スター・ウォーズシリーズ最新作で人気の悪役アダム・ドライバー

インタビュー

 映画「スター・ウォーズ」シリーズの最新作「スター・ウォーズ/最後のジェダイ」が12月15日(金)から公開されます。銀河の独裁をもくろむ軍事組織「ファースト・オーダー」と、それに抵抗する「レジスタンス」軍の戦いを描いた「スター・ウォーズ/フォースの覚醒」(2015年)に続く、シリーズの新たな3部作の第2幕。銀河を支配した帝国軍の総統、ダース・ベイダーの後を継ごうとする悪役カイロ・レンを演じたアダム・ドライバーさんが来日し、ストイックな役作りなどについて語ってくれました。

――前作「フォースの覚醒」に続いてカイロ・レン役を演じています。

 作品が公開されるまで、詳しいことは言えないのですが、カイロ・レンは、前作より立体的で深みのあるキャラクターになったのではないかと思います。それも、監督と脚本を手掛けたライアン・ジョンソンの力の証しでしょう。「最後のジェダイ」では、様々な出来事がある“意図”をもって展開します。詳しく語れない映画を宣伝するのは難しいですね(笑)。

来日記者会見に出席したアダム・ドライバー(右から2人目。12月7日、都内で)

――アダム・ドライバーさんと言えば、ストイックなまでに役になり切る姿が印象的です。マーティン・スコセッシ監督の「沈黙―サイレンス―」(16年)では、江戸初期の長崎に渡り、キリシタン迫害にあったポルトガル人宣教師の役を演じ、役のため23キロも減量したそうですね。カイロ・レン役では、どんな準備をしましたか。

 役に合わせて体を準備するのは、僕にとってとても重要なんです。姿形や立ち居振る舞いによって、話をしなくても多くのことを語れるからです。一瞬見ただけで、その人が自信にあふれた人なのか、自信のない人なのかが分かる。服装を見れば、どんな考えを持った人なのか、今、どれくらい心地よさを感じているのかも分かったりします。「沈黙」を撮った時は、(演じた)フランシス・ガルペという宣教師の過去や現実を(上映時間の)2時間で観客に伝えるために、役のための体を作ることがとても大切でした。

 今回の作品で、カイロ・レンは戦いに身を置いていて、常にストレスを感じています。だから、例えば、ライトセーバー(電光剣)を使って戦っている時、カイロ・レンの「心の重さ」がどう体に影響するのか、そんなことも細かく考えました。場面ごとにストーリーを思い浮かべながら、「カイロ・レンには喪失感があるのではないか」とか、「後悔の念があるのではないか」、「屈辱の思いがあるのではないか」といったように、自分自身に対して何度も質問を繰り返しながら、演じる準備をしていきました。

映画作りに唯一の正しい方法はない

――世界各地のディズニーランドで、カイロ・レンにふんしたキャラクターがとても人気があって、ダース・ベイダーとともにショーに登場すると、お客さんは大いに盛り上がります。演じている当人としては、どんな気持ちですか?

 自分ではよく分からないですね。もちろん、ブーイングされるより喜ばれる方がいいですが(笑)。私としては、作品の中でカイロ・レンという役がきちんと機能していれば、それでいいと。演じた結果がどうなったとか、自分では考えないんです。

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――「スター・ウォーズ」シリーズという大作に出演したことは、自身の俳優としてのキャリアにどんな影響を与えたと思いますか?

「フォースの覚醒」に出演する前は、これほど大きなスケールの作品に出たことはありませんでした。「スター・ウォーズ」のような映画を作るということは、無数の部品を組み立てて、巨大なマシンを作り上げるようなものです。ただ、とてつもなくスケールの大きな作品でありながら、まるでインディーズ映画を撮っているような感覚も抱いたんです。例えば、大事な場面をじっくり丁寧に撮ることなどは、インディーズの作品づくりと似ていて、とても印象的でした。また、インディーズ作品は早いペースで段取りが進んでいきますが、スター・ウォーズのような大規模な作品だと、まるでマラソンを走るように、自分のペースをつかみながら、じっくりと作品づくりに取り組む必要があります。でも、それはどちらがいいとか悪いということではないんです。「スター・ウォーズ」シリーズに出演して、「映画作りに唯一の正しい方法はない」ということを学んだ気がします。

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アダム・ドライバー(Adam Driver)
俳優

 1983年、米カリフォルニア州サンディエゴ生まれ。2001年の同時テロをきっかけに海兵隊に入隊。退役後はインディアナポリス大学に入学、2年目にジュリアード音楽院の演劇部門に編入。ヒロインの情けない恋人アダム役を演じたドラマシリーズ「GIRLS/ガールズ」(12年~)で注目を浴びる。主な出演映画は「J・エドガー」(11年)、「リンカーン」(12年)、「ヤング・アダルト・ニューヨーク」(14年)、「スター・ウォーズ/フォースの覚醒」(15年)、「沈黙―サイレンス―」(16年)など。

『スター・ウォーズ/最後のジェダイ』は12月15日(金)全国公開。
監督・脚本:ライアン・ジョンソン
製作総指揮:J.J.エイブラムス、ジェイソン・マクガトリン、トム・カーノウスキー
キャスト:マーク・ハミル(ルーク・スカイウォーカー)、キャリー・フィッシャー(レイア・オーガナ)、アダム・ドライバー(カイロ・レン)、デイジー・リドリー(レイ)、ジョン・ボイエガ(フィン)ほか
配給:ウォルト・ディズニー・ジャパン