「女優は毎日が挑戦」栗山千明さん 「パイレーツ・オブ・カリビアン/最後の海賊」の声優を担当

女優・栗山千明さん

(c)2017 Disney Enterprises, Inc. All Rights Reserved.

 10代でハリウッドデビューを果たし、シリアスな作品からコメディーまで幅広いキャラクターを演じてきた栗山千明さん。着実にキャリアを積み、大人の女性の魅力に輝いています。7月1日公開の映画「パイレーツ・オブ・カリビアン/最後の海賊」の日本語吹き替え版では、ヒロインの声を演じています。その栗山さんに、ディズニー声優初挑戦のエピソードや、女優という仕事について話を聞きました。

カリーナはあこがれの女性像

――――栗山さんが演じたのは、聡明で美しい天文学者カリーナ・スミス。物語の鍵を握る重要な役ですが、オファーがあったときの心境を教えてください。

 老若男女に愛されるディズニー映画で、しかも大好きな「パイレーツ・オブ・カリビアン」。素直に「うれしい!」と思いました。その反面、自分に務まるのか、ファンの皆さんに受け入れてもらえるのか、という不安もありました。私自身、声優さんのファンで、すごく尊敬しています。好きだからこそ、「自分でいいのかな」と……。でも、やるからには楽しんで演じようと思いました。

――――声だけでお芝居をする難しさがあると思いますが、役作りなどで苦労したところはありますか。

 アクションや叫ぶシーン、驚いたときのリアクションは一発OKで、自分でも迷いなく演じられました。映像に合わせてセリフを話すことの方が大変でした。吹き替えの場合、実際に演じている役者さんがいますから、自分の“間”でお芝居ができないんです。その役者さんの芝居をくみ取って表現しないと、ちぐはぐになってしまいます。「役作りをする」というより、「役を理解する」という感じでしょうか。

――――カリーナが「私は仕事をする女」と何度も言っていたのが印象的でした。りんとした美しさや存在感が栗山さんに通じると思います。カリーナに共感するところ、魅力的だと思うところはどこでしょう。

 カリーナは自分の意志をしっかりと持った女性です。聡明で美しいだけでなく、芯が強くて勇気がある。自分の好奇心を迷わず行動に移せるんです。海賊たちの中に入っても、物おじせずにやるべきことをします。天文学者という仕事に誇りを持ち、自立した大人の女性で、とてもかっこいい! 共感するより、あこがれの気持ちが強かったです。

(c)2017 Disney Enterprises, Inc. All Rights Reserved.

――――おすすめのシーンを教えてください。

 終盤、カリーナが探し求めてきた答えに向き合うシーンですね。すべてを手に入れたとき、同時に大切なものを失います。それまで強さしか見せなかったカリーナが、悲しみをあらわにして、初めて弱さを見せるんです。カリーナの演技が素晴らしくて、胸を打たれました。日本語でも、それが伝わるといいなと思います。それから、ジャック・スパロウの敵なんですが、サラザールがとても印象的。髪の毛が不気味にゆれるところや表情が、怖いけどかっこいい! これまでも、いろいろな敵方のキャラクターがいましたが、私はサラザールがいちばん好きです。

「弱い女性」を演じてみたい

――――女優を仕事に選んだ理由を教えてください。

 5歳くらいのとき、子ども番組を見ていて、「わたしも出たい!」と自分で希望したそうです。でも、まったく記憶にないんです。そこからティーンモデルになり、女優へと世界が広がりました。女優になることを自覚したのは、上京を決めたときですね。それまで地元から通っていたんですが、中学3年の途中から上京して、高校も東京で通いました。東京に来たからには、しっかりやらなきゃいけない! そう覚悟を決めました。

――――女優という仕事で、いちばん大変なことはなんですか。

 プレッシャーですね。自分でハードルを上げてしまうこともありますが、この役をきちんと演じられるか、要求に応えられるかどうか……。とくに、シリアスな作品はプレッシャーを感じることが多いです。『キル・ビル』に抜擢されたときは、まだ高校生だったので、「わーい、ロスに行ける。ラッキー!」みたいなノリでした(笑)。子どもだったので自覚がなかったんです。今だったら、萎縮しちゃったと思います。年を重ねて自覚が出てきまして、仕事への重責を感じるようになりました。

――――プレッシャーでつらくなったときのストレス解消法はありますか。

 好きなものを食べたり、ゲームやアニメに没頭します。難しい役柄を演じていて、その作品に入り込んでいると、そのことばかり考えてしまいます。精神的に疲れてしまうので、そういうときは違う世界に没頭して、リフレッシュします。そうすると、また冷静に仕事と向き合えるんです。

――――デビュー当時から黒髪に白い肌が印象的ですが、美しさを保つ美容法を教えてください。

 小さいときから、日焼けするのが嫌で、ランドセルを背負って日傘を差してたんです。浅黒い健康的な肌が似合う人もいますが、「日焼けした肌は、私には合わない」と思っていました。黒髪へのこだわりも同じです。子どもの頃から、なりたい自分のイメージがあって、そこを目指したいという気持ちが強かったんです。それが美容につながるのかな。

――――テレビドラマ、映画、舞台、アーティストと様々なシーンで活躍していますが、新たに挑戦したいことはありますか。

 毎日が挑戦です! 今回、吹き替えの仕事は3度目とはいえ、まだまだ力不足。いろいろな経験を積んでいきたいです。でも、もしやらせていただける機会があったら、「弱い女性」を演じてみたいです。今回のカリーナもそうですが、これまで強い女性ばかり演じてきました。例えば、他人に流されやすい、ふわっとした雰囲気の女性。どう演じるか見当がつかないので、新たな発見ができそうだなと思います。

(聞き手:後藤裕子、写真:高梨義之)

映画情報

パイレーツ・オブ・カリビアン/最後の海賊

 これまで決して明かされることのなかったジャック・スパロウ誕生の瞬間――。『パイレーツ・オブ・カリビアン』最大にして最高の謎が、ついにベールを脱ぐ!

 孤高の海賊ジャック・スパロウの過去を知る最恐の敵、“海の死神”サラザールが解き放たれた時、海賊絶滅へのカウントダウンは始まった。ジャックがサラザールの復讐ふくしゅうから逃れる方法はただひとつ――<最後の海賊>のみが見つけ出せる伝説の秘宝<ポセイドンのやり>を手に入れること。かつてジャックと冒険を共にしたウィル、その息子ヘンリー、女性天文学者カリーナ、宿敵バルボッサなど、様々な運命が交差する中、最後に宝を手に入れるのは誰か? そして、ジャックVS海の死神の決戦の行方は? すべての謎が明かされる<最後の冒険>が幕を開ける。

監督:ヨアヒム・ローニング、エスペン・サンドベリ
原案:ディズニーの「カリブの海賊たち」
出演:ジョニー・デップ、ハビエル・バルデム、ブレントン・スウェイツ、カヤ・スコデラリオ、ケヴィン・R・マクナリー、ジェフリー・ラッシュ ほか
日本吹き替え版:平田広明(ジャック・スパロウ)、栗山千明(カリーナ・スミス)、中川大志(ヘンリー・ターナー) ほか

(c)2017 Disney Enterprises, Inc. All Rights Reserved.

7月1日(土)から全国ロードショー!