相席スタート・山崎ケイ「いい女風」キャラの正体

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(写真提供:読売テレビ)

お笑いコンビ「相席スタート」のボケ担当・山崎ケイさん(38)は、相方の山添寛さん(35)との恋愛コントで演じる「いい女風」のキャラクターが人気です。ゲスト出演した「ダウンタウンDX」(日本テレビ系、3日午後10時から放送)の収録後、山添さんとの関係や、自身の恋愛事情について聞きました。

――収録はいかがでしたか。

女性芸人が多かったので、にぎやかで盛り上がりました!

――外出自粛中は、どんな生活を送っていましたか。

ちょっと遠くのスーパーまで歩いて食材を買いに行って、お酒が好きなので、おつまみを作ったりしていました。それから、手縫いのマスクを作ったりしていましたね。家にいることはわりと苦ではなかったのですが、何も目標を持たずにいるのはイヤだったので、ちゃんと朝に起きて、だらだらせず、ちゃんと規則正しい生活を送っていました。それまでは何かと忙しい日々を送っていたので、「知らずに無理をしていたんだ」と気づきました。

「お笑いをやっててよかった」

――仕事は元通りになりつつありますか?

何度か自宅からのリモート中継をやりましたが、スタジオ収録も増えてきました。でも、まだお客さんを入れられないので、反応が分かりづらいですね。舞台もお客さんの数を減らしてやっています。東日本大震災の後もそうだったけれど、こういう時だからこそ、逆にお客さんがそれまで以上にものすごく笑ってくれるんです。必要なものの順位としては、エンタメって低いのかもしれません。でも、つらい時、大変な時こそ、笑いが求められているんだなと感じました。そうやって笑ってくださるのを見ると、お笑いをやっていてよかったと思います。

30歳でコンビ解散……山添さんとの運命的な出会い

――そもそもお笑いタレントを目指したきっかけは?

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子供の頃は、実家にテレビが1台しかなく、チャンネル権は親が持っていたので、それほどお笑いを見て育ったわけではありませんでした。大学生の時に、演劇とお笑いの中間みたいなサークルに入っていたんです。とりあえず、「4年で卒業するけど、就活はしない」と決めて、親にも宣言しました。

卒業してからの人生をどうしようか考えていた頃、「エンタの神様」(日本テレビ系)や「爆笑レッドカーペット」(フジテレビ系)というネタ番組が人気で、お笑いブームだったんですよ。そういうのを見て「楽しそうだな」と思って、バイト先のおもしろい女の子を誘って、軽い気持ちでコンビを組みました。

彼女とNSC(吉本興業のお笑い養成所)に入って、5年ぐらいコンビをやりました。でも、30歳の時に彼女がやめることになり、解散したんです。大学を卒業して何年かふらふらしてからNSCに入ったので、周りより入所が遅かったんですよね。

他の人は高校を卒業してすぐに入るから、18歳ぐらいの人が多かったのですが、私は30歳という人生の節目にコンビを解散して「どうしよう……」と思い、芸人をやめることも考えました。でも、職歴も資格も何もなかったので、30歳でやめるにも勇気がいるんですよね。「これからどうやって生きていこう……」って悩んでいた時に、お世話になっていた作家さんから「山添(現在の相方)と組んでみない?」と勧められたんです。

最初はお互いに断ったのですが、「絶対にコンビを組んだ方がいい」と何度も言われました。ある日、その方に飲みに連れて行かれたら、お店に山添も来ていました。彼の方がNSCでは1年後輩で、あまり話したこともなかったんですが、そこでも「やりなさい」って強く言われて、渋々「相席スタート」を組むことになったんです。今でもお世話になっている作家さんですが、その方がいなかったら、山添とコンビを組むことは100%なかったので、運命的な出会いでしたね。

結婚がこんなに難しいものだとは……

――節目の30歳の時に、結婚は考えませんでしたか?

その時にお付き合いしていた方との結婚は考えなかったです。何度か結婚を考えたこともあったけれど、年々「どっちでもいいや」という気になっていきました。若い頃は、「30歳までには結婚したいよね」って友達とも軽く言っていたし、当然できるし、自然とするものだと思って生きていました。結婚しようと思ったらできたタイミングもありましたが、結局、選択しませんでした。30歳を過ぎるまで、結婚することがこんなに難しいものだとは思っていませんでした。

壇蜜さんが「ひとりで生きられないから結婚するのではなく、自分ひとりでも生きられる自信がついたから誰かと一緒にいられるようになった」と、結婚を決めた時の取材でおっしゃっていたのを聞いて、「ああ、なるほどな」と思ったんです。「結婚する人生も結婚しない人生も、どちらも楽しいんじゃないかな?」と思えるようになったら、結婚したいと思います。

――周りも独身を楽しんでいる女性が多いのでは?。

そうなんですよね。一番仲の良い友人は、離婚歴がある女性医師なんですけど、独身で楽しそうにしています。

SNSの炎上で学んだこと

――今後やってみたい仕事は?

