三毛女子“うーたん”を迎える準備開始!

猫暮らしはじめました。Vol.15

【前回までのストーリー】

「私、“うーたん”の里親になります!」
と宣言した帰り道、「ついに言ってしまった!」という不安からくるドキドキと、「やっと言えた!」という喜びからくるドキドキとで、息苦しさを感じるほど心臓が高鳴った。

保護猫カフェ“小豆沢あずさわの森”の店長アイさんによる自宅訪問は1週間後。

“うーたん”を迎えるにあたって必要なものは、自宅訪問の時に具体的に教えてくれるとのことだったが……浮き足立つ気持ちを抑えられず、ほおをユルませながらペットショップへ直行した。

三毛女子に決めたのも何かの縁

「決めたんだ! いよいよだね」

そう言って喜んでくれたのは、保護猫の存在を教えてくれた仲良しの同僚。いわば彼女は、私と“うーたん”を結びつけてくれたキューピッド。

「なかなか決めてこないから、保護猫カフェでの疑似猫暮らしで満足しているのかと思った。それにしても、三毛女子にいくとはちょっと意外。初めての猫暮らしだから、てっきり甘えん坊な茶トラとか、まずは男の子を選ぶと思ってた。だって、あれだけ毎週通っていたのに、その三毛女子とは全然距離が縮まってないんでしょ?」

「……ん? ……うん」

「それでも、その三毛女子に決めたってことは、なにか縁があるのかもね」

それでも、決めちゃった……ということか。基本、保守的な私だけど、この件に関しては冒険しているのか?

保護猫カフェ店長の家庭訪問

宣言をした1週間後の夜、アイさんが我が家へ訪れた。

自宅訪問は慣れているのだろう。室内をささっと確認すると、カバンからメジャーを取り出し、部屋の空きスペースを測り始めた。そして、
「まずはケージの中で生活させて、新しい環境に慣らすことをお勧めしているので、このスペースに置けるケージをお貸ししますね。通常、ケージはご用意いただくんですが、真穂さんのお部屋はケージを常設するには狭いと思うので、レンタルの方がいいと思って」
と言ってくれた。

ケージのことは気になっていた。必要なのは分かっていたけれど、ワンルームにずっと大きなケージが占拠する生活は正直、気が重かったのである。だから買わなくてもいいんだ!と分かりホッとした。

「でも、ケージは猫にとってプライベートスペースになります。置く場所があるならそのまま設置し続けてもらった方がいいんですけど、この部屋にそれは難しいと思うので、ケージ返却後の空きスペースにキャットタワーを設置してあげてください。省スペースタイプのものもいろいろありますから」

私だけのスペースを、「私+“うーたん”」のスペースにするべく、室内をあちこち歩きながら、トイレの大きさ、キャットタワーや爪とぎのオススメの形状、それぞれの置き場所、私の私物で片付けた方がいいもの……などなど、知りたかったことを的確にアドバイスしてくれた。

トライアルの審査結果は?

「真穂さんも“小豆沢の森”でたくさんの猫たちを見てきて、十猫十色ってことが分かったと思うんですけど、実際のところ、“うーたん”マニュアルはないので、暮らし始めてから色々調整していくことになります。なので、はじめから完璧を求めず、トライ&エラーは当たり前という気持ちで“うーたん”を迎えてあげてください。2週間から1か月程度、一緒に暮らしてみて、特に問題がなければ、譲渡契約書を交わして、正式譲渡となります」

「はい、了解しました! ……えっと、トライアルに向けての審査は合格でしょうか?」

「はい、もちろんです。“うーたん”をよろしくお願いします」

こちらこそ、どうぞよろしくお願いします!

“うーたん”とのトライアル生活スタートは、1週間後の土曜日に決まった。

そうなるといいな、という願望も込め、ただただ楽しい猫暮らしをイメージし、フワフワした気持ちでその日を待った。

しかし、1週間後、夢見心地な私は知ることになる……私が知っている“おとなしい三毛女子”の姿は、人見知りゆえの仮の姿だったということを。
(※この物語は、実在する飼い主募集型保護猫カフェをモデルにしたフィクションです)

猫クイズ!(四つの選択肢から選んでください)
 
Q.猫に特に食べさせてはいけない生魚はどれ?
 
(1)カレイ
 
(2)サバ
 
(3)タイ
 
(4)サケ

(2)サバ
【解説】不飽和脂肪酸を多く含むサバなどの青魚を長期間食べ続けると、黄色脂肪症という病気になります。黄色脂肪症は下腹部に炎症を起こし、しこりが痛みや熱を持つので、猫の元気がなくなってきます。
ねこ検定公式ガイドブックより

(Photo by 保護猫写真家ねこたろう/写真提供・協力 CAT’S INN TOKYO)

筆者:姉川祐夏里
筆者:姉川祐夏里(あねかわ・ゆかり)

「神保町にゃんこ堂」猫本担当。2013年6月、神保町交差点近くにある姉川書店内に猫本コーナーをオープン。著書『猫本専門 神保町にゃんこ堂のニャンダフルな猫の本100選』(宝島社)、「ねこ検定」(日本出版販売株式会社)プロデュース、「ねこ画展」(東京ドームシティ/ギャラリーアーモ)キュレーターなど。

Facebook:https://www.facebook.com/nekobon.nyankodo
Twitter:https://twitter.com/anealoha65
HP:http://nyankodo.jp
 

里親募集型保護猫カフェ「CAT’S INN TOKYO」

東京都板橋区小豆沢3-4-17
都営三田線・志村坂上駅から徒歩5分

HP:https://cats-inn.tokyo
Facebook:https://www.facebook.com/CATS.INN.TOKYO/
Twitter:https://twitter.com/cats_inn_tokyo
にゃんこマガジン:http://nyanmaga.com/

【あわせて読みたい】
私、“うーたん”の里親になります!
書店の譲渡会に保護子猫が大集合
子猫軍団、カフェデビューを果たす