横澤夏子さん こんな私がなぜ結婚できたのか? 婚活テクを伝授します

インタビュー

 昨年、27歳の誕生日に、「婚活パーティー」で知り合った一般男性との結婚を発表したお笑いタレントの横澤夏子さん。21歳から100回以上のパーティーに参加し、あの手この手を使い、お相手を結婚に「追い込んだ」のだそうです。結婚1周年となる7月20日に婚活への情熱をつづった「追い込み婚のすべて」を出版しました。百戦錬磨の婚活テクニックと、結婚生活について話を聞きました。

婚活パーティーに100回参加 アプリも活用

――――「追い込み婚のすべて」の出版、ご結婚1周年、そしてお誕生日おめでとうございます。

 ありがとうございます。

――――結婚するまでに約100回、婚活パーティーに参加されたそうですね。

 はい。21歳から26歳までの間に100回ぐらい行きました。途中、疲れてしまったときもありましたが、1日に3軒はしごしたり、最高40回行った年もありました。

――――婚活パーティー以外は?

 知人の紹介、婚活アプリ、街コン、相席屋、婚活居酒屋と、とにかく行動し続けましたね。

――――最近は、婚活アプリを利用する人が増えてきたようですね。

 最近、私の周りにも、婚活アプリで結婚したという人や、付き合っているという人が多いですね。最初はネットで知り合うって怖いと思っていましたが、最近は利用する人が増えてきて、以前よりハードルが低くなったような気がします。

丁度よく面白くなくて楽な人

――――著書に出てくる婚活パーティーに参加する男性は、個性的な人が多かったのですが、その中で今の旦那さんに決めたポイントはどこですか?

 すごく気さくで、一緒にお酒を飲むと「きっと楽しいだろうな」と思える人です。明るくて笑いを共有できる人なんですけど、私のことを「横澤」じゃなくて「ナナメ澤さん」って呼んできて、丁度よく面白くないところが楽だなと思いました(笑)。お笑い芸人の私が毎回笑わせなくてもいいし、気負わなくてもいいし。

――――お笑いに厳しい人じゃなくてよかった?

 私より面白い人だったら、私も負けたくないって思うし、面白いこと言わなきゃとか、面白くないことを言ったら嫌われてしまうとか気にしてしまいますが、気にせず何でも話していいんだと思ったら、気が楽になりました。

――――旦那さんはどんな仕事を?

 土日が休みのサラリーマンです。

――――横澤さんがお笑い芸人だということは最初から知っていたのですか?

 パーティーの時は伏せていて、最初のデートの時に言いました。

――――反応は?

 それまでは、婚活パーティーで、芸人だというと引かれたりしました。彼は「すごいね」とは言いましたが、引きはしませんでした。逆に私の仕事のことを尊敬してくれて「あれ? 新しいタイプだな」と思いました。それまでは、吉本のスケジュールのことや、誰に会ったことがあるかとか、吉本のお給料の形態のことを興味本位で聞く人が多かったのですが、お金のことも一切聞いてきませんでしたし、彼は婚活パーティーで出会った他の人とはちょっと違っていました。

――――婚活パーティーは男性からアプローチをするものなのですか?

 例えば、男女が50:50人いるとしたら、ベルトコンベヤーのように、1分間、ひとりずつとお話をするんです。そして気になった人と、フリータイムの時にまた話して、その後、告白カードに第一希望から第三希望まで気になった人の番号を書いて、マッチングしたら、その人と連絡先を交換できるというシステムです。街コンだったら、自由に気になった人と連絡先を交換できます。男性からアプローチをすることが多いのですが、あるときから、「私、待っててもダメじゃん」って気づいて、自分から行かないと本当のフリータイムになっちゃって、誰も話す人がいなくなるので、それじゃつまらないと思ったから、ガンガン話しかけました。

――――すばらしいですね。

 これでコミュニケーション能力が鍛えられましたし、社会勉強になりました。恥ずかしがりに行くためにお金を払っているわけじゃないし、婚活仲間にも婚活パーティーの結果を報告して、情報交換をしていたので必死でした。

――――「若いうちに結婚したほうがいいよ」と言ってくれる、周りの後押しもあったそうですね。

 後押しと言うか、それはもう、プレッシャーの塊でした。地元の友だちはどんどん結婚していくし、だんだん出会いもなくなるから、「今すぐ行きなさい」とか、「『いい男いない』って言っていないで、自分から出会いにいかないでどうするの?」とか、周りのおねえさんたちに責められていました。東京にいると、結婚していない友だちも多いし、独りが楽しくて、それもいいんですけど、そんな友だちもだんだん変わってくるし、地元の新潟に戻ると、自分だけ取り残されて「やばーい」っていう焦る気持ちになります。

「負け組」に見られたくなくて、寄り道も

――――テレビの仕事が忙しくなってきたころにも、婚活を公言していましたが、仕事にマイナスになることはありませんでしたか?

 プライベートが充実すれば、仕事もがんばれると思っていました。私は、夜の10時にひとり家のドアをさびしく開けるのは、「負け組」だと思っていたんです。だからあえて、仕事が終わってから、ヨモギ蒸しや岩盤浴に立ち寄って、11時過ぎに帰宅して、私は「リア充よ」と、アピールしました。私のことなんて誰も見ていないのに、見栄を張っていました。仕事ばかりだと息が詰まってしまうので、料理教室など、習い事をしたりしていました。

――――料理で男性の胃袋をつかむということですか?

 胃袋をつかむというよりも、料理教室に通って、有意義に時間を使う東京のOLさんにあこがれていました(笑)。婚活パーティーでも、料理教室に行っているというと、男性の反応もよかったです。

――――料理検索サイトよりも料理本で作った方が男性受けがいいとか?

