ローズカップケーキ ティータイムにバラの花束を

瀬戸理恵子のおやつ便り

 まぶしい日差しを浴びながら、国立駅から5分ほど歩いて目指すのは、訪れるだけで幸せな気持ちになってしまう、ブリティッシュ・アメリカンな雰囲気のお菓子屋さん。島澤安從里あんじゅりさんが、イギリス生まれでアメリカ育ちの母・スーザンさんとともに営む、「ユニコーンベーカリー」です。

 レトロな雰囲気のガラスの引き戸を開けて中に入ると、店内にはトレイやカゴに山積みになったマフィンやスコーン、クッキー、ブラウニー、バントケーキ(リング状の型で焼いた大きなケーキ)がいっぱい! アメリカやイギリスのお母さんたちが家庭でつくるような、本場そのままの手づくり感とぬくもりあふれるお菓子に、思わず笑みがこぼれます。

 なかでも私のお気に入りは、「ローズカップケーキ」! ロマンチックに花開くバラのフォルムとグラデーションの美しさに、乙女心をググッとつかまれて、うっとりしてしまいます。お皿の上にひとつのせればエレガントさが際立ち、たくさんのせればまるで艶やかな花束のよう。ティータイムのテーブルが一気に華やぎます。

 そっと口に入れると、少しシャリッとした粉糖入リのバタークリームが、舌の上でスーッと溶けて、しっとり、ほろりとしたプレーンなカップケーキとマッチ。

 カップケーキはココア味になることもあり、クリームの色も日によって変わるので、「今日はどんなローズカップケーキに出合えるかな?」とワクワクするのも、訪れる楽しみのひとつです。

◇    ◇    ◇    

 子供の頃からスーザンさんがつくるお菓子を食べて育った安從里さんが目指すのは、「味もデザインもジャパナイズしていない、アメリカやイギリスの匂いがするお菓子づくり」。家族の愛情と優しさがこもったホームメイドの味わいが、笑顔の輪を広げています。

 

ローズカップケーキ
   320円(税込み)
店舗 ユニコーンベーカリー
東京都国立市中1-1-14
090-6013-6763
月曜、火曜、金曜、土曜 13:00~19:00
日曜11:00~14:30(売り切れ次第閉店)
水曜、木曜休

瀬戸 理恵子(せと・りえこ)
フードエディター・ライター

 瀬戸 理恵子(せと・りえこ) フードエディター。 1971年東京都生まれ。銀行勤務を経て2000年にパリへ製菓留学し、エコール・リッツ・エスコフィエ、ル・コルドン・ブルー パリで菓子ディプロムを取得。ピエール・エルメ氏のもと研修を重ねる。2001年帰国し、月刊誌「料理王国」、「料理通信」の編集部を経て、2009年独立。お菓子を中心にフリーランスのフードエディター・ライターとして活動中。監修・共著に「東京手みやげ 逸品お菓子」(河出書房新社)など。このほか、「『オーボンヴュータン』河田勝彦の郷土菓子」(誠文堂新光社)など、パティシエの書籍製作も手がける。

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