絶滅寸前 ズーラシアに暮らす、ひとりぼっちのオセロット

いろいろな猫の生き方(41)

 野生では絶滅危惧種に指定されている動物が、動物園ではどんどん増えています。大人も楽しめる施設として動物園が変わっていく中で、施設ごとの努力で飼育技術のレベルも上がり、種の保存に寄与しています。そのおかげで、私たちは多種多様な動物の姿を間近に見ることができるのです。しかしながら、全ての動物種が増えているわけではありません。動物園でも日本国内から姿を消してしまった動物もいます。今、まさに国内で最後の一頭になってしまったネコ科の動物がいます。それが今回紹介する、よこはま動物園ズーラシアにいる「オセロット」です。

 園内のアマゾンの密林ゾーンにいるのが、オセロットのメロディさん。ガラス越しですが、展示場の奥からヒタヒタと、こちらに近づいて来ます。

 草の間から顔をのぞかせるメロディさん。もともとズーラシアには複数のオセロットがいたそうですが、みんな天国に旅立ってしまい、最高齢のメロディさんだけが残ったそうです。

 ガラス越しに顔がハッキリ見えます。1994年生まれなので年齢的にはおばあちゃんのはずですが、クリクリお目々とツヤツヤな被毛でとても若々しく見えますね。

 スタイルもこの通り。ゴージャスな毛並みもあってすてきですが、そのせいで毛皮目的の乱獲にあってしまいました。オセロットは絶滅危惧種に指定されています。

 動きも軽やかです。ズーラシア以外にも、過去には四国や名古屋の動物園にもオセロットがいたそうですが、現在は24年生きてきたメロディさんだけになってしまいました。

 まるで隠れんぼ? 無邪気ですね。イエネコと人の年齢換算表によると、24歳のネコは110歳超え。メロディさんはオセロットだから当てはまりませんが、それでもかなりのご高齢です。

 この無邪気さが若さの秘訣ひけつかもしれません。他のオセロットの写真と見比べてみると、メロディさんて美形なんですね。とにかく瞳が大きい。

 展示場には写真のようなヒーターで温まる場所も用意してあります。オセロットは熱帯雨林など比較的暖かい場所に生息していますから。

 既にご長寿ですが、もっともっと長生きしてほしいですね。メロディさんがいなくなってしまうと、日本にオセロットが一頭もいなくなるということですから。

 唯一無二のメロディさんを応援に、また若々しい心と美貌を保つ秘訣を探りに、一度会いに行ってみてはいかがでしょうか。

 よこはま動物園ズーラシアには、同じネコ科で見た目がイエネコに近いツシマヤマネコや、ネコ科ではありませんが国内飼育例が少ないオカピ、テングザル、リカオンもいます。

 他にもウンピョウなどの絶滅危惧種指定のネコ科の動物や、もちろん人気者のゾウやキリンもいます。敷地内はとても広いので、お近くの方はピクニック気分で行くのも楽しいかもしれません。

 よこはま動物園ズーラシア
 所在地 :神奈川県横浜市旭区上白根町1175-1
 電話  :045-959-1000
 開演時間:9:30~16:30(入園は16:00まで)
 休園日 :毎週火曜日(祝日の場合は開園し、翌日休園)、12月29日~1月1日
 ※臨時開園あり(イベントカレンダーでご確認ください)
 http://www.hama-midorinokyokai.or.jp/zoo/zoorasia/

南幅俊輔(みなみはば しゅんすけ)
デザイン事務所コイル代表。ソトネコ写真家&グラフィックデザイナー

2009年猫の島「田代島」を訪れ、「ソトネコたち」の生き方に興味を持ち、月1回、瀬戸内や九州の島で猫たちの写真を撮っている。ソトネコサイトの管理者。著書に『ソトネコJAPAN』『ねこ柄まにあ』『のんびり猫旅』『ねこ暦 七十二候』『ワル子猫カレンダー2018』『ワル猫だもの』『サーバルパーク』『どやにゃん』ほか

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