空腹には即席「納豆の韓国風スープ」、アレンジで二度おいしく

おかえりスープ (5)

「朝から何も食べてなくて……。貧血気味な私にぴったりなスープあるかな」

午後4時。少し浮かない顔の彼女から、そんなリクエストがありました。いつも晩ご飯の時間にやってくるのに、こんな早くに珍しいな。聞くと、今日は週末に控えた資格試験前の最後の休日で、朝からずっと勉強していたみたいだ。

◇   ◇   ◇

こんにちは、エダジュンです。

彼女が帰ってきたのは、都内にある僕のアトリエ。得意料理のスープを求めて、みんながこっそり訪ねてくれます。

「おかえりなさい」

新型コロナで「おうち時間」が長くなったのをきっかけに、彼女は資格の勉強を始めました。マスクの下は、真っ赤な口紅が印象的な韓国風メイク。勉強漬けの日々だから、せめて大好きなK-POPを聴いたり、アイドルのメイクをまねたりして、気分を上げているそう。

大きなトートバッグの中には、参考書がぎっしり。無茶してるんだろうな。朝から何も食べてないなら、優しい味のボリュームたっぷりなスープにしよう!

【納豆と小松菜の韓国風スープ】
▽材料 1人分
・納豆  1パック
・ワカメ(乾燥)  小さじ1
・小松菜  1株
・水  300cc
・鶏ガラスープのもと(顆粒かりゅう) 小さじ1
・しょうゆ  小さじ1
・ゴマ油  小さじ1
▽作り方
1 納豆は包丁で細かく刻む。小松菜は長さ3cmに切る。
2 鍋に水と鶏ガラスープのもとを入れて、中火で温める。水面がフツフツとしたら、ワカメと小松菜を入れる。小松菜がしんなりとしてきたら、納豆を加えて、しょうゆとゴマ油で味をととのえる。お好みでいりゴマをふりかけても。

納豆をたたき切る一手間が、ポイント。スープに味が染み込みやすくなって、より深みのある味わいに仕上げてくれます。たたき切るのが面倒な場合は、ひきわり納豆を使ってもOK。最後にゴマ油を回し入れることで、風味とコクがぐっと増します。

旬の小松菜には、緑黄色野菜の中でも鉄分が多く含まれています。納豆にも鉄分はありますが、どちらも吸収率の低い「非ヘム鉄」。ビタミンCなどと一緒に取り入れると、吸収をサポートしてくれます。小松菜にはビタミンCも含まれているから、貧血気味の彼女に食べてほしいスープなんです。

10分ほどで完成。

ゆっくりとスープを口に運んだ彼女は、「大好きな韓国料理、テンション上がるよ〜(涙)」と喜んでくれました。

今日はさらにアレンジ! ご飯の上にちぎった韓国のりをのせて、スープを流し入れれば、即席クッパになります。

・ごはん  100g
・韓国のり  3枚

驚きながらもおそるおそる、ごはんにスープをかける彼女。「辛くないから、からっぽの胃もビックリしないで食べられるね。ご飯にかけて2度楽しめるのもうれしい」と言ってくれた。

優しいスープは正義だ。受験勉強も大切だけど、体が資本。無茶せずに頑張ってね。

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エダジュン
料理研究家/管理栄養士

1984年、東京生まれ。管理栄養士の資格を取得後、「スマイルズ」に入社。SoupStockTokyoの本部業務に携わり、2013年に料理研究家として独立。「パクチーボーイ」としても活動中。スープレシピ、お手軽アジアごはんや、パクチーを使ったレシピが得意。「野菜たっぷり具だくさんの主役スープ」(誠文堂新光社)など著書14冊。ホームページはこちら