女優・菜々緒さん「か弱いヒロインになって守られたい」

インタビュー

 いま日本で“悪女”を演じたら彼女の右に出る人はいないでしょう。鋭いまなざし、不敵な笑みで見る人の心をつかんで離さない女優の菜々緒さんです。木村拓哉さん主演のドラマ「BG~身辺警護人~」(テレビ朝日系、木曜21時から)では、警備会社に所属するクールな女性ボディーガード役を演じています。菜々緒さんに役柄への思いなどを聞きました。

「命をかけて人を守る仕事」を実感

――女性ボディーガード役、どんな気持ちで臨んでいますか?

 ボディーガードって、テレビや映画で見るファンタジーのイメージが強くて、最初はどんなことをやるのか、わからなかったんです。実際に演じてみて、命をかけて警護対象者を守らないといけない仕事だということを実感しました。作品では、登場人物たちの人間関係も複雑に描かれていて、自分でも楽しみです。

――役作りは?

 実際にボディーガードとして働いている方に指導を受けましたが、思っている以上に難しい。たとえば、階段を上る時とか、車を降りる時って、自然と足元を見てしまいますが、それはダメ。自分が守るべき対象者から目を離してはいけないんです。目線は対象者に向けたままでないといけない。そういうしぐさをお芝居に組み込んでいます。

――木村拓哉さんとの共演ですね。

 木村さんと一緒にお仕事をするのは2回目です。前作(A LIFE~愛しき人~)では共演シーンがあまりありませんでしたが、今回はがっつり一緒にお芝居をしたり、休憩時間にお話ししたりしています。やっと緊張せずにいられるようになりました。

ディズニー映画の悪役を参考に

――菜々緒さんといえば悪女役がおなじみです。

 悪女役を褒めてもらえるのは率直に言ってうれしいです。悪女役のオファーがずっと来続けるというのは、最高の評価と思っています。私の誇りですね。か弱いヒロインになって守られたいと思うことはありますけれど(笑)。

――悪女を演じる時に参考にしている人・作品はありますか?

 ディズニー映画のヴィランズ(悪役)です。アニメはすごく分かりやすく描いているので参考になりますね。あと、ハリウッド映画では「ワンダーウーマン」(2017年)。誰しもが憧れる強い女性の姿はとても勉強になります。

普通の女の子と同じ

――菜々緒さんが演じる悪女みたいに強くなりたいと思いながらも、そうできずに悩む女性も多いと思います。

 役柄のこともあって、強いイメージを持たれがちですが、弱い部分もあります。そのへんは同世代の女の子と同じです。不安や挫折もあるし、緊張でうまくできなくて落ち込んでしまうこともあります。でも、そこで「自分はダメだ」と思わずに、「今より落ちることはない」と思って頑張っています。ネガティブな気持ちをポジティブに変えられれば、また一つステップアップできるような気がします。

目の前のことをコツコツと

――今年で30歳になりますね。挑戦してみたいことはありますか?

 目標は立てないようにしています。目標が達成されたら、そこで満足しちゃうから。目の前の与えられた仕事に向き合うことを大切にしています。そうしてきたから、自分の思っていた以上のことができたり、やらせてもらえたりしました。目の前のことをコツコツと。大きく一歩というよりは、確実に前に進んでいきたいです。
(聞き手:読売新聞メディア局・山口千尋、撮影:金井尭子)

菜々緒(ななお)

 1988年生まれ、埼玉県出身。2009年より本格的に芸能活動を始め、現在はドラマ、映画、雑誌、CM等で幅広く活躍している。