神対応・SKE48須田亜香里を悩みから救った父の言葉

DTDX×OTEKOMACHI

写真提供・読売テレビ

名古屋・栄を拠点に活動しているアイドルグループ・SKE48で、チームEのリーダーを務める須田亜香里さん。握手会などを通じてファンとのふれ合いを大切にするAKB48グループのアイドルの中でも、とりわけ優しくファンに接する「神対応」で知られ、新曲を歌うメンバーをファン投票で決める「AKB48選抜総選挙」では第2位にまで上りつめました。ゲスト出演した「ダウンタウンDX」(日本テレビ系、20日午後10時から放送)の収録後、アイドル活動への思いなどについて聞きました。

ファンとの距離を縮められる活動を模索

――収録の感想を聞かせてください。

「愛され芸能人」というテーマでの収録だったので、出演させていただいたことにすごく恐縮しています。私は、ファンの方々にはすごく愛していただいているけれど、「アイドルなのに思ったよりかわいくない」とか「かわいくないのに、どうして(選抜総選挙で)2位なの?」っていじられることが多いんです。だから、「愛されている」という立ち位置での出演には、ちょっとドキドキしました。でも、「番組のスタッフの皆さんがきっと楽しい方向に導いてくださる」と信頼していたので、楽しい時間を過ごすことができました。

――コロナ禍でのグループの活動状況は?

SKE48では、無観客の配信限定公演を行っています。コロナ禍の前から、私たちのグループは劇場公演を大事にしていて、それはグループの原点でもあるので、私も月に1回はステージに立たせていただいています。あとは、握手会も開けないので、愛知県在住のファン限定で、「オンライントーク会」を開いています。会場に来てくださったファンと4メートルの距離をおいて、オンラインのトークシステムでお話をするんです。以前と同じ形は無理だけれど、少しずつファンとの距離を縮められる活動を模索しているところです。

――今年1月リリースのSKE48の最新シングル「ソーユートコあるよね?」で、初めてセンターを務めました。2009年末のデビュー以来、着実に人気を積み上げてきた結果ですね。この10年余りを振り返って感じることは?

応援してくださるファンの存在がなかったら、今の私はないということですね。私は、SKE48に入る前から芸能活動に興味があったけれど、いくらオーディションを受けても、受かったことがなかったんです。そんな私がアイドルになれて、ファンの方々に愛していただき、10年以上もの時間を重ねることができました。あらためて、ファンあってこその須田亜香里だなって感じています。

――「もうアイドルをやめたい」と思ったことはありませんでしたか。

あります。選抜総選挙の順位が一気に落ちた時です。すごいショックでしたね。デビュー以来、順調に順位が上がっていって、13年に16位で初めてAKB48の選抜メンバーに入り、翌14年には10位に上がりました。「次は一けた入り」と多くの方に期待していただいたのですが、15年は18位まで落ちたんです。しかもこの年は、自分なりに身を削って頑張っていた年でした。どんな世界でも、頑張ったからといって必ずしも結果につながるわけじゃないけれど、私がアイドルとして努力する姿を多くのファンが見てくださっていたので、「頑張りを認めてもらえないなら、私はもうどうしたらいいか分からない」って、悲しい気持ちになってしまったんです。でも、あらためて振り返ってみると、その年は一生懸命に頑張った一方で、アイドルとしての活動を心から楽しんでいませんでした。それで、「心からの笑顔で、もう一度やり直そう」と気持ちを切り替えたら、翌年には再び総選挙で順位が上がり、ファンとの関係もさらに良くなったんです。

――それが、18年の自己最高2位という結果につながるわけですね。

18位になった時は、「AKB48グループでは、総選挙の順位を上げることで居場所を得ている分、順位が下がれば居場所を失う」と思いました。でも、順位が下がったのに、その後、むしろお仕事は増えたんです。気持ちをうまく切り替えられたからだと思います。だから、今の私の心の軸にあるのは「楽しむ」なんです。

