マカオのパワースポット 風水で金運アップ!

リフレッシュ! 極上旅

媽閣廟。柱や天井を埋め尽くすうずまき形線香は圧巻

 中国古来の思想、「風水」が生活のなかに根づいているマカオ。風変わりな建物には、緻密な風水の計算があり、ラッキーナンバーや運気を上昇させるアイテムが多く使われています。マカオを旅して元気になれるのは、街中に風水パワーがあふれているからかもしれません。

世界遺産の風水屋敷 先人の知恵とセンスに驚嘆

 観光名所セナド広場のすぐ近くにある世界遺産「盧家屋敷(Casa de Lou Kau)」。銀行業で財をなした実業家、盧華紹が1889年頃に建てたレンガ造りの邸宅です。

伝統的な中国式住居に、風水設計や西洋のインテリアが混在する盧家屋敷

 建物には至るところに風水思想が生かされています。中庭があるのは、採光と風通しを良くするだけでなく、雨を貨幣に例えた風水の考えにならい、家の中に雨を降らせるための工夫。「家の中に雨が降ったら困るのでは?」とつい考えてしまいますが、実際に盧さんは大富豪だったのですから、効果はあったのでしょう。窓際にも、金運を呼び込むといわれるデザインが施されています。

 中国広東地方の伝統的様式の邸宅に西洋のエッセンスを取り入れているのもユニーク。削った貝殻を内枠にはめ込んだ窓は、ガラスがない時代に光を通すための工夫で、当時、最先端のインテリアだったそうです。しっくりとなじむステンドグラスや、精巧な透かし彫りの欄間に、思わずうっとりと見とれてしまいます。 

 そこから徒歩で15分ほどの所にある「鄭家屋敷(Casa do Mandarim)」も、世界遺産となっている伝統的な中国式住居です。1869年、実業家にして、毛沢東や孫文にも影響を与えた思想家、鄭観應が建てたこの邸宅も、風水の考えで作られています。

鄭家屋敷。丸く切り抜かれた出入り口から見た中庭

 各部屋の出入り口が丸く切り抜かれているのは、風水で円は金銭を意味し、また、縁起のいい龍の通り道になると言われているから。中国の歴史映画のような空間に、思わずワクワクしてしまいます。

 インド式の真珠貝の窓枠に中国式格子窓が取り付けられるなど、この邸宅も東西をミックスした内装です。当時、流行していたインテリアと風水設計が混在する、いわば「アートな風水スポット」。敷地も広く、とても静かで、ゆったりと見学することができます。

恋愛の女神様に願い事、風水レストランで飲茶三昧!

 マカオにある中国様式の世界遺産といえば、「媽閣廟(まぁこっみゅう)」が有名です。真っ赤な柱や天井を埋め尽くすうずまき形線香は、いにしえの中国そのもの。媽閣廟には多くの観光客が訪れますが、地元の参拝客も絶えません。それは、人々の厚い信仰を集めているからで、恋愛にもご利益があるとされています。

 ここを訪れた女性の多くが購入するのが、「許願球」。これは日本の絵馬のようなもので、願い事を書いて境内にある「百年夫婦樹」という木に掛けておくと、かなうといわれています。とくに恋愛に抜群のご利益があり、夫婦や恋人同士が末永く仲良く過ごせるのだとか。もちろん、恋人募集中の人にだって、効果は期待大! 灯篭形で形もかわいらしい「許願球」は境内で販売しています。

風が吹くと風車が回る、灯篭形の「許願球」

 そんな女性の味方、頼もしい「媽閣廟」の創建は1488年。航海の女神「阿媽あま」がまつられているこのびょうには、次のような伝説があります。
 
 「福建省の港からマカオに向かっていたジャンク船の船団が、大しけで遭難。広東に渡ろうとしていた貧しい女性を厚意で乗せていた一艘いっそうだけが助かり、マカオに到着した。その後、女性は岩の上で消え去り、そこには神の像が残されていた」

 女性を阿媽であると信じた船乗りたちが建立した小さな廟が、媽閣廟の始まりだといわれています。女神様だからこそ、わたしたち女性の願いごとも届くかもしれません。

 さて、街歩きをしておなかがいたら、ランチは風水パワーを浴びることができるレストランへ。中心地近くのホテル「グランド・リスボア・ホテル」の中にある「8餐廳(The Eight)」は、風水で縁起が良いとされる「金魚」と、ラッキーナンバーの「8」をインテリアとしてふんだんに取り入れた広東料理レストランです。

8餐廳。独創的な内装の店内。中国では縁起のいい数字「8」と金魚をモチーフにしたデザインは、香港の有名デザイナー、アラン・チャンが手がけたもの

 こちらの点心の特長は、おいしいだけでなく、見た目も楽しませてくれること。金魚形の蒸し餃子ぎょうざ、ハリネズミの形をしたチャーシューマン、かわいらしいかに形の蟹タルトパイなど、食べるのが惜しくなるビジュアルなのです。

左から、モチモチした蒸し餃子は縁起のいい金魚形。キュートなハリネズミはチャーシューまん、蟹がたっぷり入ったタルトパイ

 5つ星ホテルの中にあり、しかも、ミシュラン3つ星でありながら、ランチタイムの飲茶やむちゃは比較的リーズナブル。ドレスコードはあるものの、それほど厳しくないので、よほどラフな服装でなければ、街歩きの途中に入ることができます。人気店なので、公式サイトから予約をしておくと安心。ちなみに、飲茶はマカオにある多くの広東料理店で楽しめますが、一般的にランチタイムのみ提供となっているのでご注意を。

 風水の良い気を浴び、おいしい飲茶を食べると、いつのまにか、心も体も元気になっています。パワーみなぎるマカオは、日頃の疲れをとる充電の旅にもおすすめです。

8餐廳

 協力:マカオ航空/マカオ観光局

芹澤和美
芹澤和美(せりざわ・かずみ)
旅行ライター

 編集職を経て、1996年、中国・上海大学文学院へ短期留学。帰国後、フリーランスの旅行ライターとして活動。主なフィールドは、98年から通い続けているマカオや、中国語圏、アジア、中米、南アフリカ。主に、旅行雑誌やカード会員誌、機内誌、新聞などで国内外の旅行記事や紀行文を掲載。著書に『マカオノスタルジック紀行』(双葉社)。

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