安達祐実さん「リピート」出演「仕事でストレス発散しています」

インタビュー

 芸歴30年を超える女優で、2児の母でもある安達祐実さん(36)。放送中のドラマ「リピート~運命を変える10か月~」(日本テレビ系、毎週木曜23時59分から)では、過去にタイムスリップした男女8人のうちの1人で、不可解な事件に冷静沈着に立ち向かう研究者の役を演じます。安達さんに仕事や子育てへの思いなどを聞きました。

――「リピート」は、乾くるみさんの同名小説が原作で、タイムスリップで10か月前に戻った人たちが、次第に運命の歯車を狂わされていくサスペンスミステリーです。安達さんが演じる大森知恵は、どんな役どころですか?

 食品化学の研究をしている女性で、原作には登場しないキャラクターです。クールで口数も少なく、それゆえに本心が見えないところがあります。彼女が今後、他の登場人物たちとどう関わって物語が展開していくのか、ぜひ楽しみにしてほしいと思います。

――安達さんは、過去に戻って人生を変えたいと思いますか?

 うーん……。日常生活の小さなこと、例えば、夫にきついことを言ってしまった時に、過去に戻って言い直したいと思ったり、「あの時、こんなふうにしてあげればよかった」と後悔したりはしますね。この作品の面白いところは、戻れるのが「10か月前」と決まっていること。何年も前に遡ったり、戻る時期を選んだりはできないんです。決められた過去の世界の中で、登場人物たちは何ができるのか。そんなところも見どころの一つだと思います。

自分は自分の道を歩めばいい

――ドラマ「家なき子」(1994年)の主演をはじめ、名子役として活躍した安達さんですが、10代後半から20代の頃は、世間が抱いている子役時代のイメージと現実とのギャップに苦しんだそうですね。

 童顔のせいもあって、大人になってからも子役時代のイメージがずっと付きまとって。自分はもう大人なのに、それを認めてもらっていない気がして苦痛だった時期もありました。でもある時、「他人の気持ちを変えることはそう簡単ではない」と気付いて、「誰がどう思おうと、自分は自分の道を歩いていけばいいんだ」と考えられるようになったんです。確か、30歳が間近の頃だったでしょうか。「30代って、何だか楽しそうだな」と思えるようになって、気持ちに踏ん切りがついたのだと思います。

――2014年公開の映画「花宵道中」では、妖艶な遊女の役を演じて、ヌードシーンも話題になりました。

 その少し前から、「世の中に衝撃を与えるようなことをやってみたい」と考えていたのですが、たまたま良いお話をいただいたので、やってみようかと。それまでの私のイメージを壊すような役なので、批判的な意見もあるだろうと思いましたが、たとえ批判を受けても、自分自身がぶれずにいられるという心の準備ができたので、この役を引き受けることにしました。

――最近は、キャリアウーマンなど「大人の女性」を演じることが多いですね。

 30代になってから、いろんなオファーをいただくようになって、役の幅が広がり、あらためて「お芝居って楽しいな」って思えるようになりました。

――NHK BSプレミアムドラマ「男の操」(2017年)では、かつてアイドル歌手だった芸能プロダクション社長の役を演じて、アイドル歌手としてミニスカート姿で歌う回想シーンも披露しましたね。

 36歳にもなってあんな格好をするのは、視聴者の皆さんに申し訳ないなと(笑)。少し前の私だったら、あのように子供っぽく見えるシーンは避けていたかも知れません。でも、今なら何でもできちゃいます(笑)。

子供と楽しく過ごす時間を作る

――1男1女の母でもあります。仕事と育児の両立は大変ですか?

 長男は1歳半なので、確かに手がかかるけれど、両親がサポートしてくれるので、心身ともに助かっています。長女は11歳ですが、弟の面倒をよく見てくれるし、私とは女同士、友達のような感じもあります。仕事の時間が不規則で、朝早く家を出て、夜遅く帰宅することも珍しくありませんが、なるべく子供と楽しく過ごす時間を作るようにしています。

――安達さんは2歳から芸能界にいるわけですが、お子さんは?

 娘は小学2年生ぐらいの時には「女優になりたい」と言っていました。今は洋服に興味があって、そちらの仕事をやりたいみたいですね。

――小さな頃から芸能界の厳しさを見てきたから、娘さんには芸能界入りを勧めたくない?

 もちろん、将来のことはまだ全然定まっていないし、どうなるか分かりませんが、娘に「芸能界で頑張れ」とは言えないですね。できれば、違う道に進んでほしいという気持ちはあります。

目指すは「上品なおばあちゃん」女優

――多忙な毎日だと思いますが、ストレス解消法は?

 私は仕事でストレスを発散しているようなところがあるんですよ。新しい役をいただいて、「どんなお話なのかな」と楽しみにしながら台本を読む時も、現場で撮影している時にも、育児や家事でたまったストレスを発散している感じ。そういう意味では、充実した幸せな日々を送れていると思います。

――美容や健康のために何か取り入れていることはありますか?

 30代も半ばに差し掛かって、「体って、本当にガタがくるんだな」って感じることが増えてきました(笑)。以前はまったく行ったことのなかったマッサージに行くようになったし、スキンケアにも気を使うようになって、良いと言われている商品を友達の女優さんに教えてもらって、いろいろ試してみたりしています。

――2018年は、どんな年にしたいですか?

 ここ何年間は、映像のお仕事に集中していて、舞台のお仕事はやっていなかったのですが、今年は舞台にも再チャレンジしたいなと。30代前半で女優としての基盤が作れたと思うので、あまり守りに入らず、面白いことにどんどん挑戦したいと思っています。

――さらにその先、女優として、女性として、どんな生き方をしたいですか?

 ストレスをためず、ストレスの原因があったら、それを取り除いていく。そんな前向きな姿勢で生きて、自然に年を重ねていけたらいいですね。仕事の面では、40代半ばぐらいまでは、キャリアウーマン役や母親役など、いろんな役をやっていって、ゆくゆくは「上品なおばあちゃん」みたいなイメージの女優さんになっていけたらいいなと思います。

(聞き手:読売新聞メディア局・田中昌義、撮影:金井尭子)

◆木曜ドラマF「リピート~運命を変える10か月~」◆
日本テレビ系列で毎週木曜午後11時59分より放送中
〈原作〉『リピート』(乾くるみ/文春文庫刊)
〈出演〉貫地谷しほり、本郷奏多、ゴリ(ガレッジセール)、安達祐実(特別出演)、六角精児 ほか
〈脚本〉泉澤陽子
〈監督〉蔵方政俊、湯浅弘章、片桐健滋
〈音楽〉松本晃彦

安達 祐実(あだち・ゆみ)
女優

 1981年生まれ、東京都出身。2歳の頃からモデルとして仕事を始め、91年、ハウス食品のテレビCMで一躍有名に。94年、日本テレビのドラマ「家なき子」で主演したほか、テレビ、映画、舞台に多数出演し活躍。主な出演作品に映画では「REX恐竜物語」(93年)、「家なき子」(94年)、「幼獣マメシバ」(09年)、「花宵道中」(14年)、「TOKYOデシベル」(17年)、テレビドラマでは「家なき子」(94年)、「家なき子2」(95年)、「ガラスの仮面」シリーズ(97~99年)、「娼婦と淑女」(2010年)、「女囚セブン」(17年)、「男の操」(同)など。