松下奈緒が引き抜き屋に挑戦、でも「ヘッドハンティングはお断り」

インタビュー

(C)2019WOWOW

女優の松下奈緒さん(34)が、11月16日スタートのWOWOWドラマ「引き抜き屋~ヘッドハンターの流儀~」で初めてヘッドハンターの役に挑戦します。人知れず暗躍するイメージのある仕事。役づくりや見どころについて、松下さんに聞きました。

原作は、「犯人に告ぐ」「火の粉」「検察側の罪人」といった数々の映像化作品で注目を集め、多くのミステリーやサスペンスが人気の雫井脩介氏の「引き抜き屋」(PHP研究所)。ヘッドハンティングを巡る壮絶な駆け引きや裏切り、だまし合いなどをリアルに描きます。

ドラマ「引き抜き屋」でヘッドハンターを演じる松下さん

だれかの人生を変えてしまう仕事

――ヘッドハンターというなじみのない職種に挑戦しました。

ヘッドハンティングされたという話を聞くことはあっても、ヘッドハンティングしたという人の話はあまり聞きません。ヘッドハンターってなんだろうと考えてみても、やっぱりよく分かりませんでした。今回、演じてみて、人と真剣に向き合い、だれかの人生を変えてしまう責任ある仕事だと感じました。この役を通して、働くことの意味や人の感情を深く考えました。

――松下さんが演じた鹿子かのこ小穂さほはアウトドア用品メーカーの幹部でしたが、ヘッドハンターに転身します。

ヘッドハンターというと、シュッとして近寄りがたいイメージがありましたが、ヒロインの小穂は親しみやすいキャラクターとして描かれています。新米のヘッドハンターとして、いろいろな困難にもまれながら成長します。ポンッとそこにいって力を発揮するタイプ。だから、私も撮影現場に飛び込んでいって、小穂と同じ気持ちでヘッドハンターの世界に入っていったという感覚でした。

――ビジネスエンターテインメントというジャンルで主役を演じられました。

これまでのWOWWOWの「ドラマW」のシリーズは、社会派でカッコイイ大人のドラマというイメージがあります。今回のヒロインは、足が地に着いた、ちゃんとしたキャリアウーマンでありながら、どこか新米ならではの甘さもあります。小穂はクールに仕事をこなすというタイプではなく、おせっかいでしつこい性格。相手に情熱を傾けることで、心を動かしていきます。これまでのドラマのように、カッコイイのはもちろんですが、どこか「好きだな」と思ってもらえるとうれしいですね。

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こんなに贅沢で楽しい仕事はない

――もし、松下さんがヘッドハンティングされたら?

お断りします。女優の仕事は、ある時はどこかの店員さん、またある時は先生だったり、だれかの奥さんになったりすることもあり、様々な人生を経験することができます。もちろんフィクションの世界ではありますが、芝居をすることで新しい自分を発見することもあります。60歳になったかと思えば、学生になることも。こんなに贅沢ぜいたくで楽しい仕事はないと思っているので、やめられません。ヘッドハンティングされても、きっぱり断りますね。

――ヘッドハンターのように、だれかの人生を預かる、あるいは、自分の人生をだれかに預けるのに必要なことは?

信頼ですね。私のことを信頼してくれて一番に考えてくれる人なら、人生を預けてもいい。でも、相思相愛でなければ成立しないと思います。片思いではダメだし、一方的に思われているだけでもダメですね。お互いのことを理解し合っていなければ、人生は預けられません。それぞれのバランスがとれていないと、難しいかもしれません。

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やったことのない悪役に挑戦したい

――今後、挑戦したい役はありますか。

やったことのない役に挑戦したいですね。一度も悪役をやったことがありません。私のイメージにないのかもしれませんが、悪い役をやってみたいです。もちろん、どんな役のオファーがきても、いい意味で期待を裏切れるようにその役を演じたいと思っています。実際に悪役の依頼があったら、どうしようか戸惑ってしまうかもしれませんが、一つのハードルとして挑戦してみたい。

――プライベートで目標はありますか

インタビューなどで「得意料理」を聞かれても、答えられずに困っています。料理はぜんぜんダメなんです。だから、今年中には、三つくらいちゃんとしたものが作れるようになりたいです。一品作るんじゃなくて、晩ご飯としてちゃんと成立するものを、なんとか作りたい。冷蔵庫の中にあるもので、ちゃちゃっと作れるようになるのが理想です。

――大手小町の読者に美しさの秘けつを教えてください

松下 あまり「我慢」をしないようにしています。食べることも、思っていることも、ストレスをためないようにしています。帰宅したら、まず好きな音楽をかけます。自分が心地よく過ごせることによって、穏やかな気持ちや優しさを保っていられると思います。人とぶつかることはあまり好きではありません。みんながハッピーになれるようにしようと考えることで、内面の美しさにつながると信じています。
(メディア局編集部 鈴木幸大)

連続ドラマW 引き抜き屋~ヘッドハンターの流儀~』 毎週土曜22時~全5話/第1話無料放送

松下奈緒(まつした・なお)

女優・ピアニスト・歌手。1985年2月生まれ、兵庫県出身。AB型。2004年4月、日本テレビ『仔犬のワルツ』で女優デビュー。その後、フジテレビ系ドラマ『人間の証明』でヒロイン役など話題作に次々出演。10年NHK朝の連続テレビ小説「ゲゲゲの女房」でヒロインを演じ、同年NHK「紅白歌合戦」で紅組司会を務め、ドラマの主題歌でもあった「ありがとう」を演奏した。