菊家の上生菓子 和の装いでメリー・クリスマス!

瀬戸理恵子のおやつ便り

「煙突からサンタさん」(右下)、「聖夜 リース」(右上)、「プレゼント」(右中央)、「雪景色」(左上)、「ポインセチア」(左下)とバラエティ豊かなクリスマスの上生菓子

 クリスマスに味わうお菓子といえばケーキが定番ですが、ちょっぴり気分を変えて、和菓子で楽しむというのはいかがでしょう?

 日本の季節の移ろいを繊細に映し出す和菓子の世界にも、華やかで楽しいクリスマスシーズンが到来! 目にした途端、「わあ!」と歓声が上がるような可愛かわいらしいお菓子にたくさん出会えて、思わず笑顔がこぼれます。

 なかでも多彩な味わいとカラフルでオリジナリティーあふれるデザインで楽しませてくれるのが、東京・青山にある「菓匠 菊家」のクリスマスの上生菓子です。帽子がのぞく「煙突からサンタさん」は、食感も楽しい白小豆と求肥ぎゅうひの組み合わせ。「聖夜 リース」は抹茶のきんとんが香り高く、「プレゼント」は練り切りに刻んだあんず入リ。真っ白な「雪景色」の中には黒砂糖を加えて練ったこしあんが隠れていて、色鮮やかな「ポインセチア」の下には風味豊かな粒あんがたっぷり! それぞれのお菓子から心温まるクリスマスの情景があふれ出し、バラエティー豊かな味と食感にワクワクしてしまうのです。

     ◇     ◇     ◇

 1935年の創業以来、茶道界や宮家、政財界からも贔屓ひいきを受け、脚本家・作家の向田邦子さんのお気に入りとしても知られる「菓匠 菊家」。クリスマスの上生菓子は、40~50年前、2代目ご主人の秋田俊典さんが作り始めたそうです。伝統を受け継ぎながらもそれにとらわれすぎず、センスと遊び心を表現したお菓子は、2代目ならでは。海外ブランドから特別なお菓子の注文が入るというのも、うなずけます。

 どれも箱に閉じ込めて飾っておきたくなるほど可愛らしい、この時期だけの和のお菓子。おいしいお茶とともにほっとひと息つきながら、どうぞ素敵すてきなクリスマスを。

菓匠 菊家の上生菓子
    各480円(税抜き)
店舗 菓匠 菊家
東京都港区南青山5-13-2
03-3400-3856
9:30~17:00(土曜~15:00) ※売り切り次第閉店
定休日 日曜、祝日

瀬戸 理恵子(せと・りえこ)
フードエディター・ライター

 瀬戸 理恵子(せと・りえこ) フードエディター。 1971年東京都生まれ。銀行勤務を経て2000年にパリへ製菓留学し、エコール・リッツ・エスコフィエ、ル・コルドン・ブルー パリで菓子ディプロムを取得。ピエール・エルメ氏のもと研修を重ねる。2001年帰国し、月刊誌「料理王国」、「料理通信」の編集部を経て、2009年独立。お菓子を中心にフリーランスのフードエディター・ライターとして活動中。監修・共著に「東京手みやげ 逸品お菓子」(河出書房新社)など。このほか、「『オーボンヴュータン』河田勝彦の郷土菓子」(誠文堂新光社)など、パティシエの書籍製作も手がける。

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