東京・八丁堀にある雑貨店に、人気の看板猫がいると聞いて会いに行ってきました。JR、東京メトロの八丁堀駅を降り、脇道に進んだ先に目的のお店はあったのですが、熱心に中をのぞく先客がいます。近づいてみると、その理由が分かりました。大きな窓の先には真ん丸顔にキラキラ瞳の愛らしい猫がいて、つい引き寄せられていたのです。この猫が店長(見習い)の「のぶにゃが」(3歳・オス)です。実はこの店は、広告やプロモーションの企画・デザインなどの仕事をしている、株式会社AABインクが展開している雑貨店。そんな店の店長らしく、のぶにゃがのプロモーション力の高さを見せつけられましたが、彼にはもっと大きな野望があるそうです。
ガラス張りのお店は、大きなテーブルに陳列された商品が外からもよく見えています。そんなテーブルの一角を陣取っているのが、のぶにゃがです。
店内は、ベトナムなど海外から輸入した雑貨やファッション小物、オシャレな文具などが、所狭しと並んでいます。じっとしていると、のぶにゃががどこにいるか気がつかない程です。
商品の中には陶器など壊れやすいものもありますが、のぶにゃがなら安心です。年の割には落ち着いています。大きな野望を胸に秘めているからでしょうか?
のぶにゃがは、ここで働く社員さんの猫。オフィスで飼えないかと相談し、晴れて会社の猫になりました。でも、これはのぶにゃがの野望の始まりだったのかもしれません。
お店はオフィスを兼ねています。奥のオフィスで遊んだり、癒やしをもたらすのぶにゃがの存在は、今や社員にとって欠かせないものとなっています。
もちろん、看板猫の役割はしっかり果たしています。お客さんもまばらなお店が、のぶにゃが効果なのか、八丁堀で働く会社員からご近所さんまでが訪れる、地域の人々の交流の場に変わったそうです。
ファンが多いのぶにゃがは、社員やお客さんから抱っこされても平気です。抱っこされるのを激しく嫌がる猫も多い中、のぶにゃがは生まれつきアイドルのような気質を持っているようです。
取材中、のぶにゃがが生き生きと仕事をしているような印象を受けました。のぶにゃがには世界中の猫好きを笑顔にする力があるのかもしれません。
といっても、されるがままというのでは、世界ののぶにゃがをアピールする野望を持つにしては、やさしすぎるかもしれません。おやつガムをくわえるとワル顔になるということで、ちょっと見せてもらいました。
すごいワル顔です。この日初めて見た、とっても悪そ〜うな顔。でも、こんな顔も愛らしく見えてしまうのが、のぶにゃがの持つ魅力のなせるわざでしょうか。
どんどん野性味が増していきます。というか、ふだんのんびりしている顔の下の本性は、彼の名前の通り、野望が渦巻いているのかもしれません。
のぶにゃがは、社員の息子さんが名づけたもの。表記は違いますがテレビアニメ「妖怪ウォッチ」に出てくるキャラクターだそう。そして、その元は多分、あの戦国武将の織田信長でしょう。
のぶにゃがには頼もしい分身もいます。といっても、これは社員のみなさんが集めていた抜け毛に目をつけたもの。3年近くかかり、お菓子の缶いっぱいにたまったそうです。
ここは雑貨店なので、のぶにゃがのオリジナルグッズも販売しています。クリアファイルやオリジナルタオルなど。アイテムは少しずつ増えています。
のぶにゃがが看板猫を務める雑貨店の店名は「庫」。倉庫の中で掘り出し物を探すような楽しさを感じてほしいことから名づけられました。
「庫‐kho-」
住所:東京都中央区入船1-6-3 1F
電話:03-6280-3873
営業時間: 11:00~19:00
定休日: 土日祝
Instagram @nobunyaga2016
facebook https://www.facebook.com/kho.shop/
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