ファーストサマーウイカのチャンスを逃がさない“引き寄せ力”

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(写真:読売テレビ提供)

アイドル出身にもかかわらず、歯に衣着せぬ関西弁のトークで大ブレイクしたファーストサマーウイカさん(30)。バラエティー番組の盛り上げ役をはじめ、番組司会やドラマ出演など、多方面で活躍中です。ゲスト出演した「ダウンタウンDX」(日本テレビ系、29日午後10時から放送)の収録後、ブレイクのきっかけやプライベートについて話を聞きました。

――ダウンタウンDXへの初出演はいかがでしたか?

ずっと出たかった番組だったので、うれしいです。これまで何度か出演のお話はあったのですが、生放送のラジオ番組出演とダウンタウンDXの収録日が重なっていたんです。今回はラジオから夏休みをもらって出演させていただきました。ダウンタウンのお二人とは何度もご一緒させていただいているので、「初出演のような気がしない」と言っていただきましたが、実は初めてなんです。

 「ひな壇」の座をオーディションで勝ち取る

――多くの人がウイカさんを知るきっかけになったのは、2019年1月に出演したバラエティー番組「女が女に怒る夜」(日本テレビ系)でのトークが、元アイドルとの大きなギャップを与えたことでした。

オアシズの大久保佳代子さん、いとうあさこさん、田中みな実さんらが出演されていたんですが、当時所属していたガールズユニット「BILLIE IDLE(R)」(ビリーアイドル)の事務所にお話があって、新人枠のオーディションに参加し、貴重なひな壇の一席に座ることができたんです。それが、初めての単独でのテレビ出演でした。

――そこでしっかり爪痕を残すことができたのですね。それがブレイクのきっかけですか?

そうですね。「いつかバラエティー番組に出られたらいいな」という夢はあったけれど、出るからには、大ケガしようが、失うものは何もないし、「これが最初で最後のテレビ出演かもしれない」という覚悟で、やれることはやってやろうと思っていました。出演後、番組を見てくださった方から数珠つなぎでお話をいただき、いろいろな番組に呼んでいただけるようになりました。

――それからは、大忙しの日々が続いていますね。

去年は、「BILLIE IDLE(R)」の活動と並行して個人の仕事をしていたので、ものすごく大変でした。でも、昨年末にユニットが解散になって、今年に入ってからはお声がけいただいていたお仕事を少しずつやらせていただくことができています。

 小劇場の女優からアイドルへ転身

――ブレイク前の活動は?

大阪で舞台役者をやっていました。幼少期から「ステージ」という空間が好きで、物心ついたときから演劇を積極的に作っていました。面白そうなもの、エンタメであればジャンルはなんでもよくって、中高では吹奏楽部やバンドで音楽にのめり込んでいました。芝居に再び目覚めた高校卒業後、18歳で劇団に入り、4年で20本近くの作品に出演していました。声優の学校にも一瞬だけ通いました。

学生時代から数々オーディションを受けていたんですが、だいたい書類で落ちる(笑)。事務所にも入れず、劇団だけで活動を続ける中で「さらにステップアップしたい」という思いが高まり、満を持して22歳の春に上京しました。電話営業のOLで貯めた上京資金100万円を持って、何のアテもないけど、とりあえず行きゃなんとかなるだろうと(笑)。

上京後、家賃4万2千円のワンルームに住んで、特にやることもなくゴロゴロしていた時、アイドルグループ「BiS」の新メンバー募集のツイートを見つけて。正直アイドルは全く知識もなかったのですが、avexのメジャーアイドルだったし、全員面接だったし、何より「面白そうだな」と思ってオーディションに行きましたね。

アイドルになってからは、ハードスケジュールながらもあまりお金が無く、みるみる痩せていってたので、心配したファンの方からの差し入れでお米5キロや缶詰などいただいたりしてました。ライブハウスから持ち帰るのが大変で(笑)。でも当時は本当にありがたかったですね。

――最近、「ぜいたくしたな」と思う買い物は?

シャインマスカットを買いました。あれはなかなかいいお値段しますね。

――転機があるごとに良い方向に進んでいますが、それまでの経験と実力があったからでは?

めちゃくちゃラッキーでした。私は「運も実力のうち」という言葉を全力で受け止めるタイプなんですけど(笑)。選択を迫られる瞬間に、決めたことがいい方向に運んでいくことが多くて、それはなぜかと考えた時に、たくさんの方の縁に支えられているからなんですよね。

例えば、今の事務所に入るきっかけになった先輩俳優さんは、父が大阪でやっていたバイト先で知り合いだった方なんです。私が18歳の頃に、父に「演劇をやりたい」と話したら、「知り合いに役者さんがいるから舞台を見に行こう」と言われ、そこで紹介されたのが、コング桑田さんだったんです。その後も定期的に舞台にうかがい、交流は続けさせて頂いていて、27歳の時に役者業をサポートしてもらえそうな事務所を探しているタイミングで、コングさんに相談させていただいたのが、今の事務所に所属したきっかけです。年齢的にギリギリのラインだったので、ご無理を言って直接キューブの担当の方を紹介いただき、どうにかオーディションを受けさせてもらいました。父とコングさんにはホント頭が上がりません。感謝しています。

