柚希礼音、大谷亮平がミュージカル「ボディガード」で表現したい恋愛観

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ホイットニー・ヒューストンさんとケビン・コスナーさんが主演し、大ヒットした映画「ボディガード」(1992年)。昨年、外国人キャストによるミュージカル版が国内で上演されましたが、今年3~4月、日本人キャストによる公演が行われます。注目作に挑む元宝塚星組トップスターの柚希礼音れおんさんと、俳優の大谷亮平さんに舞台への意気込みなどを聞きました。

やっぱり「エンダー」!

「ボディガード」は、ストーカーに狙われるスター歌手、レイチェル・マロンと彼女を守るボディーガード、フランク・ファーマーを描いたラブストーリーです。

「やっぱり、『エンダー』ですよね」とレイチェル役(ダブルキャストの柚希さん。

「エンダー」とは、ヒューストンさんが歌った主題歌「オールウェイズ・ラヴ・ユー」の「And I will always love you」というサビ部分を指します。フランク役の大谷さんも、「みんな『エンダー』って歌ってましたね」と振り返ります。今回、「ボディガード」に出演すると聞いた柚希さんの友人たちも一様に「『エンダー』やるの?」と驚いていたそうで、「影響力を感じた」と話します。

人間味ある舞台に

柚希さんは、舞台「ボディガード」の英国ツアー版、来日版、韓国キャスト版を見たそう。「フランク役のキャラクターによって印象が変わる。来日版はモデルの方が演じていて、プレイボーイな感じがすてきでした。韓国版は素朴な方のようで、とつとつと話すのが観客に受けていた。ぼくとつだけど任務を全うするのがすてきみたいな感じになっていた」と語ります。「レイチェルも色々なバージョンがあって、どういうのが一番、観客の皆さんと共感できるか模索しています。スターだけど弱いところがあったり、不器用だったり、人間味が出せればいいなと思います」と柚希さん。

「へぇ~」と柚希さんの分析を聞いていた大谷さんは、韓国の芸能界で活躍後、4年前に帰国した“逆輸入俳優”で、ドラマ「逃げるは恥だが役に立つ」など話題作に出演してきました。

しかし、舞台は初挑戦で、「約1か月間、稽古して本番を迎えるってどんな感じなのか、想像がつかない」と不安そうです。20年以上の舞台経験がある柚希さんは、「みんなで話し合って作り上げていきましょう」と優しい笑顔。大谷さんもホッとした様子でした。 お互いの印象について、大谷さんは「ちえさん(柚希さんの愛称)は最初、宝塚そのもののイメージがあって近寄りがたかったんですけど、むしろ、お話ししたら柔らかくて穏やかな方で助けられています。あと、スタイルの良さには驚きましたね」。柚希さんは、「大谷さんはすごく面白いところがありますね。優しいし、かっこいい、けどプレイボーイそうじゃないところがいいです」とにっこり。

「僕、プレイボーイそうじゃないんですかね」と大谷さんが言うと、「この顔で、プレイボーイやったら、ちょっといやみですよ! 奥底はそうかもしれないけど……」と柚希さん。「ほんまもそうじゃないですよ!」と慌てる大谷さんなのでした。

演出が大きく異なる日本キャスト版

日本キャスト版では、来日版とは演出がガラリと変わります。柚希さんは、「レイチェルは守られているようでフランクを包み込んでいるところがある。男役時代に培った包容力を生かして頑張りたい」と話します。振り付けも一新され、ダンスが得意な柚希さんのキレッキレのパフォーマンスも見られそうです。

大谷さんが「来日版を見たときに展開が早いなと思ったので、フランクの気持ちの変化を演技で見せられたら」と言うと、柚希さんも「そう! 欧米の恋愛観では、いきなり恋に落ちるのも『あり』なんだと思うけど、そのあたりを丁寧に作っていきたいですね」。日本の観客に寄り添った新「ボディガード」に期待です。

