三毛猫“うーたん”ハンスト終了!と別荘開拓

猫暮らしはじめました。Vol.18

【前回までのストーリー】

保護猫カフェ“小豆沢あずさわの森”から、我が家に引っ越してきた三毛猫“うーたん”。

3日目も、「シャーーー」のごあいさつと、食事→手つかず、トイレ→した形跡なし……という緊張状態のままスタート。

“小豆沢の森”の店長アイさんからは「警戒心が解かれるまで、1~2日程度飲まない、食べないはよくあること」とは聞いていたものの、3日目だというのにトイレ未使用となると、ぼうこう炎など病気の方も心配になってくる。

何が足りないというの?

~“うーたん”との暮らし3日目~

バタバタ、バッターン!という、爪とぎアタックの衝撃音。

そこまで音を立てるということは、フラストレーションがたまっている証拠だと思うのだが、それに加え、きっと私への要求があるのだろう。

アイさんに聞いて、トイレも食事も“小豆沢の森”と同じものを用意してある。ネットで評判が良かったおやつも買いそろえ、昨日全てトライした。

しかし、多分、何かが足りないのだ。

何が足りない? どうすれば“うーたん”が喜んでくれる?

居ても立ってもいられず、

「うーたん、すぐに帰ってくるから!」

とケージの外から声を掛け、電車で2駅のところにある大型ペットショップに駆け込んだ。そしてペットのプロである店員さんに現状を相談し、彼女の要求をかなえられるかもしれない、好みそうなおやつやマタタビ入りおもちゃなどを購入し、急いで帰宅した。

部屋に到着してすぐ、戦利品を提供すべく準備をしていると、ケージに掛けてあった布が内側に引っ張り込まれ、中から「ヒャッヒャッヒャッ」と鳴き声がした。……えっ、もしかして、これが“うーたん”の鳴き声!?と思いつつ、中の様子をうかがうついでにケージのドアを開けた。その瞬間、“うーたん”がするっとケージから抜け出てしまった。

食事とトイレをクリア!

「しまった!」とろうばいしている私をよそに、“うーたん”は私のベッドの下に一目散。

「猫は追えば逃げる。捕まえようとせず、好きなもので気を引いてあげてください」というアイさんからの“教え”に従い、とりあえず焦る心を静めた。

“うーたん”がベッドの下に籠城している間にケージの中を掃除し、アイさんから教えてもらっていた好物のフードと、買ってきたばかりの嗜好しこう性の高いおやつをお皿に盛ってスタンバイ。

すると自らケージのおうちへ戻っていくではないか。そして、それまで見向きもしなかったウェットフードに直行し、完食。その30分後、トイレ砂を豪快にかく音が聞こえてきた。ドキドキしながら確認すると、システムトイレのシートがおしっこでタップタプになっていた。

小さな体のどこにそんなにためていたの!? 私はそのおしっこの量に驚きながらも、とにかくあんどした。

真穂「食事とトイレ、無事クリアできました」

アイさん「それはよかったです、安心しました! お店ではフーシャーもなく、無邪気な女の子だったので、今回は色々と予想外でした。歴代のハンストの最長記録です()」。

【3日目のまとめ】

食事とトイレ→48時間以内にギリギリクリア。当たり前だと思っていた、猫が“ごはんを食べること”、“トイレをすること”を、こんなにもありがたく感じるなんて。

“うーたん”の鳴き声は「ニャーン」ではなく「ヒャッヒャッヒャッ」。

ケージに掛けてある布を引っ張った時は、どうやら外に出たい合図の模様。

少しずつ“うーたん”のことがわかってきた気がする。

少しずつ距離が縮まってきた?

~“うーたん”との暮らし4日目~

ザッザッザッ、バターンバターン! 4日目の朝は豪快に猫砂を掻く音でスタートした。時計を見ると朝6時。私がベッドから起き上がると、その気配に気付いたのか、ケージの中から「ヒャッヒャッヒャッ」と“うーたん”の鳴き声がした。

そうっと布をめくりながら「おはよう」と声を掛けると、恒例の「シャーーー」はされたが、これまでにないほど小さな音量で、昨日までのほとばしる緊張感は薄れていた。

この日から“うーたん”は、よく食べ、よくはいせつし、ケージ内のミニカーペットや紙製の爪とぎにアタックを仕掛けては、ドッタンバッタン豪快に転げ回った。

ケージの外に出たくなると布を引っ張り、私のベッド下が彼女のお気に入りとなった。しかし、ベッド下はあくまでも別荘。食事と寝る時はケージの本宅へと自ら帰宅した。

少しずつだけど、互いの距離感は縮まっているように感じる……のは私だけ?

“うーたん”との新生活のために取った有休:残り1日半。

(※この物語は、実在する飼い主募集型保護猫カフェをモデルにしたフィクションです)

<保護猫カフェ時代の“うーたん”>

遊びも全力投球

猫クイズ!(四つの選択肢から選んでください)
 
Q.猫が1日に深く眠るのは何時間くらい?
 
(1)4時間
 
(2)7時間
 
(3)10時間
 
(4)15時間

A.(1)4時間
【解説】1日のうち14〜20時間寝て過ごす猫ですが、その大半は浅い睡眠で、ぐっすりと熟睡するのは4時間程度と言われています。
ねこ検定公式ガイドブックより

(Photo by 保護猫写真家ねこたろう/写真提供・協力 CAT’S INN TOKYO)

筆者:姉川祐夏里
筆者:姉川祐夏里(あねかわ・ゆかり)

「神保町にゃんこ堂」猫本担当。2013年6月、神保町交差点近くにある姉川書店内に猫本コーナーをオープン。著書『猫本専門 神保町にゃんこ堂のニャンダフルな猫の本100選』(宝島社)、「ねこ検定」(日本出版販売株式会社)プロデュース、「ねこ画展」(東京ドームシティ/ギャラリーアーモ)キュレーターなど。

Facebook:https://www.facebook.com/nekobon.nyankodo
Twitter:https://twitter.com/anealoha65
HP:http://nyankodo.jp
 

里親募集型保護猫カフェ「CAT’S INN TOKYO」

東京都板橋区小豆沢3-4-17
都営三田線・志村坂上駅から徒歩5分

HP:https://cats-inn.tokyo
Facebook:https://www.facebook.com/CATS.INN.TOKYO/
Twitter:https://twitter.com/cats_inn_tokyo
にゃんこマガジン:http://nyanmaga.com/

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