秋の京都で老舗料亭の懐石料理と紅葉を満喫

ごほうびフード×ぐるなび

 人知れず頑張っているあなたへ。すてきなレストランやワンランク上の手土産など、女性にとって、最高においしい“ごほうびフード”情報をお届けします。

 残暑も過ぎ、季節はあっという間に秋。近づきつつある師走に向けたパワーチャージにと、友人との気兼ねしない女子2人旅に選んだのは京都! 美しい紅葉に癒やされながら、老舗料亭で懐石料理を味わえる「山ばな 平八茶屋」をご紹介します。

  洛北・宝ヶ池公園のほど近く、若狭街道に店を構え、400年以上もの歴史を誇る「山ばな 平八茶屋」。創業はなんと安土桃山時代、若狭街道にある街道茶屋として営業していたのが始まりなのだそう。現在は宿泊もできる料理旅館として営業しており、文豪・夏目漱石の著書にも登場するほどの名店です。豊かな自然と厳かな藁葺わらぶきの門構えが、心もきれいにしてくれる気がしました。

由緒ある「麦飯とろろ汁」は必食

 ここで必ずいただきたいのが「麦飯とろろ汁」。創業当初から提供されていたとされる歴史あるメニューです。江戸時代に発行された旅行ガイドブック「拾遺都名所図会しゅういみやこめいしょずえ」や「浪花講定宿帳」にも記載されているのだそう。

 驚いたのは、まるで輝く真珠のようなとろろ。使用されているのは、丹波産のつくねいも。細かなキメと強い粘り気が特徴です。これを大きな鉢で、天然昆布とかつお節を使った秘伝だしと白みそなどと合わせてゆっくりと伸ばし、伝統の手法で丁寧に作り上げられたのがこのとろろ汁。麦飯の上にかけていただくと、その濃厚さに感嘆すること間違いなし。これまでのとろろの概念が覆ります。

 歴史ある一品だからこそ、時代に合わせた変化も。同店21代目の園部晋吾そのべしんごさんによると、「私の代では、だしの取り方やお米の品種を見直しました。初代の風情を感じつつ、当代ごとの感覚に合わせた味になっていると思います」。

懐石料理で「ぐじ」など京の食材を堪能

 京都らしさを味わうのであれば、ぜひ注文したいのが「若狭懐石」。京都で「ぐじ」と呼ばれるアマダイを堪能できる上、「麦飯とろろ汁」もコース内に含まれています。

 普段、なかなか食べる機会がないですが、ここでは「麦飯とろろ汁」と並ぶ名物の一つが「ぐじの向付むこうづけ」なのだそう。ぐじは島根や兵庫で水揚げされた魚体の大きなもの。浜で塩を振る“浜塩”と呼ばれる手法を施すことで、京都に運ぶ間にも鮮度は保たれるのです。細造りにしたものを、二杯酢でいただきます。身が軟らかく、もっちりとした食感がたまりません。このお造りを目当てにするお客さまも多いほどです。ただ、天候により仕入れ状況が大きく変動するため、事前に問い合わせして確認したほうがベターかもしれません。

 同じぐじを使った料理では、「ぐじの若狭焼」も人気。ウロコを付けたまま、ガスと炭火とを使い分ける独自の手法で丁寧に焼き上げられます。身と一緒に口に含めば、パリパリと心地よい音が。上品な口当たりと香ばしさに、ついつい日本酒も進んでしまいます。

 さらに、懐石ではみずみずしい京野菜も楽しみの一つ。季節によって変わりますが、これからの季節は海老芋などの冬の京野菜とも出会えます。

名物は料理以外にも! 「かま風呂」を体感

 お料理だけではなく、実はお風呂も人気のひとつ。ここでは国内でも珍しい日本古来のお風呂「かま風呂」を体験することができます。55~60度ほどのじんわりとした湿気のなか、むしろの上に横になってじっくりと体を温める“和風サウナ”です。

 宿泊客はもちろん、食事利用者も追加料金1080円(税込み)を支払うことで利用できます。まずじんわりと汗をかき、すっきりとリラックスしてから食事をゆっくり楽しむのが通の過ごし方とのことです。

紅葉の見ごろは11月中旬~12月中旬ごろまで

  敷地内に広がるのは、美しい和心が表現された日本庭園。また、高野川を望む客室からは見事な紅葉をめでることができます。「もとは街道茶屋。旅人がほっと一息つく場所だった。現代でもその精神を受け継いでいて、訪れたお客さまに安らいでいただけるようなお店であれたら」と園部さん。お店の付近は意外にも12月中旬ごろまで紅葉の彩りがあるため、ピークから少しずれていることもあり、観光地のにぎわいもひと段落したところでもなお楽しめるとのこと。来年といわず、次回は初冬に訪れてみる計画を早くも立ててしまいそうです。(ライター:麻林由)

[紹介したメニュー](すべて税別、サービス料別)
■麦とろろ汁 「麦飯とろろ膳」3500円~
(お昼のみ)、そのほか懐石料理などに含まれる。
■若狭懐石 13000円~
※サービス料15%、季節・仕入れ状況により内容が異なります。

[店名]山ばな 平八茶屋
[住所]京都府京都市左京区山端川岸町8-1
[営業時間]11:30~21:30(ランチタイム 11:30~15:00)
[定休日]水曜日
[問い合わせ先]075-781-5008
[ホームページ]https://r.gnavi.co.jp/k009500/

KYOTO365
 KYOTO365は、京都料理芽生めばえ会とぐるなびが力を合わせ新たな食文化・地域振興の形を探求するためのプロジェクト。いままでたどり着くことのなかったとっておきの場所や、地元の人でさえ体験したことのない「本物の京都」の食文化に触れることができる機会を創出・発信します。

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