私は、ラジオを聞くのが好きなので、ラジオの仕事をやりたいです。ラジオのリスナーの方って、どこまでも愛情が深くて温かいんですよね。

以前、SNSで大炎上してひどく落ち込んだこともあって、いやなことがあったら、それに目を向けるのはやめようと、その時に学びました。今、SNSでの誹謗ひぼう中傷が問題になっていますが、やっぱり「嫌い」とか書かれると、ものすごく傷つくんです。だからもう、そういうコメントを見るのはやめました。

誹謗中傷と戦うという選択肢を取る人もいて、それはすばらしいとは思うけれど、私はそこに時間を割きたくないという方を選びました。私のことを応援してくれる人たちとの時間を広げる仕事をしたいので、そういった面ではラジオの仕事が増えたらいいなと思います。

「恋愛マスター」は恋に積極的?

――山崎さんと言えば、「恋愛マスター」として、恋愛の相談を受けることも多いと思いますが、恋に悩む女性にどうアドバイスしますか?

無責任に言ってしまう部分もありますが、人の相談にのるのがめちゃくちゃ好きなんです。YouTubeなどでも、ユーザーから寄せられた恋愛相談に答えています。「3年間、片思いをしているんです」とか「彼の気持ちが分からない」とか「どうしたら恋愛に発展するのでしょうか?」という人は、家の中で悩んでいるだけで、そういうのは時間の無駄です。「行動を起こさなければ、何も変わらない!」と必ず言います。

私の書いた本を読んで告白した人が、「振られたけど、すがすがしいです」とダイレクトメールをくれたり、私のアドバイスで後押しされた結果、その方がアドバイスを実践してくれて、「彼と別れることにしました」とか「うまく行きました」って私にフィードバックしてくれたりすると、うれしいですね。

――山崎さん自身は恋愛に積極的ですか?

それが、自分の時はそうでもないんですよね(笑)。私がやっている「いい女風」のキャラクターは、本当の自分ではなく、「本当はそうありたい」と思っている、理想のキャラクターなんです。私はゼロか100かの性格なので、自分自身が行動を起こさないのであれば、そこまで彼のことを好きではないということだから、もうその人を好きになるのをやめて、次の恋に進もうと切り替えます。積極的なのか消極的なのか難しいですが、何年も同じ人を思い続けるとか、恋愛でぐずぐず考えるというのは嫌いです。でも、何をするにも言い訳は得意ですね(笑)。

お金を貸すことで相方とはいい関係

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――ギャンブル好きな山添さんにお金を貸しているそうですね。それでもコンビ仲は良さそうです。

彼にものすごくむかつくこともありますが、お金のことではあまりむかついたことはありません。山添に中古車1台分くらいのお金を貸しているので、ちょっともめたとしても、「お金借りているくせに!」って思うとスッキリします(笑)。しかも、そのお金で後輩にジュースをおごっているらしく、全然知らない後輩から「ケイさん、この前はジュースごちそうさまでした。山添さんにごちそうになった時、『ケイさんにもお礼を言うように』と言われました」と言われたことがありました。

それで、山添に「ケイさんがお金を抱えていたら、『ありがとう』は一個も生まれなかったんですよ。僕がお金を借りる。僕が後輩にジュースをおごる。後輩はケイさんと僕に『ありがとう』とお礼を言う。僕もケイさんに『ありがとう』と言う。だから三つ『ありがとう』が生まれるんですよ。僕は絶対にケイさんにお金を返すので、そうやって経済が回るんですよ」と、変な理屈を言われると、「あ、確かにね」と納得してしまうんです。だから、ちょっと腹が立っても、「ネタは書いてもらっているけど、お金貸しているし」と割り切れるので、コンビとしてもちょうどいい関係を続けられるのだと思います。

(取材/撮影、読売新聞メディア局編集部・遠山留美)

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山崎 ケイ(やまざき・けい)

1982年6月13日生まれ、千葉県柏市出身。NSC東京校13期生。13年、1年後輩の山添寛とお笑いコンビ「相席スタート」を結成。連載したコラム「人生が楽しくなる幸せの法則」が19年に連続ドラマ化、本人もレギュラー出演。著書に『ちょうどいいブスのススメ』(山崎ケイ)『恋愛迷路は気づかないと抜けられない』(相席スタート)がある。