モロッコのオシャレな白い港町は猫オアシス

いろいろな猫の生き方(70)

アフリカ大陸の北西に位置するモロッコは、猫だらけの国。以前、青い街で有名なシャウエンの猫たちを紹介しましたが、今回は、オシャレな白い港街「エッサウィラ」の猫たちをご紹介します。エッサウィラは古くから漁業で栄えている港町。2001年には旧市街が世界遺産に登録されましたが、知名度はいまひとつ。登録されていないシャウエンのほうがよっぽど日本人に知られています。でも、猫好きならだんぜんここがお勧めなんです。特に、フェズやマラケシュのような街の巨大迷路で客引きも激しいカオス状態に疲れた観光客なら、人も猫ものんびり暮らしているエッサウィラを、きっとオアシスに感じることでしょう。

カモメが飛び交う港の近くにある城塞じょうさいは、観光スポット。人慣れしたカモメの迫力に圧倒されます。港には猫もたくさんいました。

港からエッサウィラの街の中に入れば、さっそく通りにたたずむ猫たちを発見できるはず。

この街を歩くときは、足元に注意が必要です。子猫が平気で通りを横切っていきますから。

それから、猫がよくいるのは飲食店。小さなお店でも料理が運ばれてくる頃には姿を現します。写真の右下にお行儀良く猫が待っています。

港で水揚げされたばかりの魚介類を選び、調理するレストランでは、最初から猫たちが張り込んでいたりします。

堂々とイスに座り込む強者もいます。生きた猫がクッション状態ですね。お一人様にとってはいい食事相手になってくれそう。

上を見上げれば、青い空に白い建物がよく映えます。そこに猫が優雅に歩く姿もあって、最高のロケーション。

歩くとき、足元の子猫に注意しなければいけませんが、上を見上げているときも気をつけていれば、かわいい子猫を発見できます。

港からすぐの左側、ケール通りは特に道が広く、優雅な雰囲気の地区です。ここは、首輪をした茶トラ猫の縄張りのようです。

このお兄さんは、猫を自転車のサドルに載せて写真を撮りやすくしてくれました。なぜか、猫をでているのは男性が多かったような……。

ケール通りの脇道もキレイな通りです。猫もいるし、写真映えします。この辺りのリヤド(モロッコ式の宿)は高級なタイプが多い。

脇道の奥に行くと、猫がいっぱい。白い壁をバックにして猫たちを写真に収めることができました。発見したのは猫だけでなく、オシャレなカフェも。トイレ休憩で利用してみました。

モロッコを旅した中で一番スタイリッシュだなと感じたカフェ+雑貨店(L’Atelier-Essaouira)。店内は外国人旅行客が多かった気がしました。

さて、街のメインの商店が並ぶ通りに行ってみました。この辺りは雑然としていますが、道はまっすぐで迷いません。客引きもいなくて安心して歩けます。猫も平然と歩いています。

両替所の入り口を見たら、2匹の猫が爆睡中。これって猫たちをまたがないと入れない。エッサウィラの人たちはこのまま寝かしているのがやさしいね。

アクセサリー店の猫もケースの上でまったりしている。看板猫のはずなのに、逆に商品を見えにくくしているけど、そのままにしている店主はおおらかな人。

エッサウィラの猫は、人がのんびりしているせいか、同じようにのんびり屋さんが多い。しかもたまに、日本猫とは違う顔立ちの猫もいてカワイイ。

メインの通りは、二つ並行して通っている。その間などにある何本もの細い脇道も、芸術家が多く住むだけあって白い壁に青い扉が美しい。

家のカラーリングなど少しずつ違う、それぞれの脇道ごとに、猫たちに出会えるのが楽しい。

モロッコの人たちは勝手に写真を撮られるのを嫌います。猫を撮っているとたまに映り込んで、誤解されることがあるけれど、猫を撮影しているとわかるとニッコリ。カワイイ子猫ならしかたがないっていう世界共通認識ですね。

ついには、道の真ん中で堂々と寝る3匹。一度も危険な目に遭ったことがない証拠だと思う。人間を信用している猫たちを見ているだけで和んでしまう。

小さな港町で温暖な気候のせいか、人も猫も余裕を持って暮らしています。美しいビーチも広がり、ヨーロッパ人や芸術家に愛され、モロッコの人々にとってもあこがれの地というのもわかります。

モロッコの大都市マラケシュから、バスに揺られること約3時間半で着く「エッサウィラ」。マラケシュを訪れることがあれば、ぜひ足を延ばしてみてください。マラケシュからエッサウィラへのバスはSupratours社が便利です。

南幅俊輔(みなみはば しゅんすけ)

盛岡市生まれ。グラフィックデザイナー&写真家。デザイン事務所コイル代表。現在、デザイン以外にも撮影、編集、執筆を手がける。2009年より外で暮らす猫「ソトネコ」をテーマに本格的に撮影活動を開始。日本のソトネコや看板猫のほか、海外の猫の取材・撮影を行っている。著書に「ソトネコJAPAN」「猫と世界遺産の街カレンダー」(洋泉社)、「ワル猫カレンダー」「ワル猫だもの」「サーバルパーク」(すべてマガジン・マガジン)、「どやにゃん」(辰巳出版)など。企画・デザインでは「ねこ検定」「パンダのすべて」「ハシビロコウのすべて」(すべて廣済堂出版)など。

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