 ネットよりもアナログの方が楽しないで、ちゃんとまじめにやっている感があるじゃないですか。いい女は本を見て料理を作るんじゃないかと思って。

――――食生活アドバイザーの勉強もしたそうですね?

 結局は試験に落ちたんですけどね(笑)。勉強して、「あなたのために頑張っていますよ」というアピールで(笑)。

一番人気は、勝負服よりカジュアルで

――――100回、婚活パーティーに通ったノウハウがこの本には詰まっているのですね?

 私はいろいろなことを試して結果100回も行きましたが、この本を読んでいただければ、100回も行かずに、12、3回で済むかもしれません(笑)。

お金と時間の節約にもなると思います。

――――案外カジュアルなファッションの女性が人気あったそうですね?

 気合を入れて、男性受けするような、女性アナウンサーのような、かわいいワンピースで行ったのですが、ジーンズをはいていたカジュアルなファッションの女性が一番人気になったときがありました。気合を入れすぎると、重いのかも知れません。それと、パーティーでカップルになった後にどこへデートに行くのかも重要です。オシャレなバーに行くのか、居酒屋に行くのか。ジーンズの女性の人気が1位になるなんてずるいと思いましたが、男性が気さくに誘いやすいのは気軽な居酒屋だとわかると、「ああ、そうか」と、勉強になりました。

――――連絡先を交換して、何回かやりとりした後、急に連絡が途絶えたら、どうしますか?

 私はすっぱりと切ります。でも、3回ぐらいはこちらから連絡しちゃいます。1度目は何かの不具合でちゃんと届かなかったのかな?2度目は忙しいのかな?具合が悪いのかな?3度目で、あれ?故意かな?ってさすがに諦めますね。もう4度目からはストーカー気味になると思うし(笑)。逆にそれが相手の気持ちだと思って「ありがとう。私も終わりにしたかった」って。本当は悔しいから負け惜しみじゃないけどそう思うようにしています。連絡のない相手を待っている時間ももったいないと思います。本当に好きだったら何度も連絡してしまいますが、何度連絡しても返事しない男ってどうなの?こんなに私の心を悩ませる男は、いい男じゃないって思います。どんなに忙しくても連絡ぐらいはできると思います。そんな男は人を幸せにすることはできないと思います。振られた時は、あたかも私が優位な立場になっているかのように「ありがとう」って言って別れます。そうやって気持ちを切り替えないと、次に進めないので。

婚活パーティーで触れてはいけない話題

――――会話に困ったら「し・た・し・げ」の話題を振るといいそうですね。

 し=出身地、た=食べ物、し=仕事、げ=芸能の話題が鉄板ですが、趣味の話はNGなんです。これは婚活パーティーの常連さんから聞いたんですけど、最初に「ご趣味は?」って聞かれると、堅苦しくなるし、趣味を持っていないという人も多いんですよね。それに、聞かれても答えにくい趣味もあるかもしれません。そうすると話が進まないので、絶対に盛り上がる「し・た・し・げ」の話題がいいのだそうです。

――――自らの経験を生かして、婚活パーティーをプロデュースしたそうですね。

 婚活パーティーに70回くらい行っていたときに、私の婚活がうまくいかないのは、自分のせいではなく、パーティーを運営する会社のせいだと思っていました。だから、「ここをああすればいいのに」、「こうすればいいのに」という経験を盛り込んで、パーティーをプロデュースしました。すごく楽しくて、今までの経験が役に立っています。

――――参加者の反応は?

 私が3時間司会をしたのですが、つい、「そこ、連絡先交換しました?」とか「早く話して!」って、参加者のみなさんを追い込んでしまって(笑)。最初はみなさん「きゃー!横澤さーん!」ってよろこんでくれたのですが、最後のほうは「もう来ないで~」って言われましたね(笑)。

――――今後の目標は?

 旦那さんに逃げられないようにすることが第一目標です。あと、これから子どもができたら新しい世界が広がるんじゃないかなと思います。いろいろなライフスタイルがあるとは思いますが、目標となるステキな奥さんがいたら、私って影響されやすいので、見習いたいと思います。

――――婚活に今一歩踏み出せない人にアドバイスを

 出会いを求めていても、自分から動き出さないと何も起きません。最初は、話のタネするつもりで、ぜひ一度、婚活パーティーに行ってみてください。「追い込み婚~」を読んでから婚活パーティーに行って、こうなったよと、女子会で結果を報告し合うのも、おもしろおかしくて、とても楽しいですよ。結婚がすべてというわけではありませんが、自分にとって婚活はいい経験になりましたし、将来娘が生まれたら「こんな男には気をつけなさいよ!」とかアドバイスもできると思います。女子会の話のネタにもなると思うので、読んで見てください。

(聞き手:読売新聞メディア局編集部・遠山留美 撮影:高梨義之)

横澤夏子(よこさわ・なつこ)

1990年7月20日生まれ。新潟県出身。高校卒業後、吉本興業のお笑い養成所、東京NSCに入学し、19歳でデビュー。21歳で婚活を始め、27歳で結婚するまでに通った婚活パーティは100回を数える。2016年6月から、地元新潟県の「にいがた婚活応援大使」に任命され、自身でプロデュース兼、MCを務める婚活パーティを開催。2018年には、その婚活パーティの参加者から初の成婚カップルを輩出し、自身が彼を追い込んだ「追い込み婚」のみならず、他人の結婚を後押しする「追い込ませ婚」に力を入れている。