スンバ島の隠れ家リゾートで過ごす、ウエルネスな時間

リフレッシュ! 極上旅

 数百年前の暮らしがいまだ息づくインドネシア・スンバ島に、隠れ家のようにたたずむリゾート地「ニヒ・スンバ」。アメリカの権威ある旅行雑誌に「世界一のホテル」に選ばれたこのリゾートで私が楽しみにしていたのは、単にラグジュアリーな施設や手厚いホスピタリティーだけではありません。この旅で体験したのは、ウエルネスな時間。特別な環境で行うヨガやスパは、体だけでなく心も満たしてくれます。

寝坊したらもったいない! 朝ヨガで1日をスタート

 ニヒ・スンバに到着し、静寂のなかでぐっすりと眠った翌日。長いフライトの後だからきっと寝坊してしまうだろうと思っていたのに、目覚まし時計が鳴るよりも早く、すっきりと目覚めることができました。

宿泊したのは1ベッドルームのMARANGGA。ゆったりサイズのベッドに、広いバスルーム、プールや海を望むテラス、庭などがある

 ヴィラの前には、美しい庭と、その先に広がるホワイトビーチ! 目覚めのコーヒーは、海を眺めながら屋外のリビングでいただくのが滞在中の日課となりました。

ベッドルームがあるヴィラの先には手入れが行き届いた庭とプール(左)、その先には隠れ家のような海を望むスペース(右)が

 その後、プライベートプールでひと泳ぎして、広々としたバスタブでゆったり過ごすのも、なかなか贅沢ぜいたくな時間。リゾートでこんなに朝を満喫したのは初めてかもしれません。

広いバスルームには、ダブルシンク、バスタブ、ソファを完備。お風呂も身支度もゆったりとできる

 敷地内には海を見下ろすヨガパビリオンがあり、朝ヨガが行われています。丘の上に位置するヨガスペースはとても開放的。私も体験してみましたが、インストラクターのポーズを見よう見まねで、いつもよりものびのびとヨガを行うことができました。

リゾートを見下ろす丘の上にあるヨガパビリオンで、朝ヨガ体験。林の中を歩いていくアプローチも、非日常感あり

 ヨガの後の朝食は、潮風が心地いいダイニングで。卵料理やパンケーキなどメニューは豊富ですが、私はヘルシーなものをチョイスしました。ランチまでにしっかりおなかをすかせておきたい、という食いしん坊な理由もありますが、ヨガの後はなぜか、ビタミンたっぷりのフレッシュジュースやヨーグルトが欲しくなるのです。

朝食はビュッフェではなく、オーダーするスタイル。熱々のホットミールや南国フルーツジュースやヨーグルトなど、朝からおいしくて大満足

 この朝食も含め、食事は宿泊費込み。ニヒ・スンバの宿泊費は、1泊1室845ドル~と、決して手頃な価格ではありませんが、1日3食のほか、アルコールを除くドリンク、ヨガやシュノーケリングなどのアクティビティ、バトラーサービスの料金が含まれています。1室を家族や友達とシェアすれば、価格以上の充実感が得られるのではないかと思います。

汗だくになり山を越え、谷を歩いて、至極のスパへ

 この旅で最も楽しみにしていたのが、スパ体験。リゾートにスパはつきものですが、ニヒ・スンバのスパはとても独特です。なんといっても、リゾートから約2時間かけて山を越え、田んぼのあぜ道を歩き、村々を通り過ぎてスパエリアに向かうのですから。一連のアクティビティーに付けられた名前は、「スパ・サファリ」。まさにサファリのごとく、エキサイティングで感動的です。

「スパ・サファリ」に参加するほかのゲストとともに、山道を歩く。途中、水牛の群れに遭遇!

 リゾートからスパエリアまでは、スタッフがガイドしてくれるから安心。もちろん、車で行くこともできますが、私は迷わず徒歩コースを選びました。道すがら目にするのは、眼下に広がる美しい海や、すがすがしい森、一面に広がる棚田。

 決して楽に歩ける道ばかりではありません。ハードに感じる場所もありますが、出会う風景はとても新鮮です。水み場で頭にバケツを載せた女性とあいさつをかわしたり、集落で子どもたちと手を振り合ったり。ときには泥浴び帰りの水牛の群れや、野生の豚の親子とすれ違いながら、美しく素朴な島の暮らしを目にすることができました。

「スパ・サファリ」では素朴な集落に立ち寄り、島の暮らしにも触れる

 大変な思いをしてたどり着いたスパエリアは、断崖の上にあり、周辺には海と棚田が広がっていて、その光景はまさにユートピア! まずは、白い砂浜を見下ろす絶壁にあるダイニングで朝食をいただきます。なにしろトレッキングをした後なので、おなかはペコペコ。熱々の卵料理やホームメイドのパンが、いっそうおいしく感じます。

 食後は、水平線につながって見える静かなインフィニティプールでくつろぎの時間を過ごし、いよいよトリートメントの始まり。トリートメントは、海や棚田を見渡す「プライベートガゼボ」で行われます。

プライベートガゼボで行われるトリートメントに身をゆだねて。波の音を聞きながら受けるマッサージにすっかり熟睡

 トリートメントメニューは、マッサージやボディーラップ、リフレクソロジーなど数種類あるなかから、三つを選ぶことができます。私はヘッドとボディーマッサージ、フェイシャルをお願いしました。施術中、聞こえるのは、寄せては引く波と葉擦れの音。それはまるで子守歌のようで、途中からすっかり熟睡してしまいました。

 「スパ・サファリ」は4時間コースと8時間コースがあります。いずれもゆったりとスケジュールが組まれていて、時間を気にすることもありません。トリートメントを終えたら、お茶とフルーツでのどを潤して、送迎車でリゾートへ。まさに、夢のようなひとときを過ごしました。

ニヒ・スンバ

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芹澤和美
芹澤和美(せりざわ・かずみ)
旅行ライター

 編集職を経て、1996年、中国・上海へ短期留学。帰国後、フリーランスの旅行ライターとして活動。主なフィールドは、98年から通い続けているマカオや、中国語圏、アジア、中米、南アフリカ。主に、旅行雑誌やカード会員誌、機内誌、新聞などで国内外の旅行記事や紀行文を掲載。著書に『マカオノスタルジック紀行』(双葉社)。

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