ミラクルひかるがコロナで巣ごもり中に気づいたこと

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ハイクオリティーなものまね芸で、見る人の驚きと笑いを誘うミラクルひかるさん。今月1日には、YouTubeに公式チャンネルを開設してものまねを披露するなど、活躍の場を広げています。ゲスト出演した「ダウンタウンDX」(日本テレビ系、23日午後10時から放送)の収録後、近況や今後の目標などを聞きました。

新型コロナで巣ごもり、貴重な経験に

――「夏をふっ飛ばせ!公認 非公認入り乱れDXモノマネ サマーフェス」と銘打った今日の収録では、ミラクルさん、原口あきまささん、ホリさん、山本高広さんらベテランや、むらせさん、松浦航大さんら若手のものまねタレントが出演し、圧巻の芸を披露しました。まずは出演の感想から聞かせてください。

視聴者としてこの番組を見る時には、「自分が出たら、めちゃめちゃハッスルするぞ!」と思うんですが、いざ出演させていただくと、いつもすごく緊張しちゃうんです。でも、「ダウンタウンDX」って、現場の空気がすごく温かくて、テレビの番組というより、なんだか大きなお祭りに出演しているみたいな感じがするんですよ。出演したタレントの表情をうまく引き出してくれるので、緊張はしたけれど、まあうまくやれたかなと思います。

――芸能界でも、新型コロナウイルスの感染拡大によって番組収録やイベントなどが次々と中止となり、活動自粛を余儀なくされたタレントが多いと思います。ミラクルさんは、仕事は元に戻りつつありますか?

まだ全然ですね。人前に出る営業の仕事なんかは特に、先がまだ見えないですし。でも、仕事ができなくて巣ごもりしたことは、貴重な経験になりました。巣ごもりしている時の方が、やる気になるって気づいたんです(笑)。外に出ていろんな人と会っていると、どうしても気が散って、ものまねのことに気持ちが集中できなかったりするんです。でも、家にいて一人でずっとテレビやYouTubeを見ていると、「この人、面白いなぁ」とか「あの人のまねをしたいなぁ」って思いながらニヤニヤする時間が増えて、自然にものまねをやりだしてしまうんですよ。だから、これからもこの仕事を続ける限り、「心は巣ごもり気分」でやっていこうかなと(笑)。

――巣ごもり生活の中で、何か関心を抱いたことはありましたか。

主婦業です(笑)。いろんな女性のインスタグラムで、いろんなライフスタイルを見て、「この人のこの感じ、すごくステキ」なんて思いながら、自分に合ったものを探し出していきました。例えば、圧力鍋を使った料理をするようになりました。おでんや肉じゃが、ポトフ……どれも簡単に出来上がっちゃうようなものですけど(笑)。それから、家庭菜園でシソやミントを育て始めました。以前は、どうやったら特別なことができるかを考える毎日だったけれど、巣ごもりしてみて、どうやって“普通”の中に楽しみを見つけるかをすごく考えるようになりましたね。

路上で芸を披露した美容師時代

――ミラクルさんの“代名詞的ものまね”と言えば、宇多田ヒカルさんですが、工藤静香さん、広瀬香美さん、YOUさんらのものまねも大人気です。レパートリーは今、いくつぐらいありますか。

たぶん50個ぐらい。小学生の時に20個ぐらいだったので、そんなに増えてないんです(笑)。

――子供の頃はよく、学校の先生のものまねをしたりしますよね。

私もやっていました。小・中・高と12年間ずっと。周りからは「ものまねの人」みたいな感じで見られていました。

――初めてものまねをした芸能人は、歌手の田原俊彦さんだったとか。

小学3年生の時です。田原俊彦さんのものまねをするコロッケさんのものまねをする友達がいて、その子が私の心に火をつけたんです。その子がものまねで人気者になったので、「クソッ、私にもできる」と、田原俊彦さんのものまねをするコロッケさんのものまねをするその子のものまねをしたんです(笑)。それがすごく受けて、「しめしめ」と。

「ダウンタウンDX]でものまねを披露するミラクルひかるさん(写真提供・読売テレビ)

