お手頃なのにリッチ、3泊4日のアジアクルーズへ!

リフレッシュ! 極上旅

 近年、人気を集めている旅のスタイルが、移動のロスがなく、洋上ライフを満喫できるクルーズ。日本発着で運航する外国船も増え、それほど長い休みをとらなくても楽しめるようになりました。とはいえ、「お金がかかりそう」「さすがに週末+有休だけじゃ難しそう」「ドレスコードなどのルールが面倒」「退屈しそう」……といった心配もあるのでは。そんなクルーズのイメージを覆す、新しい船旅を見つけました。船の上では毎日が驚きの連続です!

短い日程で気軽に楽しめる、アジア初のプレミアクルーズライン

 乗船したのは「ゲンティン ドリーム」。シンガポールを基点に、ペナン(マレーシア)とプーケット(タイ)を巡る3泊4日のコースです。クルーズというとヨーロッパが基点のイメージがありますが、この客船を擁する「ドリームクルーズ」の拠点は香港にあり、現在は、香港とシンガポールを母港に運航しています。

「ドリームクルーズ」は「ゲンティンクルーズライン」が持つクルーズブランド。姉妹ブランドに、カジュアル船の「スタークルーズ」と、ラグジュアリー船の「クリスタルクルーズ」がある

 実は、私は大型客船での旅が苦手でした。ラグジュアリー船はドレスコードがあって、ドレスやバッグ、ヒールの靴などの荷物が増えてしまうし(ディナーのときぐらいしか着ないのに!)、ダイニングが予約制で思ったほど自由に時間が使えない(もっと気ままに過ごしたい!)からです。比較的自由なカジュアル船であっても、毎晩のにぎやかなイベントは、ちょっと疲れてしまいます。

 この点をクリアしたのが、ラグジュアリー船とカジュアル船の良いところを取り入れたプレミアムブランド「ドリームクルーズ」の客船。厳しいドレスコードはなく、日中はTシャツで過ごし、雰囲気のあるダイニングでディナーを食べるときだけちょっとおしゃれをするスタイルや、レストランの営業中に好きなタイミングで食事を楽しめる自由度の高さは、「旅先では気ままに過ごしたい派」の私にはぴったりでした。

香港の船だけに楽しみなのが、食事。本格中華や屋台風料理、セレブリティーシェフ監修の西洋料理など、バラエティーは豊か

 大型船では珍しく、船内のWi-Fiが安価というのも、2016年に就航した新しい船ならでは。寄港地のことをインターネットで調べたり、日本とメールのやりとりができたりするのはとても便利です。さらに、発着がシンガポールであることも、私がひかれた理由のひとつでした。日本からのフライトはたくさんあるし、なによりアジアの船は、食事も期待ができそう!

キャビンと言われる客室は8タイプ。こちらは手頃な価格ながら快適な「バルコニーステートルーム」

 気になる価格は、私が体験したコースで5万7400円から。料金には、プールやジャグジー、ジムなどの施設利用料に加え、無料レストランでの食事や本格的なショーの鑑賞料なども含まれているので、コストパフォーマンスは申し分ありません。ドリームクルーズには他にも多くのコースがあり、シンガポール発着2泊3日で3万円台から、香港発着2泊3日も3万円台からと、お財布にやさしい価格設定です。金曜の夜に香港を出港し、日曜朝に戻るウィークエンドクルーズなら、仕事を休まなくても楽しめます。日本―シンガポール間または日本―香港間の往復交通費は含まれていませんが、そのことを考慮しても、魅力的な価格です。また、旅行代理店やクルーズ代理店によっては、往復交通費が含まれているお得なプランを用意しているところもあります。

クルーズ初日はショーで圧倒的なパフォーマンスを堪能!

 シンガポールに到着し、街を散策した後、いよいよ出港。港に停泊する「ゲンティン ドリーム」の大きさには、ただただ圧倒されてしまいます。そのサイズは、19階建て、客室数は1674室と、高層ビルさながら。宇宙飛行士と人魚の愛をテーマにしたポップな船体のデザインも斬新で、新しい時代の船を思わせます。

全長335メートル、全幅40メートルの「ゲンティン ドリーム」。乗客定員数は3352人で、乗組員数だけでも2016人という規模

 「キャビン」と呼ばれる客室に入ると、思いのほか広々。身支度をするには十分な広さと機能がある洗面台やシャワールーム、使い勝手のいいクローゼット、パソコンを広げられるデスク、ベッドサイドのUSB電源などがあり、船旅で心配される窮屈や不便を感じることは一切ありません。

優雅な船旅といえども、デジタルからは離れられない現代。Wi-Fiが完備され、使いやすいデスクや枕元にUSB電源がある設計は、とても便利

 さっそく、今日のイベントをチェック。各キャビンには船内新聞が配られ、ショーやイベントの内容とタイムスケジュール、ダイニングやバーの営業時間、スペシャルなトピックを知ることができるのです。じっくりと読んで、この日の夜はシアターで行われるショー、「SONIO」を鑑賞することに決定! 

前日の夜までに部屋に届けられる船内新聞を読みながら翌日のスケジュールを考えるのも、楽しみな時間

 このショーが想像以上に圧巻! ただ華やかというだけではなく、パフォーマーの才能やアクロバチックな展開に、目がくぎ付けになってしまいました。席は、船内のオフィスや専用アプリから簡単に予約ができます。あまりの楽しさに、シアターに毎日足を運びましたが、連日、趣向が異なるショーが行われていて、飽きることがありませんでした。

プロダクションショーの「SONIO」。毎日のショーは素晴らしく、これを見るためにまた乗船したいほど

 日々の食事は、無料レストラン3か所を含め、セレブリティーシェフによるレストランから24時間営業の東南アジア料理店まで、幅広いチョイスがあります。レストランとバーラウンジ、カフェなどは計35か所。無料のレストランでも本格的なコース料理を楽しめますが、初日の夜はちょっと奮発して、オーストラリアのスターシェフが手掛けるレストラン、「プライムステーキハウス/シーフードグリルbyマーク・ベスト」へ。シックな雰囲気の店内で、ステーキとシーフード、オーストラリアワインの「ペンフォールズ」を存分に味わいました。

ディナーは有料の「プライムステーキハウス/シーフードグリルbyマーク・ベスト」へ。その日の気分やおなかのすき具合に合わせて、食事する場所を選べるのがうれしい

  食事を終えても、船内にはまだまだ魅力的な時間が流れていますが、旅は始まったばかり。翌日に寄港するペナン島の散策に備えて、この日は早めにキャビンへと戻りました。窓の外には、大海原と星空。寝心地のいいベッドと肌触りのいいリネン類に包まれて、気持ちよく眠りにつきました。

ドリームクルーズ

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芹澤和美
芹澤和美(せりざわ・かずみ)
旅行ライター

 編集職を経て、1996年、中国・上海へ短期留学。帰国後、フリーランスの旅行ライターとして活動。主なフィールドは、98年から通い続けているマカオや、中国語圏、アジア、中米、南アフリカ。主に、旅行雑誌やカード会員誌、機内誌、新聞などで国内外の旅行記事や紀行文を掲載。著書に『マカオノスタルジック紀行』(双葉社)。

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