私が旅先でなにより楽しみにしているのが、ローカルフードを食べること。必ずしも地元の食材を使ったものや歴史があるものでなくても、それが地域に根付いていれば、ぜひ試してみたいと思っています。「地元で愛される味」に出会うべく参加したのは、グルメツアーの「シカゴ・フード・プラネット」。ローカルの案内で、少しずついろいろな味を満喫しました。
ローカルに愛される味を、ちょっとずつ味わうグルメツアー
ツアーのスケジュールを見ると、巡るのは3時間で6軒となかなかのボリューム。でも、決しておなかがいっぱいになるだけの内容ではありません。街の歴史や背景を交えながら食を体験することこそ、このツアーの醍醐味。訪問先は、ピッツェリアのほか、茶葉、スパイス、チョコレート、オリーブオイルの各専門店、そして中東料理店と、実にバラエティーに富んでいます。
意外なおいしさに驚いたのは、シカゴピザ。パリッとした皮のなかにとろとろのチーズや具がたっぷりと詰まっていて、ピザというよりもキッシュのように見えます。発祥は1943年。「ピッツェリア・ウノ」という店のシェフが、「ファストフードではなく、食事としてしっかり味わえるピザを」と考案したところ、たちまち街の人たちの間で人気になったのだそうです。

別名は「ディープ・ディッシュ・ピザ」。その名のとおり、深い鉄鍋で焼かれるため、一般的なピザに比べてかなり厚みがあります。当然、薄いピザよりも何倍もの時間をかけて焼くため、オーダーしてからテーブルに運ばれてくるまで少々待たなければいけません。でも、それもおいしさの理由。初めて食べたシカゴピザは、ていねいに仕上げられていて、じっくりと味わいたくなる一品でした。
シカゴピザの後は、茶葉専門店でフレッシュなお茶を味わい、街並みを散策しながらオールドタウンへ。かつてドイツ系移民が多く暮らしていたオールドタウンは、石畳の通りに古き良き時代を思わせる建物が並んでいて、なかなか風情があります。
スパイス専門店では簡単なレクチャーを受けたり、老舗チョコレートショップでは小さな工房を見学したり、オリーブオイル店ではいろいろなフレーバーを味見したり。「食べる」というよりも「体験する」ツアーは、食欲だけでなく好奇心も刺激されます。
最後はレバノン人が経営する中東料理店へ。フムス(豆のペースト)やギリシャ風のピタサンド、甘~いスイーツと濃厚なコーヒーをいただき、舌もおなかも大満足したところで、ツアー終了。現地解散となったので、その後はスパイス専門店に再度足を運び、お土産探しを楽しみました。
毎日運航している直行便があるから、意外と近いシカゴ
音楽と建築美にあふれるシカゴは、大人の女性の知的好奇心をくすぐるデスティネーションです。ちょっと遠いイメージもありますが、日本(成田)とシカゴ間は、ユナイテッド航空の直行便が毎日運航しているので、旅の計画は立てやすいと思います。
ロングフライトゆえ、私は往復ともにエコノミークラスより足元のスペースが13センチ広いプレミアムエコノミークラスを利用しました。それほど変わらないかなあと思っていたのですが、搭乗してみると、この差は大きいと実感! 足をゆったりと伸ばせると眠りの質が違います。長距離フライトは体力的に心配でしたが、現地に着いてからもパワー不足を感じることがありませんでした。
何より便利だったのは、機内Wi-Fi(ワイファイ)です。有料ですが、12時間のフライト中にメールチェックや現地情報もリサーチすることができ、空の上の時間を有効活用できます。
ちょっと優雅に旅をするなら「ワンタイムパス(59ドル)」の購入を。このパスがあれば、エコノミークラスの搭乗者もビジネスクラス専用のラウンジ、「ユナイテッドクラブ」を利用することができます(利用は往路または復路に1回のみ)。出発前に滑走路を眺められる窓際の席でくつろぐのもよし、帰りに旅を振り返りながら最後の乾杯をするもよし。ラウンジを利用すると、なんだかとても贅沢をした気分になります。
【オススメの関連記事】
音楽のあふれる街シカゴ 深夜までブルース&ジャズ三昧!
シカゴの風を体感しながら、ヒストリカルな建築物を巡る
街そのものがアートスポット! 知的好奇心を刺激するシカゴ
リフレッシュ! 極上旅