美味を極める 桜えびと抹茶スイーツ、今だけの味を春の静岡で満喫

リフレッシュ! 極上旅

サクサクの食感とふんわり甘みが絶品のかきあげ

 忙しさに追われて、思わずこぼれる「あぁ疲れた……」。休みの時はスイッチをオフにする旅に行きませんか。いつもとは違う景色や食事を楽しみ、身も心もリフレッシュしたら、明日からまた頑張れそう。思い立ったらすぐに行ける、1泊2日の極め旅を提案します。
 春らんまん、静岡は絶好の旅行シーズンを迎えています。産地でしか食べられない旬の味覚、心地のいい海風、緑が芽吹く爽やかな高原など、春ならではの楽しみがそこかしこに。新幹線で東京からも名古屋からも約1時間の静岡の魅力を紹介します。

駿河湾でしかとれない桜えび、美肌効果も期待できる?

 春に静岡を旅したい理由の一つが、桜えび。日本では駿河湾でしかとることができず、春と秋にのみ漁が解禁されます。今年も春の漁が3月21日に解禁されました。冷凍物を含めれば一年中流通していますが、とれたては解禁の時しか食べられません。そのうえ、漁が許可されている船はわずか120隻。貴重な味なのです。
 解禁は春と秋の年2回ありますが、とくに春の桜えびは産卵に備えて身が太り、色もきれい。ほんのりとした桜色は春を感じさせ、強い抗酸化作用を持つアスタキサンチンも含まれ、心とお肌に栄養を与えてくれます。桜えびを食べれば、美肌効果も期待できるかも。

富士山を背景に桜色に染まる、桜えびの天日干し

 JR東海道本線「由比駅」から徒歩で約10分、由比漁港は桜えびの里といわれています。周辺の食堂やレストランでは、さまざまな調理法で旬の桜えびを楽しませてくれます。桜えびというと、「乾燥した小エビ」のイメージがありますが、静岡では、新鮮な生を調理するのが基本。獲れたてをタレに漬け込んだ「沖漬け」は、ぷちっと身が弾ける食感と甘みがたまらない一品。
 かつて朝まで漁をしていた漁師がひと仕事終えた後に食べていたという「沖上がり」もおすすめ。桜えびと豆腐、ネギなどをすき焼きのように甘辛く煮た料理で、ご飯がすすみます。そのほか、サクサクとした食感がクセになるかき揚げ、ふんわりと甘い香りが広がる釜揚げ、プリプリの舌触りと濃厚なうま味を丸ごと楽しめるお寿司……。メニュー選びも迷ってしまうほど。
 天気がよければ、ぜひ由比港の東にある富士川にも足を延ばして。天日干しされた桜えびで河川敷が桜色に染まり、富士山と美しいコントラストを描く景色は、春の風物詩になっています。

新茶でほっこり スイーツで幸せ気分

 もう一つ、静岡の春の味覚といえば、新茶。一番茶のやわらかい新芽の部分を丁寧に摘み取り、青葉の香りを壊さないように作ったものが、新茶です。

目にも爽やか、鮮やかな緑の茶畑

 お茶の一大産地である静岡では、毎年4月の半ばから一番茶の茶摘みがスタートします。爽やかな若葉の香りとほのかな甘みは、今だけのお楽しみ。しかも新茶には、リラクゼーション効果のあるといわれるテアニンも豊富に含まれています。八十八夜(立春から数えて八十八日目前後。2017年は5月2日)に摘み取られたお茶を飲むと、無病息災、不老長寿になるという言い伝えも残されています。
 お茶を使ったスイーツが楽しめるカフェもたくさんあります。その一つが、「雅正庵がしょうあん」。ここは、茶問屋が「お茶のおいしさを知ってほしい」という思いからオープンしたカフェ。茶葉かられるお茶そのもののおいしさと、茶葉を使ったお菓子を楽しむことができます。

手まりに似たかわいらしい大福「鞠福」

 名物は、生クリーム大福の「鞠福まりふく」。とろけるようにやわらかな餅の中に濃厚な抹茶クリームとあんこが包まれていて、豊かな香りのお抹茶にぴったり。ほかにも、生クリームやあんこをトッピングした「鞠福パフェ」など、お茶どころならではの和風スイーツがそろいます。上質なお茶とともに味わう大人のスイーツは、幸せ気分にしてくれます。

雅正庵(千代田本店)

芹澤和美
芹澤和美(せりざわ・かずみ)
旅行ライター

 編集職を経て、1996年、中国・上海大学文学院へ短期留学。帰国後、フリーランスの旅行ライターとして活動。主なフィールドは、98年から通い続けているマカオや、中国語圏、アジア、中米、南アフリカ。主に、旅行雑誌やカード会員誌、機内誌、新聞などで国内外の旅行記事や紀行文を掲載。著書に『マカオノスタルジック紀行』(双葉社)。

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