ボスニア・ヘルツェゴビナの美しい村「ポチテリ」の猫

いろいろな猫の生き方(100)

まだまだ海外への渡航は難しいですが、今回は、以前訪れたバルカン半島にある国ボスニア・ヘルツェゴビナ(旧ユーゴスラビア)の美しい村「ポチテリ」を紹介します。この村に立ち寄ったのは、隣国クロアチアの都市、ドブロブニクからボスニア・ヘルツェゴビナの古都モスタルへ向かうバスツアーの行程に含まれていたからです。短い滞在時間にもかかわらず、思いがけずかわいい猫たちと出会うことができました。ツアーの説明を見ると、どうやら南東ヨーロッパで最古のアート・コロニーで、多くの芸術家たちのあこがれの場所だったそう。とても小さな村ですが、芸術家が集まった場所に、猫も集まったようです。

山の斜面につくられた村は、オスマントルコ帝国に支配されていた時代の様相を色濃く残しています。ドーム形をした屋根のモスクや、石畳の坂道、石造りの建物がエキゾチックな中世の雰囲気を醸し出しています。人気の観光地ではありますが、小規模なので周辺の観光スポットとセットでツアーを組まれることが多いようです。

民家もこの通り、すてきな石壁でできています。おしゃれだなあと眺めていたら、壁の保護色となってなじんでいる猫たちを発見。ここのお宅ではかなりの数の猫の世話をしているようです。

いつものように、ポリ袋でクシャクシャと音を立てて、注目を集めようとしても、猫たちは近寄ってはくれません。こちらも断りもなく敷地に入っていくわけにはいかず、下から猫たちを撮影しますが、とても警戒心が強く、不審者を見るような視線を向けてきます。

坂を下った一角に、この村唯一と思われるカフェがありました。そこの猫たちは打って変わってフレンドリー。足元に寄ってきては、盛んに遊んでとアピールしてきます。ここで私は、バスの集合時間に遅れるという失態をやらかしてしまいました。みなさんもかわいい猫の歓迎ぶりには要注意ですよ。

高台に立つ塔からみた景色です。ネレトバ川が見えています。モスタルの象徴的な橋の下を流れていたのもこの川です。モスタルと同じくポチテリ村もボスニア・ヘルツェゴビナの紛争の影響で、多くの犠牲者を出し建物も破壊されてしまったそうです。今では修復も進み、平和で穏やかな「美しい村」を取り戻しています。

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南幅俊輔(みなみはば しゅんすけ)

盛岡市生まれ。グラフィックデザイナー&写真家。デザイン事務所コイル代表。現在、デザイン以外にも撮影、編集、執筆を手がける。2009年より外で暮らす猫「ソトネコ」をテーマに本格的に撮影活動を開始。日本のソトネコや看板猫のほか、海外の猫の取材・撮影を行っている。著書に「ソトネコJAPAN」「猫と世界遺産の街カレンダー」(洋泉社)、「ワル猫カレンダー」「ワル猫だもの」「サーバルパーク」(すべてマガジン・マガジン)、「どやにゃん」(辰巳出版)など。企画・デザインでは「ねこ検定」「パンダのすべて」「ハシビロコウのすべて」(すべて廣済堂出版)など。

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SOTONEKO JAPAN(rakuten)

 

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