彼に「家事を負担してほしい」と望むのはおかしい? 同居中の悩み

恋活小町

 「生活費と家事の分担は比例でしょうか」と題する投稿が、掲示板サイト「発言小町」に寄せられました。同居中の彼との家事分担について、不満を抱えているトピ主さん。以前、共働きをしていた頃は、彼もいくつかの家事を担当してくれていたものの、トピ主さんが会社を退職した今は、脱いだ靴下ひとつ片付けないそうです。同居しても彼の支出は増えておらず、「お小遣いをいただいているわけではないため、養われている感覚は薄い」とのこと。「生活費を出してもらっている上で家事もしてほしいと思うのはやはり図々しいでしょうか」と問いかけています。

「私ができるのはここまで」というラインを明確にしよう

 トピ主さんは、身内の介護を理由にいったん退職したものの、株配当などで現在も収入があるとのこと。今は自動車教習やボランティア活動で多忙だし、近々再就職することも決まっているそうです。以前は互いに得意な家事を負担し合えており、きれい好きなところも彼の好きなところでした。しかし、トピ主さんが退職して以降は、「脱いだ靴下は脱ぎっぱなし、出された料理のお皿も出しっぱなし、ゴミは何日でも無視」という状況になってしまったといいます。

 「どんなに私が忙しくても、在宅雑務だと暇なように思われるのか」とのことですが、トピ主さんが「やってしまう」ことで、彼に「やってもらえる」と思われてしまった可能性を感じました。家にいる時間が長くなると、家事の必要性にも先に気づきやすいですよね。渋々でもトピ主さんが多くの家事をやっていた結果、彼は「自分がやらなくても大丈夫なのだな」と理解してしまったのかも。

 トピ主さんが再就職すれば状況が変わるかもしれませんが、おそらく一緒に暮らし始めたことで、以前より二人の関係に緊張感がなくなっていることも影響しているのでしょう。

 この悪循環を断ち切るにはまず、この状況に困っている、前のように家事を分担したい、と正面から伝えることです。「(彼に)望む家事は、料理を作ってもらったら洗う、まとめてあるゴミくらいは捨てる、物を出しっぱなしにしない程度」とのこと。そのように具体的にも伝えてみましょう。

 それで状況が変わらなければ、「これは私の仕事ではない」と思う家事には、一切手を出さない姿勢を徹底してみるのもひとつ。「私ができるのはここまで」というラインを明確にし、それを態度で示し続けるのですね。散らかった状態を放置する不快さはあるでしょうが、「ぼやきながらも、やってあげてしまう」をやめてみることで、彼に何らかの気づきを促せるはずです。

家庭運営には、双方の「意思」と「合意」が必要

 そもそも、「妻は家事(+育児)、夫は仕事」という分担で円満にやっていけるのは、(A)双方に「共に家庭を作っていこう」という“意思”があり、(B)双方が「分担するのが家庭にとって合理的だ」と実感できている――場合に限られるように思います。

 同居は(A)を満たしていないですよね。投稿にも「一生養われる夫婦であればまだわかりますが、ただの同棲です」という一文がありますが、何の約束もないまま負担を強いられているからこそ、いっそう不満が募っているのでしょう。このまま一緒に暮らしていても嫌悪感を募らせるだけならば、思いきっていったん同居を解消するか、結婚について具体的に話してみるのもひとつです。

 その際には、ぜひ「お互いに合理的だと思える家事と生活費負担のバランス」についても話し合い、折り合えるポイントを探っていきましょう。

今は変化の過渡期。どうすればうまく家事分担できる?

 2016年に総務省が行った「社会生活基本調査」によれば、共働き夫婦が担う家事の一日の平均時間は夫14分、妻180分。家庭によって差はあれど、男女の家事負担のアンバランスは、先進国のなかでもかなり特異なようです。「家事は女性がするもの」と認識している人がまだまだ男女ともに少なくない現在の日本で、この価値観や習慣を変えるのは一朝一夕には難しいですよね。男女それぞれが自立した生活習慣と経済観念を持つことが必要ですし、会社の仕組みも変わらなくてはなりません。

 少しずつ変化も見られていますが、言ってみれば、今は価値観や制度の“過渡期”。だからと言って、あきらめずに自分の家庭だけでもどうにかしたい!と思うなら、とにかくよく話し合う習慣をつけることが一助になると思います。

 日本は、「察してほしい」「言わなくても分かるだろう」「交渉や議論が苦手」という人が多い「ハイコンテクスト文化」の国なのは事実。「今ある不満や感情をぶつけるため」ではなく、「人生のパートナーとして、どうしたらこの問題を解決できるか」という視点から、何度でも話し合い、双方が譲歩できる形を探していく。時間はかかりますが、そうした地道なコミュニケーションこそが、良好な関係を支えてくれるでしょう。

 今のトピ主さんたちの場合は、「二人のための話し合いや努力ができる相手かどうか」ということを、同居を通じて見ていってもいいかもしれませんね。応援しています。

発言小町のトピはこちら⇒「生活費と家事の分担は比例でしょうか」 

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外山ゆひら (とやま・ゆひら)

 女性誌の編集を経て、フリーランスに。主に対人関係、恋愛心理、コミュニケーションに関する記事や、エンタメ・カルチャーの紹介コラムを担当。芸能人から一般企業の方まで、例年100人前後のインタビューを実施。産業カウンセラー・心理相談員資格有。

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