――でも、まっすぐものまねタレントの道を目指したわけではなく、美容師になったのですね。

実家が美容院を営んでいたので。カリスマ美容師になるために、高校を卒業して東京に出て、美容の学校に入りました。ただ、美容師になるなら東京に出て来なくてもいいわけで、何かきっかけがあれば、芸能界というものを見てみたいという気持ちもちょっとあったのかもしれません。それで、美容師になってからは、表参道の道ばたで、ものまね芸を見せていました。カットモデルをハントする代わりに、女の子たちに「ちょっと見て行ってください」って声をかけて。そこで、宇多田ヒカルさんのものまねも披露していました。

――ものまねタレントとしてのルーツですね。

近所にいる5人が喜んでくれたのなら、日本中でたくさんの人が喜んでくれる。それが私の持論なので。

燃えるトーナメント戦

――ものまねのネタは、どんなふうに発掘しているのですか。

自分自身の表情をセンサーにして、テレビやYouTubeを見ます。「新ネタ見つけた!」と思った瞬間には、無意識で“悪そうな顔”になるんです(笑)。そうなったら、「あっ、これ、ネタにしなきゃ」ってメモします。見つけた瞬間、顔は悪そうになるけれど、お花がぱっと咲いたような気持ちになりますね。

――民放各社のものまね番組は、大勢のタレントが出演して、トーナメント方式で優勝を争うものが多いですね。面白いネタを披露して勝たなければいけない。出演者はさぞプレッシャーが大きいに違いありません。

もちろんプレッシャーはあるけれど、競う番組だと、やっぱり燃えますね。スポーツの感覚に近いかもしれません。出演者には、自分にないものを持った、ものまねの天才ばかりが集まります。「あの人たちより目立つにはどうしたらいい?」「あの人たちに勝つためにはどうしたらいい?」って一生懸命考えて、その答えとなるネタを用意して、番組に臨むわけです。他の出演者の素晴らしい芸を見ていると、「クソーッ」って悔しい気持ちになりつつ、「すごいな。こういう人たちの仲間に入ることができて、人生楽しいな」とも思うんですよ。これは私だけでなく、ものまねタレントは皆、そう思っているんです。だから、彼らに対してはライバル意識というより、「良い会社に入って、良い同僚に恵まれた」という感じに近いですね(笑)。

「ダウンタウンDX]でものまねを披露するミラクルひかるさん(写真提供・読売テレビ)

――今日の「ダウンタウンDX」の収録でも、和気あいあいとした雰囲気でありながら、他の出演者のものまねを見る皆さんのまなざしは、真剣そのものでした。

テレビを見ていてもわからないと思いますが、すぐ横で見ていると、心臓の鼓動が聞こえてくるんです。「ドクッ、ドクッ」って。「ハアッ、ハアッ」っていう息遣いもはっきり聞こえてきます。「こいつ、人を笑わせるようなことをしているのに、戦っているな。死ぬなよ」って思いながら見ていました (笑)。

 40歳になってYouTube、ツイッター開始

――今後の目標はありますか?

40歳になったので、ここからの10年間、腐らず、飽きられないよう頑張ります。タレントって賞味期限が来るのが早いですからね。それから、SNSに強くなって、発信するものを広げていきたいです。最近、YouTubeで「ミラクルひかるチャンネル」と、公式ツイッターを始めたんです。40代になってから始めるという難関に取り組んでみようと(笑)。以前は「自分から発信するのは気持ち悪い」って考える昭和人間だったのですが、今は反対に「なんで発信しないの? 後ろめたいことでもあるの?」って思うようになったんです。「発信する自分」になる。それと、フォロワー数など数字を気にしてみる。今まで数字を気にしたことがなかったので。それが目標です。

(聞き手:読売新聞メディア局・田中昌義/撮影:遠山留美)

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ミラクルひかる

1980年生まれ、兵庫県出身。2005年に芸能界デビュー。「爆笑そっくりものまね紅白歌合戦スペシャル」(フジテレビ系)などに出演して人気に。2020年7月、YouTubeに「ミラクルひかるチャンネル」開設。

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