女優の長谷川京子さんが、家電メーカー・ダイソンの「ヘアビューティーアイコン」に就任しました。都内でこのほど開かれた発表会で長谷川さんは、つややかな巻き髪スタイルで登壇。「女性の美しさには髪のツヤが欠かせません。街で髪のキレイな人を見かけると、つい振り返ってしまいます。私もヘアケアを続けて、もっとたくさんの人を振り向かせたい。新しい時代の『美のパイオニア』になっていけたらうれしいですね」と語りました。発表会後に単独インタビューを行い、子育てと仕事で多忙を極める中で美しさを保つ秘けつを聞きました。
「初めまして」でベストな自分でいるために
――昨年11月には16年ぶりとなる写真集「Just as a flower」(宝島社)を発売。今年1、2月には舞台「メアリ・スチュアート」で主演を務めるなど、小学生の2人のお子さんを育てながら、多方面で活躍されています。忙しい中でも、女優として美しくあり続ける秘けつを教えてください。
人に見られてジャッジされる仕事なので、気が抜けないというのは大きいですね。そこに刺激をもらって、どうにかやれています。発表会でも話しましたが、職業柄いろんな方とお会いするので、「初めまして」の機会が多い。初対面での印象が、常にベストな自分であるように心がけています。
ただ、毎日子育てで時間に追われているので、素早く髪を乾かせるダイソンのドライヤーに助けられています。

――トークショーでは、エディター・青木良文さんと、運動にまつわるトークで盛り上がっていました。キックボクシングやヨガに取り組み、入浴後は保湿剤を使い分けて体のパーツごとにケアをするなど、美容や体作りにストイックな印象ですが、特に気をつけていることは?
運動は元々好きなんです。青木さんが「運動は運気を動かす」とおっしゃっていたように、私も体を動かしていないと、何かめぐりが悪いような気がして。20歳代の時から、どんどん体形が変わってきているのを身にしみて感じます。同じものを食べても、以前より体に肉がつきやすくなる。なので、運動は欠かせません。最近では、そんな自分を逆手にとって、どれだけ体を変えられるか実験しています。
――実験とは?
例えば、ヒップ。小さい方がいいと思っていた若い頃は、大きめのお尻がすごくコンプレックスでした。でも、今はここからさらにボリュームアップしようという考え方に変わり、ヒップアップのトレーニングに力を入れています。
ところが、ヒップアップはできたけれど、太ももも一緒に鍛えられて張ってしまったりして。一つのパーツだけにうまく筋肉をつけるのって、なかなか難しいんです。ほかにも、トレーニングに熱が入るあまり、プロテインを取り過ぎてしまうこともあります。試行錯誤を繰り返しながら、正解を探しています(笑)。
――6月に発売された「GINGER」7・8月合併号(幻冬舎)の企画でも、体作りについて「力が入りすぎて、筋肉がつき過ぎることもある」と話していましたね。
そうそう。外出自粛期間中に運動し過ぎて、パンプアップ(=筋トレなどで、一時的に筋肉が膨張した状態)してしまって。企画の撮影は、緊急事態宣言が解除された直後だったので、あんなに体を露出するのはすごく抵抗がありました(笑)。でも、ちょっと張りが出過ぎたけれど、あれはあれで、グラマラスに写ってよかったのかなと思います。意識すれば2週間ほどで筋肉がつくので、トレーニングメニューを上手に使い分けたいですね。
――そういったトレーニングの時間は、どうやって捻出していますか。
緊急事態宣言が解除されたので、今は仕事の前や合間にジムに行けています。週に2回通えたらいいかな。
――今月22日に、42歳の誕生日を迎えます。これから1年、自身をどうプロデュースしていきたいですか。
この数か月で、本当に体の変化を感じているので、自分と向き合いながら理想のスタイルに仕上げていきたいです。髪や肌を整えるためには、健康的な生活が大切。「健康」も、テーマの一つですね。
「キレイなお母さん」はうれしいけれど……
――6月21日には、YouTube公式チャンネルを開設しました。理由は?
マネジャーさんが撮りためた素材で作った動画が、おもしろくておしゃれだったので、「あ、これならやってみたい」と思いました。前から興味はあったのに、マネジャーさんに「今からやるには遅いので、少しださいかも」と言われて、二の足を踏んでいたんです(笑)。
でも、YouTubeはゴールではありません。これから時代が目まぐるしく変わっていく中で、どんどん新しいツールが生まれるはず。それにうまく移行するためにも、YouTubeというステップを踏んでおくのはありではないでしょうか。動画を通じて、ファンの方々がよりファンになってくださったらうれしいですしね。
――つい先日も、息子さんが「ママにおこられる1日」という自作の絵本を長谷川さんに読み聞かせる動画が話題になりましたね。長谷川さんの美しさに、「こんなキレイなお母さんに憧れる」「ママに見えない!」というファンも多いですが。
本当ですか? キレイなお母さんって言われるのはうれしいけれど、「ママに見えない」になってしまうと、芝居に支障が出てきますよね。「じゃあ、お母さん役がもらいづらいのかな」って。確かに、「普通のお母さん役」は、これまであまりないんです。あっても、ママのコミュニティーのボスのような悪い役がはまっちゃう(笑)。
普通のお母さん役が得意な方がいらっしゃるので、「自分はそうじゃないんだな」と理解はしています。でも、まあまあしっかり子育てをしているわりに「お母さんっぽくない」と言われるのは、なんでだろう……(笑)。私のキャラクターなのかもしれませんね。もちろん、そういった役も、もっと演じてみたいと思っています。
――そう考えると、動画で見せた優しいお母さんの表情は新鮮で、ファンもうれしいのではないでしょうか。
ありがとうございます。でも、息子が言っていたように、怒ってばかりですけどね(笑)。
「深い恋愛でなければ変われないこともある」
――トークバラエティー番組「グータンヌーボ2」(フジテレビ系)でMCを務め、同じくMCの田中みな実さん、西野七瀬さんや、若手ゲストの話を聞く機会が多いと思います。20、30歳代の女性とのギャップを感じることはありますか。
人によるので一概には言えませんが、ざっくり言うと、20歳代の子は淡泊なのかなと感じます。あんまりしつこく言い寄られたくなかったり、「恋をしてご飯が食べられないなんて、信じられない」と考えたり。あまり深い恋を求めていないようです。自分の生活を邪魔しない、ドライな付き合いをしたいという人が多い気がしますね。
30歳代になると、結婚にまつわる悩みも出てくるからリアルかなあ。理想とリアルがごちゃまぜになっているように見えます。
――20、30歳代の女性読者が多いOTEKOMACHIでも、恋愛や結婚のあり方をテーマにした記事が人気です。読者にエールやアドバイスをください。
淡泊なら淡泊でいいと思いますよ! 「こうでなければいけない」という常識はありませんから。ただ私は、「恋愛じゃないと変えられないこと」があると思うんです。他の経験からは得られないものや、恋愛だから自分の中で変われる部分もあるので、深い恋を経験してみるのもいいよとも伝えたいですね。
(取材/読売新聞メディア局 安藤光里、撮影/稲垣純也)
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