まるで宮崎アニメの世界? ドブロブニクの猫を城壁から見下ろす

いろいろな猫の生き方(49)

 スタジオジブリ・宮崎駿はやお監督の映画の舞台にもなったといわれている、アドリア海に面したクロアチアの美しい街「ドブロブニク」。16世紀に完成した城壁が、ぐるりと旧市街を囲んでいます。その城壁の上を巡って眺める景観は、世界でも類を見ない観光スポットです。さらに、猫を城壁から見下ろすことができるのは、猫好きにはレアなポイント。猫界?にとっても世界遺産と呼んでしまいたいほどの、ドブロブニクの猫たちをとくと、ごらんあれ。

 「アドリア海の真珠」と言われる街並みが、世界遺産認定の所以ゆえんです。奥にある城壁を人が歩いています。民家や寺院レストランなどが全てオレンジの屋根で統一されているのが見えます。

 城壁巡りへの入り口は、ピレ門をくぐった先の「プラツァ通り」の始まりにあります。このキジトラ柄の猫は、この辺りを縄張りにしているようなので(この付近で何度も遭遇)目印?になるかも。

 城壁が最も高い場所は、25メートルにもなります。高いところが苦手な人にとっては、かなりの覚悟が必要かもしれません。

 城壁の道は一方通行(反時計回り)。まず、旧市街の入り口となるピレ門を過ぎて、海側を進みます。しばらくすると、早速、屋根の上にドブロブニク猫を発見!

 持っていたビニールをくしゃくしゃと鳴らしたら、屋根伝いに城壁の方に近づいてくれました。ですが、これ以上は無理。屋根とつながっていませんから。かわりに三毛猫をパチリ。

 城壁の道をさらに進み、地元住民が住んでいるエリアへ。日なたぼっこに興ずる、首輪をした飼い猫の姿がよく見えます。キジ白猫は怪訝けげんそうな表情ですね。

 長毛のハチ割れ猫が壁の上を歩いています。普段は壁の上から私たち人間を見おろすシチュエーションのはずですが、人間が猫たちを見下ろせるんです。

 実は、2メートル以上の高さの壁を歩いていたんですね。幅のある場所なのに、猫って端っこぎりぎりを歩くものなんですね。下から眺めていたらわからなかったところです。

 城壁内だけでなく、外側からもアドリア海を望め、いかにも海洋都市のすばらしい景色です。ドブロブニクの旧市街は、1979年に世界文化遺産登録されました。

 半分ほど巡ったところで、下り階段があります。一周1時間以上はかかりますが、混雑するともっとかかるそうです。ここで地上に出ることも可能です(再入場不可)。

 ちなみに、この階段を降りた場所は、最大の猫スポットでもあります。場所を覚えておいて、城壁巡りを終えたら、ぜひ訪れては?

 私が訪れたのは冬なので、天気の良い日は日なたぼっこしている姿を見て、なごめます。夏は日陰の涼しい場所でしょうね。城壁巡りをするなら、朝一番に行くと、すいていてオススメです。

 洗濯物が並ぶ庶民的な景色の手前は、まるで遺跡のような建物の残骸。これは、1991年に起きたセルビア・クロアチアの紛争の痕跡だそうです。

 紛争時、この美しい街も甚大な被害を受け、現在も修復を継続しているようです。山側から見ると、元の姿に近いのではないでしょうか。

 城壁巡りを終えて、今度は旧市街の山側から猫たちを見ることにしました。高い位置から階段を下っていけば、城壁巡りと同じく上から猫たちを見られます。

 旧市街の裏路地は急な階段ばかり。だけど、こんな坂の町だからこそ、猫がよく似合います。猫のように、坂道がへっちゃらになりたいものです。

 この辺りは居住区なので、迷惑にならない程度にビニール袋を鳴らすと、音を不思議に思った猫が、ひょっこり顔を出します。

 山側の路地裏は思ったより猫に会えませんでしたが、階段を降りきった平地には、それぞれに縄張りを持っている猫に会えます。2日間で私が遭遇したのは約100匹。本当に猫の街ですね。

 その他の猫に会えるスポットは以下の通り。なにぶんにも猫なので、運悪く全く会えないこともあるかと思います。

・ピレ門・旧漁港の飲食店・旧総督邸

・青空広場の飲食店・セルビア正教会

【ドブロブニクの猫たち】

 最後に旧市街の全景を。これはロープウェーを使って登ったスルジ山からの景色。城塞都市なので、街自体はこぢんまりしているし、道に迷いにくいのがいいですね。

南幅俊輔(みなみはば しゅんすけ)
デザイン事務所コイル代表。ソトネコ写真家&グラフィックデザイナー

猫の島「田代島」を訪れたのがきっかけで、「ソトネコたち」の生き方に興味を持ち、瀬戸内や九州の島で猫たちの写真を撮っている。ソトネコサイトの管理者。著書に「ソトネコJAPAN」「ねこ柄まにあ」「のんびり猫旅」「ねこ暦 七十二候」「サーバルパーク」ワル猫だもの」「どやにゃん」「ワル子猫カレンダー2019」「「辛口こねこカレンダー2019」ほか

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