プリンス・エドワード島のとびきり新鮮な極上シーフード

リフレッシュ! 極上旅

 「赤毛のアン」で知られるプリンス・エドワード島は、「カナダのフードアイランド」と呼ばれるほどの食の宝庫でもあります。とびきり新鮮なシーフードに、広大な畑で育つ上質な野菜、酪農家が生み出すおいしいお肉やチーズなど、食材はとにかく豊富で、地産地消も盛ん。なかでも、牡蠣かきやロブスターは専門店も多く、いろいろな食べ方があって、シーフード好きをうならせます。

最高級品種の牡蠣をほおばる幸せ

 プリンス・エドワード島を代表する食材といえば、なんといっても牡蠣。それも、ニューヨークのオイスターバーでは最高級として扱われる「マルペック・オイスター」という品種です。

 牡蠣の産地としての歴史は古く、約100年前、パリの博覧会で表彰されたことから世界的に人気が高まったのだそう。養殖と天燃のものがあり、季節を問わず、いつ訪れても食べることができます。

プリンス・エドワード島で育つ牡蠣の品種は、最高級といわれるマルペック・オイスター。美しい海で育つ牡蠣は、臭みがなくてとてもフレッシュ

 広い島の各地に牡蠣の産地があり、牡蠣好きに言わせると、それぞれに味わいが異なるのだとか。港港のシーフードマーケットをハシゴしながら、味比べするのも、牡蠣好きにとっては大きな楽しみです。

 私が訪ねた産地は、「ニューロンドン」と「スタンレーブリッジ」。ニューロンドンで牡蠣漁師のジョージさんに食べさせてもらった牡蠣は、あまりのおいしさにおなかがいっぱいになるまで食べてしまいました。プルンとした食感と、濃厚なうまみ、しつこくない後味。マルペック・オイスターは日本の牡蠣より小ぶりなので、何個でも食べられるのです。

ニューロンドンでは、牡蠣漁師自慢のおいしい牡蠣を堪能

 すぐ近くのスタンレーブリッジの港には小さなシーフードショップがあります。店内では取れたての牡蠣を購入してすぐに食べることができ、トマトベースのカクテルソースやタバスコも用意されます。

スタンレーブリッジのシーフード店。スタンディングスタイルでカジュアルに牡蠣をつまむのも楽しい

 でも、やっぱりシンプルな食べ方が一番。レモンをきゅっと搾って口にほおばると……磯の香りとほんのりとした甘みが口いっぱいにじゅわ~っ。ちょっとしたスタンディングのオイスターバーといった感じの店内で、気軽にちょっと牡蠣をつまむ。そんなカジュアルな雰囲気も、私は気に入りました。

ファストフードの概念を覆す、フィッシュ&チップス!

 もちろん、プリンス・エドワード島のおいしいシーフードは牡蠣だけではありません。ほかにも、アサリにホタテにムール貝、白身魚とさまざまな味覚があります。

蒸したムール貝はパンに浸してもおいしく、白ワインも進む(左)、貝類を使ったシーフードチャウダーとホームメイドのパン(ザ・テーブル)

 地元の味を存分に楽しめるのが、地産地消をコンセプトにしたクッキングスタジオ兼レストラン、「ザ・テーブル」(要予約。5~10月営業)。漁師から直送される魚介類をみごとに洗練された料理に仕上げています。1953年築の教会を改装した店内にはオープンキッチンがあって、食事をしながらシェフの様子を見ることができて、これもなかなか楽しい。キッチンから漂ういい香りとともに、島の恵みを存分に堪能しました。

ザ・デーブルの店内。教会を改装した、かわいらしい雰囲気

 プリンス・エドワード島ではたくさんのシーフード料理を食べましたが、想像以上においしかったのが、フィッシュ&チップス。なかでも、島民が毎年楽しみにしているという夏季限定のテイクアウトのシーフード専門店「リチャーズ・フレッシュ・シーフード」で食べた味は忘れられません。臭みがなくホクホクの魚の身、サクサクとして脂っこくない衣。「パブで食べるファストフード」のイメージを覆す上品な味わいでした。

コーブ・ヘッド漁港にある「リチャーズ・フレッシュ・シーフード」。ロブスターをサンドしたバーガーや、大きなフィッシュ&チップスが地元で愛される

 季節ものですが、タイミングが合えばぜひ食べたいのがロブスター。5月1日~6月30日、8月中旬~10月中旬は漁が解禁となり、島の至る所のレストランでロブスター料理が食べられます。

身が引き締まったロブスターは、サラダのメニューとしても人気

 食べ方は、ボイルやグリルでシンプルに味わうほか、ゆでたロブスターをマヨネーズとあえてロールパンに挟んだロブスター・ロールも定番料理です。

ロブスター・バーンのクラムチャウダーとロブスターロール。ボリュームたっぷり!

 島の南海岸、ビクトリアの小さな漁村にある「ロブスター・バーン」は、豪快なロブスター・ロールが名物。細かく割かれていないずっしりとした身は、食べ応えがあります。食べる前は、「ロブスターをパンに挟むなんてもったいない」と思っていたのですが、パンに磯の香りがしみ込むとよりおいしい! レタスのシャキシャキとした食感とジューシーなロブスターが口の中で混ざり合う幸せ……。あの瞬間を味わうために、またプリンス・エドワード島を訪ねたいと思うほどです。

ザ・テーブル
リチャーズ・フレッシュ・シーフード
ロブスター・バーン

【オススメの関連記事】
世界で一番美しい島 プリンス・エドワード島へ!
リフレッシュ! 極上旅

芹澤和美
芹澤和美(せりざわ・かずみ)
旅行ライター

 編集職を経て、1996年、中国・上海へ短期留学。帰国後、フリーランスの旅行ライターとして活動。主なフィールドは、98年から通い続けているマカオや、中国語圏、アジア、中米、南アフリカ。主に、旅行雑誌やカード会員誌、機内誌、新聞などで国内外の旅行記事や紀行文を掲載。著書に『マカオノスタルジック紀行』(双葉社)。

JOURNAL HOUSE