かつては高級野菜? なすと残暑のオイシイ関係

キレイをつくる野菜レシピ

こんにちは。カゴメ「野菜と生活 管理栄養士ラボ」の山口彩夏です。毎月一つの野菜をテーマに「とことん簡単で、食べて美味おいしく、ヘルシーなレシピ」をご紹介しているこのコーナー。9月のテーマは、上品な色合いが特徴の“なす”です。

なすの旬は5~11月。今はハウス栽培されているので一年中手に入りますが、最もおいしいのは秋の初め頃です。まさに今の時期のなすは、色ツヤがよく、味わいも濃厚。調味料や、だし、油をよく含んだなすは絶品です。

「一富士、二鷹、三なすび」…なぜ、なすが縁起物?

さて、突然ですが、初夢で見ると縁起が良いと言われる「一富士、二たか、三なすび」。なぜ、なすが登場するのか、ご存じでしょうか。

これには、徳川家康が将軍を退いた後に住んでいた駿河では、なすが高級品だったからという説があります。江戸時代は、寒さから守るためになすを障子で囲むなど、栽培に手間がかかり、初物は高級品だったそう。あまりに高値で取引されたため、幕府が初物売買の禁止令を出したこともあったようです。

抗酸化作用のある「ナスニン」

なすの皮が鮮やかな紫色をしているのは、「ナスニン」という色素があるから。ナスニンは、抗酸化作用を持ち、心臓を守る働きなどに一定の効果があることが報告されています。また、ナス全体の90%以上は水分で、低カロリーなのもうれしいですね。

新鮮ななすを選ぶコツ

最後に、鮮度の良いなすのチェックポイントについて。皮の表面にハリとツヤがあり、濃い黒紫色をしているものが新鮮です。古くなると表面がしなびてくるため、早めに食べきりましょう。

また、なすは水分が多い野菜なので、手に取り、ある程度重さを感じるものを選ぶのもコツです。大きさの割に軽いものは避けてくださいね。見た目で判断できる要素が多いので、よく見て新鮮なものを選びましょう。

◇   ◇   ◇

〈まるごとなすのボートピザ〉

◇材料(2人分)
なす 1本
ピザソース 大さじ2
ベーコン 2枚
たまねぎ 小1/4個
ミックスチーズ 適量
【作り方】
1.なすを縦に半分(厚い場合は1/3)にスライスし、ラップをかけて柔らかくなるまで電子レンジで加熱する(600wで大体3分ほど)。
2.なすにピザソースを塗り、5ミリ幅に切ったたまねぎ、ベーコンをのせ、その上にミックスチーズを重ねる。
3.ミックスチーズに焼き色がつくまでトースターで焼く。

〈なすのステーキ〉

◇材料(2人分)
なす 中2本
☆チューブしょうが 1.5センチ
☆しょうゆ 小さじ2
☆みりん 小さじ2
サラダ油 大さじ2
【作り方】
1.なすを輪切りにし、水につけてあく抜きする。
2.☆の調味料を混ぜ、合わせる。
3.フライパンにサラダ油を熱し、水気をしっかりふいたなすを中火で炒める。
4.なすに焼き色がつき、しんなりとするまで火が通ったら弱火にし、2の調味料を入れ、さっとえる。

◇今日の栄養メモ~ナスニン~

ナスニンはアントシアニンの一種で、抗酸化作用を持ち、酸化物質による体内への悪影響を軽減する効果が期待できます。そのほか、総コレステロール減少効果、脂質過酸化への防御能など、さまざまなうれしい働きも!

そんなナスニンですが、金属と結合すると色素が安定化するという特徴があります。なすの漬物を作る際、くぎも一緒に漬けているところを見たことがありませんか? これは、くぎの鉄分によって、なすの鮮やかな紫色を保つためなのです。

そのほか、なすには利尿効果のあるカリウムが比較的多く含まれ、体を冷やす作用があることから、「嫁に食わすな」ということわざの根拠となっているようです。

山口 彩夏(やまぐち・あやか)

 カゴメ「野菜と生活 管理栄養士ラボ」所属・管理栄養士。2016年にカゴメ入社。カゴメ オムライス検定1級。野菜摂取の重要性を発信する活動を担う。カラフルな夏野菜を長く楽しむべく、最近は夏野菜の冷凍保存にはまっています。

「野菜と生活 管理栄養士ラボ」
 カゴメ「野菜と生活 管理栄養士ラボ」は、管理栄養士資格保持者による専門チーム。カゴメのトマトを中心とする野菜の研究活動で培った知見や、お客さまとのコミュニケーション活動で培った提案力を生かして、「食と健康」に関するコンテンツの開発・提案を行っている。