お二人にプライベートで守りたいものを聞いてみると、大谷さんが「睡眠時間ですね。8時間ないとストレスなんです」と答えると、柚希さんも「えっ、同じです。7時間だと体調不良で一日、使い物にならないんです。8時間は寝ます」。意外な共通点が見つかったようです。

若いときに恥をかく

20~30代の読者へ向けてのメッセージも伺いました。柚希さんは、「ああかな、こうかなって思いながら、こっちも違うみたいな、遠回りに思える日々も大切だったなと今は思うので、色々やってみることかな」と話します。大谷さんも、「若いときに恥をかくことは大事ですよね。恥ずかしい経験はやっておいたほうがいいと、よく思います」。今後、やってみたいことを聞くと、柚希さんは「めっちゃ歌がうまくなるように歌の鍛錬ですね」、大谷さんは「スカイダイビングはやりたいようでやりたくない……」。すると、柚希さんが、「20代のころ、ハワイでやりました。最高ですよ。今すぐやったほうがいい」とアドバイス。「考えておきます…」と小声になる大谷さんなのでした。

(読売新聞文化部 小間井藍子)

公演情報

公演名 : ミュージカル『ボディガード』日本キャスト版
原作 : ローレンス・カスダン作 ワーナー・ブラザーズ映画「The Bodyguard/ボディガード」(1992年公開、 ホイットニー・ヒューストン、ケビン・コスナー主演)
演出・振付 : ジョシュア・ベルガッセ
脚本 : アレクサンダー・ディネラリス(「バードマン」でアカデミー賞受賞)
訳詞 : 森雪之丞
翻訳 : 阿部のぞみ
編曲 : クリス・イーガン
【大阪】2020319日(木)~29日(日)梅田芸術劇場メインホール
【東京】202043日(金)~19日(日)東急シアターオーブ
出演:柚希礼音・新妻聖子(ダブルキャスト)、大谷亮平 他
料金:S席13,500円 A9,500円 B席5,500
公式HPhttp://bodyguardmusical.jp/

柚希礼音(ゆずき・れおん)

1999年初舞台。2009年宝塚歌劇団星組トップスターとなる。主な主演舞台に、『ロミオとジュリエット』、『オーシャンズ11』『眠らない男・ナポレオン-愛と栄光の涯(はて)に-』などに出演、また、2014年には武道館での単独コンサートも実現するなど、宝塚歌劇100周年を支えるトップスターとして活躍を果たした。第30回松尾芸能新人賞、第65回文化庁芸術祭賞演劇部門新人賞、第37回菊田一夫演劇賞を受賞している。2015年5月10日『黒豹の如く』『Dear DIAMOND!!』にて宝塚歌劇団を退団。その後も、自身のソロコンサート『REON JACK』を始め、ミュージカル作品では、『ビリー・エリオット~リトル・ダンサー~』、『マタ・ハリ』、『FACTORY GIRLS ~私が描く物語~』など、数々の舞台やコンサートで活躍中。

大谷亮平(おおたに・りょうへい)

2003年韓国の「ダンキンドーナツ」のCM出演が決まり、それをきっかけに韓国でモデル・俳優として活動することになる。俳優としてのデビューは、シチュエーション・コメディー番組「ソウルメイト」。その後も数々の映画やドラマに出演。大ヒットとなった代表作は、映画「神弓」「バトルオーシャン 海上決戦」。ドラマ「朝鮮ガンマン」では、韓国ドラマアワード2014グローバル俳優賞を受賞。2016年より日本で活動を開始したと同時に、TBSドラマ「逃げるは恥だが役に立つ」などの話題作に続々と起用され、2018年映画「ゼニガタ」では初主演を務めた。その後もNHK連続テレビ小説「まんぷく」やTBSドラマ日曜劇場「ノーサイドゲーム」に出演、さらには東京シティ競馬(TCK)のイメージキャラクターを務めるなど、ハンサムなルックスと演技力で、存在感を表している。