カラフルな建物が並ぶメインストリートを散策し、シベリア鉄道駅で旅情に誘われ、本場のロシア料理を食べて、心もおなかも大満足のウラジオストク。市場やスーパーマーケットに立ち寄ったら、思わず買って帰りたくなるものがたくさんありました。いろいろなお土産が見つかるウラジオストクは、たとえ短い旅行でもスーツケースで行くことをオススメします!
見るだけでも楽しい青空市場へ!
土曜の朝、大勢の庶民でにぎわっていたのは、中心地の中央広場で開かれていた青空市場。4~11月にかけて開かれているマーケットです。冬場はお休みですが、春になったら、ぜひ訪ねてほしい場所。
マーケットの楽しみはなんといっても、珍しい野菜を見つけたり、売り手の人たちと身ぶり手ぶりでコミュニケーションをとったりすること。お土産探しというよりも、探検気分です。
朝10時に行くと、湾に面した広大な広場には、魚、肉、青果、蜂蜜など、さまざまな専門店の屋台が並び、にぎわっていました。それぞれの店の後ろには、売り物を乗せてきたトラックが止まっていて、なかなか壮観な風景です。

迫力ある姿を見せていたのは、シーフード専門店。屋台の売り場には、冷凍の魚の切り身やイクラ、キャビアがずらり。キャビアの価格の安いこと! いますぐ白ワインと黒パンを調達して、港を眺めながらピクニックしたい気分に駆られるほどです。
ドライフルーツやナッツ、ミルクもそれぞれ専門店が並びます。薬草らしきものや、漢方の材料のようなものも売られていました。「これ、なんだろう?」とじっと品物を見ていると、ロシア語はまったく分からない私に、一生懸命に説明してくれるおじさん、おばさんも。マーケットは、これが楽しい。

蜂蜜専門店もたくさん。冬が長く、寒さの厳しいロシアでは、風邪予防として、料理に蜂蜜を使うのだそう。いろいろな花の「純粋蜂蜜」が並んでいました。しかも、日本では考えられないようなリーズナブルな値段で! 蜂蜜の栄養効果か、売っている人たちのお肌がとてもきれいだったことにも、興味津々。
スーパーマーケットで掘り出し物を探す
旅先では、スーパーマーケット巡りも楽しいもの。名物の蜂蜜も、スーパーで売っているものなら瓶詰めになっているから、安心して持ち帰ることができます。ちなみに、ウラジオストク空港のイミグレーションを通過した後にも蜂蜜専門店があります。なかなかの品ぞろえで、ここでも最後に買いこんでしまいました。

スーパーで買って帰りたいのが、チョコレート。この国はチョコレート大国で、オフィスのデスクの上には必ずチョコレートが置いてあるとかないとか。専門店もありますが、スーパーマーケットにもたくさんの種類がそろっています。
代表的なブランドは、ソ連時代から親しまれている「アリョンカ」。「アリョンカ」というのは、ロシアの女性の名前「エレーナ」の愛称で、赤ちゃんのイラストが代名詞となっています。プレーン、ナッツ入り、ベリー入り、ケーキタイプにウエハースといろいろなタイプが。ウラジオストクの老舗チョコレート店「プリモルスキー・コンディテル」は、海藻や寒天、雑穀を使ったユニークなラインアップで人気を集めています。

ロシアの定番土産といえば、マトリョーシカ人形。人形の中から人形が出てくる入れ子の民芸品は、ころっとした丸い形がかわいらしくて飾っておきたくなります。人形にスカーフ姿の女性の像が描かれているのがオリジナルですが、ソ連とロシアの歴代指導者や、ご当地の人気キャラクター「チェブラーシカ」を描いたものも。職人が絵付けしたような本格的な民芸品もあれば、ややキッチュで手頃なものもあります。

さて、私が歩いた市場や通りのショップ、土産物店で活躍していたのが、かわいらしい猫たち。猫が店先や店内をウロウロしていても買い物客は気にする様子もなく、彼らは自由に闊歩していました。こんな日常風景に、ウラジオストクの人たちのやさしさが隠されているなあと思えてなりません。