ペッシュブランシュ エ リチ 白桃とライチにめくるめく

瀬戸理恵子のおやつ便り

 おいしい果物が次々に登場する夏は、パフェを食べ歩くのが楽しい季節。銀座の「フィリップ・コンティチーニ」で7月から味わえるのは、みずみずしい白桃とライチが主役のヴェリーヌパフェ「ペッシュブランシュ エ リチ」です。

 日本のお寿司すし屋さんをイメージしたという、洗練された雰囲気のカウンターに腰掛けると、パティシエの手によって目の前で仕上げられていくパフェに目がくぎ付け! 背の高いグラスの中に、白桃のマリネやライチのクレーム・シャンティイ、フランボワーズのコンポート、ライチのソルベ、赤い果実のコンフィ、マジパン入リのビスキュイ・マドレーヌなどが美しく重ねられていきます。間には、カリカリッとしたピスタチオとレモン風味のクルスティヤンや、サクサクしたヘーゼルナッツのシュトロイゼル、フレッシュなライチも。

 そしてトップにはひんやり冷たいリンゴのグラニテが敷き詰められ、白桃のソルベと白桃のマリネ、フレッシュなライチをのせて、イチゴのパウダーとすりおろしたライムの皮をふりかければ、できあがり。「さあ、どうぞ」と、目の前に運ばれてきます。その20の層が織り成す、きらめくような色彩と質感の美しさといったら!

 うっとりしながら食べ進めれば、さわやかな白桃と華やかさを添えるライチを軸に、さまざまな香りと味わい、食感が重なり合って波のように押し寄せます。ふと気づけばコンポートやマリネ、グラニテにもライム果汁やバニラが加えられていて、さわやかでいてほんのり甘やかな香りにやさしく包まれていくよう。コクのあるナッツの風味も軽快な歯触りとともにところどころから現れて、しっかりとした食べ応えが感じられます。

◇    ◇    ◇    

 いろいろなものがギュギュッと詰め込まれて、繊細で豊かなハーモニーを生み出す、このグルマンディーズ(食いしん坊)なおいしさは、フランスのパティスリー界の巨匠・コンティチーニさんならでは。おなかも心も満たされて、ため息が出ること間違いなしです。

ヴェリーヌパフェ ペッシュブランシュ エ リチ
  1600円(税別)
※7月1日~8月末日販売(白桃がなくなり次第終了)。
店舗 フィリップ・コンティチーニ
東京都中央区銀座6-10-1 GINZA SIX B2F
電話 03-3289-4011
営業時間 10:30~20:30(19:30 L.O.)
無休

瀬戸 理恵子(せと・りえこ)
フードエディター・ライター

 瀬戸 理恵子(せと・りえこ) フードエディター。 1971年東京都生まれ。銀行勤務を経て2000年にパリへ製菓留学し、エコール・リッツ・エスコフィエ、ル・コルドン・ブルー パリで菓子ディプロムを取得。ピエール・エルメ氏のもと研修を重ねる。2001年帰国し、月刊誌「料理王国」、「料理通信」の編集部を経て、2009年独立。お菓子を中心にフリーランスのフードエディター・ライターとして活動中。監修・共著に「東京手みやげ 逸品お菓子」(河出書房新社)など。このほか、「『オーボンヴュータン』河田勝彦の郷土菓子」(誠文堂新光社)など、パティシエの書籍製作も手がける。

 瀬戸理恵子さんが取材・文を担当した、「アテスウェイ 川村英樹の菓子」が出版されました。7月1日発売、柴田書店、税込5184円です。都内屈指の人気パティスリー「アテスウェイ」のお菓子を、詳細なレシピと作り方とともにていねいに解説。オリジナリティあふれるプチガトーからアントルメ、焼菓子、アイスクリームを使ったデザート、チョコレート菓子など56品を全276ページにわたって紹介しています。

【あわせて読みたい】

スワン 気品あふれる白鳥のシュー

サマーリース ベルデ さわやかな白ブドウのアイスケーキ

アーリーサマー 初夏を彩るさわやかパフェ

ゴーフレット 奥深いコクと「ジャリリ」に魅せらせて

生いちご 氷の絶壁を流れ下る真っ赤な果実