東北の桜 春とともに北上する安らぎの風景 三春、弘前城

癒やしの楽園 by 三好和義

 僕は「楽園」をテーマに世界中で撮影をしています。心を揺さぶられる景色を探して、カメラと一緒に旅を続けています。僕が見つけた楽園を写真とともに届けます(毎週1回更新)。

 楽園というと、海外のビーチのイメージですが、日本にも楽園があります。日本らしい楽園と言えば、春の桜。特に東北の桜には、なんとも言えない風情があります。長く厳しい冬を耐えて、春になった喜びを全身で表現するようなりんとした美しさ。一緒に春を楽しもうとそっと呼びかけてくるような優しさがあります。

僕が好きな福島県三春町の桜。夜にはライトアップされて幻想的な美しさが、さらに増します。

東北を代表する桜の名所といえば、青森県弘前城の桜。ゴールデンウィークの時期に満開を迎えるので、遠方から出かけるには最適です。この桜の景色を格別なものにするのは、岩木山の存在。永い冬が終わり春の訪れを実感させる、安らぎの風景。

夜にライトアップされた桜は、昼とは違う美しさ。この弘前城は、お堀の水面にライトと桜が映えて、一層、美しい。何度来ても飽きるということはありません。時間ごとに変わる桜の表情を楽しんでいると、時の経過を忘れます。

 

三好和義
三好和義(みよし・かずよし)
写真家

 1958年徳島県生まれ。「楽園」をテーマに、タヒチやハワイなどの南国の島々から日本の世界遺産まで幅広く撮影。84年当時最年少で木村伊兵衛賞を受賞。近著は世界中のリゾートを集めた「青の楽園へ」(PHP)。Amazonプライム・ビデオで「RAKUEN 三好和義と巡る楽園」を配信中。