パスタやおでんに…ソース、だしをガリガリ

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「塩氷おでん」は凍らせただしを冷たいおでんにかけた(居酒屋「酒肴や一」で)

 ソースやだしをかき氷状にしたパスタやおでんが話題になっている。かき氷ブームが続く中、進化形の一つとして楽しまれている。まだまだ残暑が厳しい折、食べながら涼をとってはいかがだろう。

猛暑で新たなレシピ

 冷製パスタの上に、真っ赤なかき氷が盛られている。東京都港区のレストラン「キハチ」青山本店の夏季限定メニューだ。

 ガスパチョ風のパスタソースをかき氷にした。小エビやパプリカ、アボカドなどとの色の対比も鮮やかで食欲をそそる。気温が30度を超える中、食べていた女性会社員(39)は、「パスタにかき氷という見た目が新鮮。食べると体がひんやりします」と話す。

ガスパチョ風のパスタソースをかき氷にした「スノーアイスパスタ」。ひんやり感は食べ終わるまで続く(東京都港区の「キハチ」青山本店で)=米田育広撮影

 同店では昨年、ソースをかき氷にした「スノーアイスパスタ」の提供を始め、今年は3種類に増やした。イチョウ並木を望むテラス席でのランチ限定で、9月中旬まで楽しめる。シェフの石川泰史さんは「パスタに絡みやすいよう、かき氷はふわふわに仕上げた。冷たいと味を感じにくいので、味付けも工夫した」と話す。1390円(税込み)から。

 東京都台東区の居酒屋「酒さかなや一」では今年から、名物のおでんを冷製にし、だしを凍らせて砕いてかけた「塩氷おでん」(税抜き1980円)を提供している。だしは焼きアゴやカツオなどから取り、ダイコンやミニトマト、卵などのおでんにかける。代表の西尾洋晃さんは「夏ならではのおでんを作りたかった。だしを濃いめに取り、うまみを感じやすくした」と話す。

 家庭向けにかき氷を取り入れた料理の提案もある。

 家庭用品メーカー「ドウシシャ」が4月に発売したスティック型の電動かき氷器「大人のふわふわ氷かき器」(税抜き3980円)には、レシピ集「おとなの贅沢ぜいたく氷レシピ」が付く。梅干しと昆布茶などで作ったドレッシングをふわふわのかき氷にしてかけた冷しゃぶサラダや、コンソメスープをジャリジャリしたかき氷にして使う冷製パスタなどを紹介。「刃の調節機能でジャリジャリからふわふわまで食感の異なるかき氷が作れる。料理によって食感を変えて楽しんで」と開発担当の川出洋司さん。

ドレッシングをかき氷にした冷しゃぶサラダ(ドウシシャ提供)

 レシピサイト「クックパッド」では7月のトレンド情報で、ハッピーボーイママさん(34)が投稿した「5分で副菜 夏の冷凍ガリがけ冷やしトマト」を紹介。ショウガの甘酢漬けを粗みじんに刻んで、漬け汁と一緒に凍らせ、スライスしたトマトの上にかけるだけという手軽なメニューだ。

 日本かき氷協会(東京)の代表、小池隆介さんは「かき氷ブームが続いており、ジャンルが年々、細分化されている。今年の猛暑を受け、より個性のあるレシピとして料理に組み込む動きが広がっている」と指摘する。

(読売新聞生活部 野倉早奈恵)