「輪くぐりもできるよ!」キャットショーの猫たち

いろいろな猫の生き方(35)

 気まぐれで人間の思うとおりに動いてくれないのが猫。でも、そんな常識を覆すように、パフォーマンスを披露する猫たちが那須どうぶつ王国にいます。十数匹の猫たちがそれぞれ得意の「綱渡り」「輪くぐり」「玉転がし」などをせるキャットショー「ザ・キャッツ」。普通の猫たちとは違う超人(猫?)ぶりをリポートします。

 ショーの一幕です。不安定な大玉に乗って、前方に玉を転がしていきます。すごいですね。手と足を小刻みに動かしていますが、尻尾は動かない。バランスをとっているんですね。

 台の上からから、トレーナーの肩を目がけて大ジャンプ。ちなみにショーの進行をする2人はネズミのコスプレ。ネズミの敵である猫を偵察しにきた設定です。自分の体の何倍ものジャンプができる等、猫の能力を紹介していきます。

 2匹の猫がシンクロして輪くぐり。何度目かの失敗の後に、きれいにジャンプができました。失敗も織り込み済みなのか、アドリブを効かせているのか、猫なだけに判断しかねるところが面白いです。

 この股くぐり、犬のトレーニングではポピュラーなものですが、猫でもちゃんとできるんです。ここの猫たちが証明するように、人から猫に、こうして欲しいを伝えることは不可能ではないんです。

 災害時や通院時の視点から、猫と人の意思の疎通は必要になってきているかもしれません。たとえばストレスなくキャリーバッグに入ってくれれば飼い主さんも安心ですよね。

 来客時にどこかに雲隠れする飼い猫からすると信じられないパフォーマンス、何人もの膝の上を駆け抜けることもできます。もちろん全ての猫ができるわけではありません。那須どうぶつ王国の猫たちでも、すぐに習得できた猫から時間がかかった猫、さらに結局できなかった猫もいるそうです。

 ショー出演以外は多くの猫たちや小型犬たちと「わんにゃんリビング」という施設でまったりしています。こうして日なたぼっこをしているといたって普通の猫たちにみえます。

 玉転がしをしていたアメリカンショートヘアのコンペー。きびきび動いていたのに、なでられて顔を上げるのもめんどくさそうにしています。

 さっそうと綱渡りをしていたトラジは人が入れない安全地帯でのんびり。ショーの時の引き締まった表情をいっさい見ることができません。

 輪くぐりのマロは居眠り中。これまた、ぼんやりとした普通の猫らしく、うたた寝をしています。

 おっと、こんな手洗いの場所で寝ていたら、ふわふわのタオルに見えてくる。えっと、これは私の体で手を拭けという意思(サービス)なんでしょうか? ショーでは確かに超人猫たちでしたが、普段はどこにでもいる猫たちです。ただ、難しいレベルでなくても、猫たちとよりよい関係を築ける発見につながりそうなキャットショーでした。

 また、猫に限らずネコ科の仲間たちの「マヌルネコ」「アムールヤマネコ」「ジャガー」に出会える那須どうぶつ王国。夏休みに訪れてみるのはいかがでしょういか?

猫によるショー
『ザ・キャッツ』
http://www.nasu-oukoku.com/attraction/cats/cats.html

 「那須どうぶつ王国」
栃木県那須郡那須町大島1042-1
電話0287-77-1110
http://www.nasu-oukoku.com/

南幅俊輔(みなみはば しゅんすけ)
デザイン事務所コイル代表。ソトネコ写真家&グラフィックデザイナー

2009年猫の島「田代島」を訪れ、「ソトネコたち」の生き方に興味を持ち、月1回、瀬戸内や九州の島で猫たちの写真を撮っている。ソトネコサイトの管理者。著書に『ソトネコJAPAN』『ねこ柄まにあ』『のんびり猫旅』『ねこ暦 七十二候』『ワル子猫カレンダー2018』『ワル猫だもの』『サーバルパーク』『どやにゃん』ほか

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