バワの代表作で自然との一体感を味わう スリランカ

癒やしの楽園 by 三好和義

 「いつかは行きたい」と思い続けてきた、憧れの「楽園」がありました。スリランカの建築家、ジェフリー・バワの代表作とも言われる「ヘリタンス・カンダラマ・ホテル」。昨年、その積年の思いを果たすことができました。今では、当たり前になったインフィニティ・プールなど、高級リゾートの原点がここにあります。

 境目のないインフィニティ・プール。無限の広がりを感じさせる、このアイデアはバワがオリジナル。世界を代表する高級ホテル・リゾートのアマンはバワの思想、発想にインスパイアされたということは有名な話です。

 ヘリタンス・カンダラマ・ホテルの現在の外観。周囲の木々と一体になって自然と同居したこの姿は圧巻です。バワは設計の段階から、現在のこの姿を頭に浮かべていたそうです。天才の天才たるゆえんだと感心しました。それにしても圧巻な外観。

 自然との一体感がこのホテルのテーマ。ホテルで飼っているわけではないのですが、近所のお猿が遊びに来ます。このお猿さんはお部屋の近所にも出現します。フレンドリーなお猿さん。「勝手に餌は与えないでくださいね」とホテルの人に言われました。

 最近、雑誌などで特集を組まれることが多いジェフリー・バワ。このホテルの他にも、国会議事堂なども設計した国民的な建築家です。裕福な家庭に生まれ、イギリスへの留学によって、生まれもった東洋的な感性と知識で西洋の感性がうまく融合されて、彼独自の世界が形成されたのだと思います。  

 ここは「バワ・ルーム」です。彼が愛した部屋。遠くには世界遺産「シーギリヤ・ロック」が見えます。巨大な岩をくり抜いた空中宮殿。その宮殿を観光する気球が飛んでいる様子も望めます。部屋の仕立てはご覧のようにシンプル。あくまでも主役は自然環境なのです。

三好和義(みよし・かずよし)
写真家

 1958年徳島県生まれ。「楽園」をテーマに、タヒチやハワイなどの南国の島々から日本の世界遺産まで幅広く撮影。84年当時最年少で木村伊兵衛賞を受賞。近著は世界中のリゾートを集めた「青の楽園へ」(PHP)。Amazonプライム・ビデオで「RAKUEN 三好和義と巡る楽園」を配信中。