかしたら、その男性に好意を持っているのかもしれません。「好きな人の理想の女性になりたい」と思うのは恋の必然ですが、加減にはどうぞご注意を。人は必ずしも“自分の期待に合わせてくれる異性”を好きになるとは限らない(むしろ逆のケースも多くある)、という事実は知っておくといいように思います。

「あなたは価値があると感じさせてもらう」のは誰でもうれしい

男性が女性に立ててもらえるとうれしいのは、「自分には女性を支える力がある」と感じ、男性として認められている感覚を得られるから、だと言われます。女性に置き換えるならば、丁寧に接されることで「自分は大切にされるべき女性だ」と感じさせてもらう感覚と近いのかもしれません。王様扱い・お姫様扱いというと極端かもしれませんが、「『自分は価値ある人だ』と感じさせてもらえるとうれしい」という感覚は、男女とも共通なのかもしれませんね。

日頃から異性を喜ばせる言動が自然にできる人は、世渡り上手になりやすく、それもソーシャルスキルのひとつと言えるのかもしれません。彼らは経験値から「男性(女性)はこうしたほうが喜ぶ」ということを感覚で学んでおり、それを体現しているのでしょう。

またトピ主さんは、特定のパートナーシップにおいて「男性を立てること」についても知りたい様子。「男性より年収が高くなっても黙っておく」「男性が『おごる』と言えばそれを受け入れる」などの具体例を挙げていますが、恋人にそうした行動をされて喜ぶかどうかは、人によっても違います。大事な関係においては、相手の人となりをよく知った上で、「この人はこうしたら喜ぶだろうな。喜ばせたいな」と心から思えたときにそうしてあげるのが、双方にとって一番、幸せなことではないでしょうか。お互いを“気持ちよく喜ばせ合える”好循環ができているカップルは、何十年も仲良くやっているケースが少なくないと感じます。

「おかしい」と思う風潮なら、従わない選択もある

有名な小説『風と共に去りぬ』から、「無知な女のふりをして男性に頼るべき」「賢い女性だと思われると結婚相手として選ばれない」等々のセリフを引用し、結局、150年前から変わっていない、女性の給料も低いままだ……と現状を憂えている様子のトピ主さん。今後は「手柄をひけらかさない、謙虚でいる、控えめでいる、男性のできることには手出ししないで任せる」という態度でいればいいのか……ともつづっていますが、「女性が高い能力を隠して生きるのはおかしい」と感じているならば、その風潮に従わない選択もあることはぜひ覚えておいてくださいね。

無論、男性に嫌われたくないし、主流の価値観に迎合したほうが生きやすいから……という考え方もあるでしょう。それもひとつの選択です。しかしながら、トピ主さんと同じく女性の地位の低さを「おかしい」と感じ、あきらめず動き続けた人たちの力によって、実際に地位向上をかなえてきている国もあります。「おかしい」と感じる人から声を上げなければ、世の中は変わっていかないのかもしれません。

足が痛くなるハイヒールだって、「社会に強制されて履く」のと「オシャレをしたくて、自分が履きたいときに履く」のでは、全く意味が違いますよね。それと同様、男性を立てることについても「心の底から自分がそうしたい(=相手を喜ばせたい)と思ったときにだけする」と決めてみるのも一案です。渋々と、無理して持ち上げてもらってもうれしくない、という男性は案外少なくないと思いますよ。

トピ主さんは今、幸運にも、女性が恐怖や強制によって虐げられる機会が比較的少ない国と時代に生きています。もし、「お互いの能力や頑張りを対等に認め合えるようなパートナーを見つけたい」と思うなら、その志をしっかり持っていれば、かなえることは難しくないと思います。そうした相手は世界にたったひとり、いればいいのですから。そのあたりも含めて、ぜひ「周りがこう言うから」ではなく、「自分はこう思うから、こうしていこう」というスタンスを考えてみてくださいね。応援しています。

発言小町のトピはこちら⇒「男性を立てるとは具体的には?」 

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外山ゆひら (とやま・ゆひら)

 女性誌の編集を経て、フリーランスに。主に対人関係、恋愛心理、コミュニケーションに関する記事や、エンタメ・カルチャーの紹介コラムを担当。芸能人から一般企業の方まで、例年100人前後のインタビューを実施。産業カウンセラー・心理相談員資格有。

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