3密を避けて暮らす、田代島の群れ猫

いろいろな猫の生き方(90)

東北唯一の猫の島、宮城県石巻市の「田代島」を再訪しました。 田代島といえば猫が漁師さんから魚のおすそ分けをもらう姿が有名ですが、現在は海(漁港)よりも山の方が猫たちに遭遇できるそう。さっそく山にいってみると、「島のえき」といわれる場所には、確かにたくさんの猫たちが群れをなしていました。ただし群れ状態といっても、山の中だけあって敷地は広く、十分に距離はとれています。もちろん外ですから、換気の心配もいりません。声よりしぐさで会話する猫にとって、ここは3密ではないんです。

田代島の港のある集落を抜け、ゆるやかな坂道を進みます。豊かな緑に覆われた一本道の向こうから森の精のような猫たちが現れ、一気にファンタジーの世界に入り込めます。

さらに道を進み、港から徒歩30分ほどで「島のえき」、正確には「田代島にゃんこ共和国 島のえき」に到着です。廃校になった施設を再利用した開放的な場所ですが、さっそく建物近くにいた猫たちが近寄ってきます。

とはいえ、ある一定の距離を保つと、それ以上近寄るのはやめてしまいます。もともと猫は不測の事態に備え、距離をとる習性がありますからね。ヘリポートペイントの上にいることもあり、ほかではなかなか撮れないショットです。

敷地は広いので、あちこちで猫たちが走り回っています。この写真の状況は2番手の猫が先頭の猫を追っかけているのですが、そのほかの猫はおそらく「野次馬」です。猫の不思議のひとつ、近くで全力疾走を始めると、つられて走り出すんです。

猫の全力疾走もめったにみられるものではないのですが、群れ猫も希少です。この写真の中には14匹もいるんですが、おのおのの動きを見ているだけで癒やされますね。

前回、来島したときもここに来たのですが、そのときよりも随分猫が増えた気がします。建物の中は、お土産を購入したり軽食を食べたりできる観光客のための施設ですが、子猫や傷ついた猫のケアも行っているそうです。

走り回って疲れたせいか、猫が爆睡しています。安心しきった姿から、居心地の良さが伝わりますね。有名な「猫神社」も近いので、田代島へ行った際は、青空猫カフェのような「島のえき」にぜひ足を運んでみてください。

田代島にゃんこ共和国 島のえき
住所:宮城県石巻市田代浜仁斗田147−1
営業時間:10:00~15:00
(夏季運行ダイヤ中は最終上り便の時間まで)
定休日:不定休
公式HP 
運営:一般社団法人田代島にゃんこ共和国

※田代島では猫じゃらし、餌やりなどは禁止されていますのでご注意ください。
  写真掲載は田代島にゃんこ共和国の了解を頂いています。

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南幅俊輔(みなみはば しゅんすけ)

盛岡市生まれ。グラフィックデザイナー&写真家。デザイン事務所コイル代表。現在、デザイン以外にも撮影、編集、執筆を手がける。2009年より外で暮らす猫「ソトネコ」をテーマに本格的に撮影活動を開始。日本のソトネコや看板猫のほか、海外の猫の取材・撮影を行っている。著書に「ソトネコJAPAN」「猫と世界遺産の街カレンダー」(洋泉社)、「ワル猫カレンダー」「ワル猫だもの」「サーバルパーク」(すべてマガジン・マガジン)、「どやにゃん」(辰巳出版)など。企画・デザインでは「ねこ検定」「パンダのすべて」「ハシビロコウのすべて」(すべて廣済堂出版)など。

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