BILLIE IDLE(R)のきっかけも、BiSの頃からミュージックビデオを撮ってくださった、クリエイティブディレクターのNIGO(R)さんが、「この後、やること決まっていないなら一緒にやらない?」と声をかけてくださって、BILLIE IDLE(R)をプロデュースしてくれることになったんです。一つ一つが全部つながっているんだ、縁だな」と感じました。

――出演ドラマ「なぎのおいとま」(19年、TBS系)、「おカネの切れ目が恋のはじまり」(20年、同)を見ていましたが、演技力は、舞台女優としての経験と実績があったのですね。

やってきたことが無駄にならず、役に立ってよかったです。「のお」には、毎回違う役で出演していました。1話目はドラマの原作漫画にも登場する役でしたが、プロデューサーさんが全10話の中で、どこに私を入れようかと考えてくださって、原作にないシーンに私のキャラクターを作ってくださったんです。まるで「ウォーリーを探せ」のように、私がどこに出ているか探すというのが話題になりました。

――ものまね番組で、SHOW-YAの「限界LOVERS」を熱唱していましたが、歌唱力に驚かされました。

歌も演技もまだまだで自信もありませんが、どちらも大好きなので、たくさん機会を頂けて嬉しい限りです。それまでは、バラエティー番組で「関西弁のうるさいおばちゃん」という見方をされていたけれど、「え、歌えるの?」という目で見てもらえるようになったのかもしれません。ものまねもその時が初めての挑戦でしたが、経験がない分野でも、チャレンジすることで、新しい引き出しが増えた気がします。SHOW-YAさんのボーカルの寺田恵子さんにもツイッターでコメントをいただき、4月には音楽番組で、SHOW-YAさんとコラボさせていただくこともできました。

 チャンスと人との縁を無駄にしない

――いろいろな人との縁と、つかんだチャンスは決して逃がさないウイカさんの“引き寄せ力”がすごいです。

よくインタビューで「今後の目標は?」と聞かれるのですが、私は大きな目標は持っていません。いただいたチャンスと、人との縁を無駄にしないよう、目の前に与えられたことを一生懸命こなすだけです。

 あこがれのあの人とは?

――10月に始まった木曜深夜のバラエティー番組「任意同行願えますか?」(読売テレビ)で、劇団ひとりさんやDJ松永さん(Creepy Nuts)とともにMCを務めています。

ゲストとしてバラエティー番組に出演するときは、わりと自由にしゃべらせてもらっていますが、MCのときは、ゲストのコメントを引き出したり、うまく番組が回るように心がけたりしています。やってみて、性に合っているなと思いました。

――MCとして目標とする人はいますか?

目標はあまりないのですが、尊敬しているのはハイヒール・リンゴさんです。笑いもニュースもバッサバッサとさばけてかっこいいです! 関東では、女性がメインMCの番組が少ないと思います。関西は、上沼恵美子さんをはじめ、リンゴさんやなるみさんなど女性芸人さんや女性タレントさんが多くメインMCとして活躍していらっしゃる印象で、あこがれはあります。

――仕事で失敗して落ち込んだときは、どうやって立ち直りますか?

わりとポジティブな方だけれど、たまに落ち込む時もあります。でも、失敗には必ず理由があるはずだから、原因と結果を照らし合わせて、理論で解消していくことが多いです。

――オフの日の過ごし方は?

 「今日はゲームをしよう」とか、「どこどこに買い物に行こう」とか、「今日は何をする日」と決めて一日を過ごすようにしています。

――働きながら家事や育児に奮闘している女性はたくさんいますが、ウイカさんは忙しい中、日々どのような生活を送っていますか?

家事は家族となんとなく分担しています。忙しい時は完璧にはできないので、「今日はこれをやるけど、あれはやらない」と潔く諦めたりもします。それぞれが「やれたらやる」くらいの気持ちでいる方が、自分も相手も追い込まなくて済むので。

――今年30歳を迎え、今までと変わったなと思うことは?

 あまりないと思っていたんですが、20代前半とは違い、体に無理がきかなくなったり、体調の変化を感じたりすることはあります。少し大人になったんだと思います(笑)。

(取材/撮影、読売新聞メディア局編集部・遠山留美)

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ファーストサマーウイカ

1990年6月4日生まれ、大阪市出身。舞台女優として活動後、2013年5月にavexのアイドルグループ「BiS」に新メンバーとして加入し、メジャーデビュー。14年7月解散。
15年、音楽グループBILLIE IDLE(R)を結成。19年12月に解散。
現在はMC、バラエティー、ドラマ、ラジオなど多岐にわたって活動中。