永瀬正敏さんとLiLiCoさん 映画「光」公開トークショー

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「過ぎ去った人に未練はない」LiLiCoさんにタジタジ

 カンヌ国際映画祭でも上映された河瀬直美監督の最新作「光」の公開記念トークイベントが15日、主演の永瀬正敏さんと、映画コメンテーターのLiLiCoさんをゲストに、東京の新宿バルト9で行われました。

永瀬正敏さん(左)とLiLiCoさん

 映画「光」は、視力を失いゆく天才カメラマンの雅哉(永瀬さん)と、視覚障害者向けの映画の音声ガイドを制作している美佐子(水崎綾女さん)の物語。第70回カンヌ国際映画祭のコンペティション部門に出品され、キリスト教関係団体が選ぶ「エキュメニカル賞」を受賞。現在、世界35か国で公開が決まっているそうです。

主演の永瀬正敏さん

 「見終わって数日たって、自分の人生の光が見えた」というLiLiCoさん。「目の不自由な方が、『スクリーンを見るよりも、もっと大きな世界に入り込んでいるんだよ』という(趣旨の)セリフが良かった」と感想を述べると、「あれ、アドリブなんですよ」と永瀬さん。LiLiCoさんのパワフルなトークに、永瀬さんがタジタジとなる中、十数分が経過。そこで初めて、実は2人が初対面だったことが明かされ、会場を驚かせていましたが、ともかく撮影の裏話がたくさん披露されました。

 映画の主人公・雅哉は、何かを失うことで、新しいものを見つけます。司会者から、「捨てて良かったもの、後悔したもの」について聞かれた永瀬さんは、「この仕事をしていると、日々闇が来ます。失敗したとか、うまくいかなかったとか。でも、それを引きずってはいられない。1回捨てて、ゼロにして、明日を迎えるということはあります」と、俳優ならではの悩みを打ち明け、LiLiCoさんは、「18歳で日本に来た時、故郷のスウェーデンを1回捨てたんだと思う。でも、離れたことで、今は世界で一番美しい国だと思うようになった」と、過去を振り返っていました。

 きれいにイベントが終わりそうになる中、LiLiCoさんが「過ぎ去って行った男性たちはどうでもいいです。未練は一切ない人なんで」と語ると、その勢いにのまれてか、司会者が「永瀬さんは?」と話を振り、永瀬さんが「えっ、それ俺に聞く?」とたじろぐ一幕もありました。

 イベントの最後には、サプライズで劇場に駆け付けた河瀬監督が、「映画館で映画を見るということは、人間に与えられた幸せな時間だと思っています」とあいさつし、観客の拍手を浴びていました。(文化部・田中誠)

新宿バルト9、丸の内TOEIほか、全国公開中

配給:キノフィルムズ、監督・脚本:河瀨直美、出演:永瀬正敏 、水崎綾女

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