プリンス・エドワード島の大自然を凝縮した、甘~いお土産

リフレッシュ! 極上旅

 牡蠣かきやロブスターをおなかいっぱい食べ、赤土の畑や青い海が織りなす絶景を歩いたプリンス・エドワード島。「カナダのフードアイランド」と呼ばれる島だけに、お土産は食関連が豊富です。島の豊かな自然と、島を愛する人々がつくる、とっておきの旅の思い出を見つけました。

島の自然を閉じ込めたような、優しい風味のハニーワイン

 工房で丁寧に手作りされるクラフトビールや、家族経営のワイナリーで生まれるワイン。旅先では、その土地以外にはほとんど流通していないお酒がとても気になります。プリンス・エドワード島でぜひ試してみたかったのが、はちみつと水を混ぜて発酵させて作るお酒「ミード」でした。

 ミードは、製造方法がワインに似ていることから、「ハニーワイン」とも呼ばれています。ビールやワインよりも長い歴史があり、発祥は石器時代にまで遡るのだとか。北米では近年、モダンな製造方法で作られるミードがじわじわと人気を集めています。

 島産のはちみつでミードを作る工房「アイランド・ハニーワイン・カンパニー」を訪ねました。迎えてくれたのは、オーナーのチャールズさんとローラさん夫妻。かつてカナダ本土の都会に暮らしていた彼らは、旅で訪れたプリンス・エドワード島を気に入り、勤めていた会社を辞めて移住。畑を開墾して、はちを飼い、ミード作りを始めたのだといいます。

迎えてくれるのは、オーナー夫妻と愛犬のアビー。とてもおとなしくてフレンドリーなアビーはショップの看板犬

 テイスティングをさせてもらうと、甘いタイプから、辛口の白ワインのようにすっきりしたタイプまで、はっきりと味の違いを感じることができました。はちみつの味が採取する花によって異なるように、ミードも原料となるはちみつにより風味はさまざまなのでしょう。

ハニーワインはボトルで20~25カナダドル。テイスティングして好みの味を見つけて

 私はリキュールやカクテルのような甘いお酒は苦手なのですが、花の香りとともに優しく広がるはちみつの風味は、とても自然な感じがして気に入りました。ミードは疲労回復や美容に効果があると言われるし、アルコール度数が10~14%あるので、ナイトキャップ(寝る前の一杯)としてチビチビと飲むのもよさそう。

 なにより、この土地の自然を愛し、ミード作りに打ち込むチャールズさんとローラさんとの出会いが、島の豊かさを実感させてくれました。

島の風景を形にしたかわいらしいチョコレート

 プリンス・エドワード島の中心部、シャーロットタウンから車で約30分、南海岸にある小さな漁村のビクトリア・バイ・ザ・シーは、お土産探しにもぴったりのスポットです。小さなエリアですが、カフェやギャラリー、クラフトショップが並んでいます。

シャーロットタウンから足を延ばしてビクトリア・バイ・ザ・シーへ。ここにはクラフトショップやギャラリー、カフェが並ぶ

 ここに夏期(6月~9月)だけオープンするのが、「アイランド・チョコレート」。1987年に創業した、家族経営の小さなチョコレート専門店です。

「アイランド・チョコレート」でホットチョコレートや名物の「ファクトリーコーヒー」をテイクアウトして、街を歩くのもいい

 新鮮なフルーツや上質なクリーム、バターを使ったチョコレート作りは、繊細な手仕事。工場で大量生産されるものとは違った温かみがあります。ビーントゥバー(カカオ豆がチョコレートになるまでの工程を一貫して行う製造方法)で作られたチョコレートは、コーヒーとともに食べたくなる、上品なお味でした。ホットチョコレートにコーヒーを入れ、生クリームをトッピングしたドリンク「ファクトリーコーヒー」も人気です。

灯台や貝殻の形をしたチョコレートは、島のお土産にもぴったり

 ベリー類もプリンス・エドワード島の特産品です。私が訪ねた6月初旬は、まだベリーの収穫が始まっていなかったのですが、その代わりに、ジャムをいろいろと買い込みました。訪ねたのは、ジャム専門店の「プリンス・エドワード・アイランド・プリザーブ・カンパニー」。

ニューグラスゴーにある「プリンス・エドワード・アイランド・プリザーブ・カンパニー」。シャーロットタウンから車で約30分
ジャムの種類は多すぎて、とにかく迷う! テイスティングは必須

 ラズベリーにブルーベリー、ブラックベリー。名前を知っているベリー類だけでなく、ハーブや野菜を使ったジャムも豊富にそろっています。日本ではあまり見かけないものもたくさんあって、まるでジャム博物館にいるような楽しさでした。重くなると分かっていながら、気づけば数種類のジャムを購入。それらは今も、料理にも活躍しています。

アイランド・ハニーワイン・カンパニー
アイランド・チョコレート
プリンス・エドワード・アイランド・プリザーブ・カンパニー

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芹澤和美
芹澤和美(せりざわ・かずみ)
旅行ライター

 編集職を経て、1996年、中国・上海へ短期留学。帰国後、フリーランスの旅行ライターとして活動。主なフィールドは、98年から通い続けているマカオや、中国語圏、アジア、中米、南アフリカ。主に、旅行雑誌やカード会員誌、機内誌、新聞などで国内外の旅行記事や紀行文を掲載。著書に『マカオノスタルジック紀行』(双葉社)。

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