写真提供・読売テレビ

――これからの抱負を聞かせてください。

音楽業界、アイドル業界全体に言えると思いますが、これからの時代は、会場に大勢の人を集めて、というやり方が難しくなります。だから、それに代わる新しいやり方を見つけていきたいです。先日のオンライントーク会に、「7年間、会いに来たことがなかったけど、ずっと応援していました」と言う男性ファンがいたんです。長年、握手会などに会いに来て応援してくださるファンが多いなかで、会えないのに7年間も応援し続けてくれたことに、そのファンの方の愛情の濃さを感じました。今まで会えなかったけれど、今回はオンラインでお互いの顔を見ながら話し合えた。そのことにすごく感動してくれました。こんなふうに、この時代だからこそのファンに身近に感じてもらえるエンタメを考えていけたらいいなと思っています。

きょうの自分を好きでいられるように

――コロナ禍で自宅にいる時間が長くなったことで、何か始めたことはありますか。

まさか、自分が料理をするようになるとは思いませんでした(笑)。以前は、ゆでたおそばに納豆をのせるだけとか、とても料理とは言えないレベルだったけれど、ハンバーグや鶏の唐揚げなどを作って楽しむようになりました。母が鶏肉が苦手なので、実家の食卓には鶏肉料理が一切並ばなかったんですよ。だから自分で作ってみようと。いつかいいお嫁さんになるためにはお料理も大切だと思うので、引き続き修業していきたいです。

――健康維持のために実践していることはありますか。

毎日、湯船につかることですね。たとえ寝る時間が2時間しか取れないとしても、30分はお風呂に時間を費やしています。

――夏場はシャワーだけで済ます人も多いと思いますが。

夏場も湯船につかります。しかも、お湯の温度が42度以上でけっこう高めなんです。昔から、家に遊びに来た友達に「熱くって入れない」って言われます(笑)。実家のお風呂も熱いので。お風呂を怠ると、肌荒れが起きたりするんですよ。

――10年後の自身の姿を、どう思い描きますか。

10年後は38歳ですか……。私、3日後のことを考えるのが精いっぱいな人間なので(笑)。女性アイドルって、30歳ぐらいでアイドル活動に区切りをつけるイメージが強いけれど、私は、アイドル以外をやっている自分を想像したことがなくて、30歳以降の自分の姿を想像するのが怖かったんです。「30歳を過ぎて、ファンがいなくなったらどうしよう。それでも私は生きていけるんだろうか」って。でも今は、「きょうの自分を好きでいられるように生きればいいや」って気楽に考えています。だから、10年後にどうなっていてもいいです。生きていれば何でもいいです(笑)。

――何がきっかけで考えが変わったのですか。

父の言葉です。ちょうど、選抜総選挙で18位に落ちたのと同じ頃だったと思います。幼稚園児の頃から、ずっと聞かれ続けるじゃないですか。「将来の夢は何ですか」って。私は、何か夢を作るのが怖くて、アイドルになってからもこの質問をすごくプレッシャーに感じていたんです。それで悩んでいたら、父が「夢は明日になったら変わってもいいんだよ。だから考え過ぎないで」と言ってくれて。父はあまり口数の多い方じゃないけれど、いつも「ここぞ」という時に言葉をかけてくれるんです。その時から気持ちがすごく楽になりました。「明日やりたいこと」をかなえて生きていけば、10年後にはどんな自分になっているのかな。そんなふうに気楽に考えていきたいですね。

(取材/読売新聞メディア局 田中昌義、撮影/遠山留美)

OTEKOMACHIトップページへ

須田 亜香里(すだ・あかり)

1991年生まれ、愛知県出身。2009年11月の「SKE48第3期生オーディション」に合格し、メンバー入り。翌12月の劇場公演でデビュー。現在は、SKE48の中心メンバーとして活動する傍ら、テレビのバラエティー番組やワイドショーに出演するなど、多方面で活躍中。