まるごとブロッコリーのスープ、茎こそ食べたい理由

おかえりスープ (9)

葉の落ちた木々が窓から見える2月。

「お疲れさま。まだまだ寒いね。私の心も冬が続いているようだよ……」

午後7時。久々に彼女が顔をのぞかせてくれました。少し元気がない感じ。

◇     ◇     ◇

こんばんは、エダジュンです。彼女が訪れたのは、都内にある僕のキッチンアトリエ。ここで、僕はよく彼女にスープを振る舞っています。1年半前に子供が生まれた彼女。今日は、家族がお子さんを見てくれているそうです。色々と話を聞いてみたら、1年半ぶりに育休から仕事に復帰して、家事との両立に悩んでいるみたい。

「こうやって、一人の時間を過ごすのは、数か月ぶりだ〜」だって。おなかもすいているそう。そうだ! こんな時は自慢の、丸ごとブロッコリーを使ったスープでおもてなししよう。

【ソーセージとごろごろブロッコリーのスープ】
▽材料 1〜2人分
・ソーセージ 2本
・ブロッコリー 1株
・水 300cc
・コンソメスープのもと(顆粒かりゅう) 小さじ1/
・塩 ひとつまみ
・バター 10g
▽作り方
1:ソーセージ は小口切りにする。ブロッコリーは小房に分ける。茎は硬い部分は取り除き、薄切りにする。
2:鍋に水を張って沸かし、1のソーセージとブロッコリーのほか、塩、コンソメスープの素、バターを入れる。ブロッコリーに火が通るまで、5分ほど弱中火で煮込む。

ブロッコリーは、水に溶けない「不溶性食物繊維」が豊富に含まれていて、腸内の水分を吸って膨らみます。それらが腸内を刺激し、腸内の運動を活性化してくれるので、便通を良くする効果が期待できます。捨ててしまいがちなブロッコリーの茎ですが、実はビタミンCがたくさん含まれているので、食べたいところ。ビタミンCは水に溶けやすいから、スープなどの液体と一緒に取るといいと思います。

10分もすれば出来上がり。

寒さが続くと、免疫力も下がるし、ストレスもあるだろうから、風邪を引きやすくなっているかもしれない。自分のためにも、家族のためにも、このスープで心身を整えてほしいな。

「人の作った料理って、なんでこんなにもおいしいんだろう〜」
そういいながら、丁寧に食べ進めている。

「ブロッコリーの茎って、今まで捨てていたけど、スープにすると軟らかくなるね!」

食べている間も、仕事や子育ての話は尽きない。
僕は聞くことしかできないけど、「女性は人と話すことで、頭が整理されてスッキリする!」なんて、聞いたことあったっけな。

食べ終わる頃には、笑顔があふれて「早く子供に会いたい〜」と帰っていきました。

さっきまでの元気のなさが信じられないくらい(笑)。切り替えて、また頑張ろうね。

今日もお疲れさまでした。

※この連載はフィクションです。実在の人物や店舗などとは関係ありません。

【あわせて読みたい】

エダジュン
料理研究家/管理栄養士

1984年、東京生まれ。管理栄養士の資格を取得後、「スマイルズ」に入社。SoupStockTokyoの本部業務に携わり、2013年に料理研究家として独立。「パクチーボーイ」としても活動中。スープレシピ、お手軽アジアごはんや、パクチーを使ったレシピが得意。「野菜たっぷり具だくさんの主役スープ」(誠文堂新光社)など著書14冊。ホームページはこちら